中村天風という哲人を知っていますか?
私が1番尊敬する日本人なのですが、軍事探偵、実業家、ヨガ行者、思想家と様々な顔を持つ人物です。
明治〜昭和にかけて活躍し、影響を受けた人物には
東郷平八郎(海軍大将)
双葉山(35代横綱)
松下幸之助(パナソニック創設者)
稲盛和夫(京セラ創設者)
松岡修造(テニスプレイヤー)
大谷翔平(メジャーリーガー)
などがいます。
中村天風が体系化した『心身統一法』とは、一種の健康法であり心を強くする瞑想法です。
中村天風自身がそれに辿り着くには長い道のりがありました。
若い頃、日清戦争や日露戦争でスパイをしていた三郎(本名)は誰にも負けない強い心を持っていました。
死をも覚悟し、何も恐れず行動できる強い人間だったらしいです。
ロシアに捕虜として捕まり、処刑されかけた時も死ぬ事は全く怖くなかったと回想しています。
そんな三郎もある時、肺結核を患ってしまいます。
当時は死病と言われたくらいの難治性の病で有効な治療法はありませんでした。
三郎は急に死ぬ事が怖くなり、死への恐怖に囚われました。
弱音を吐き、臆病で神経過敏になってしまった自分に嫌気がさし
死ぬ前にもう一度強い心を取り戻すためにアメリカへ旅に出ます。
結核を治す為にアメリカへ行ったんじゃないんですね笑
しかしアメリカで有名な心理学者や哲学者に会うのですが、三郎が求めていた答えは帰ってきませんでした。
諦めてイギリスに行きますが、ここもダメ。
フランスに行きますが、そこもダメ。
ついに諦めて日本で死ぬ事を決めた三郎は、日本への帰路の途中エジプトでカリアッパというヨガの聖者と運命的的な出会いをします。
三郎はインドの奥地でヨガ修行をする事になるのですが、食べ物は質素で肉は一切食べない生活をします。
三郎はカリアッパに『私は病気です。こんな食べ物だとすぐに死んでしまう💦』
と申したところ、カリアッパは言いました。
『あの象を見なさい。何を食べている?草だろう。痩せているか?』
いやいや人間と象を一緒にするなよと思いますが笑
三郎はその時、なるほどと思ったらしいです。
するとみるみる体重が増えていき食べるものは変わってないのにまるで健康な体になっていきました。
ここで心が体に与える影響を学んだらしいです。
天風は後に、『川で言うところの、心は上流であり体は下流だ。いくら下流を掃除しても上流が汚れていては一向に綺麗にならない』
と説いています。
そして三郎はカリアッパの元ついに悟りを開きました。
日本を離れて4年半、三郎は強い心を取り戻し、ついでに結核も治ってました笑
病は氣からという言葉を体現しちゃいましたね!すごい。👏
そして三郎は
日本へもどって中村天風と名乗り、自分の経験や思想を体系化し『心身統一法』として日本へ広まる活動を開始しました。
つづく…
