親が変われば子も変わる。

 これは、家族SST(家族のための社会生活技能訓練)の第一人者である高森信子先生が口を大にして説いていらっしゃる言葉です。

 「傾聴、共感、受容」こそが回復への近道。

 即ち、病気の子供に対しては、親の理解と愛情こそが回復に導く最良の薬であるということですね。

 妄想や幻覚に際悩ませられ、時として悪言雑言や暴力に走ってしまう統失の子に対しては、例えそれが病気のせいだとわかってはいても、

  ”何をいつまで馬鹿げたことを・・・”という腹立たしい気持ちと、

  ”早く治してやりたいという焦りの一心”

でついつい叱りつけたりしてしまい勝ちです。

 しかし、その結果はいわずもがなです。 焦るまい、焦るまい!!

  急がば廻れ!!

  今年もまたコロナに明け、コロナに暮れようとしている中で、

記憶に残るような良いことといえば何があっただろうかと

自分の心に問いかけてみたとき、・・・・・??

 

 それは、仮に平凡な毎日の1年間であったとしても、

重大ではないが体調に少しづつ異変を感じるような年になってきたとしても、

家族みんなが何とか無事に新年を迎えられそうに思えるとき、

それだけでありがたい、有難いと喜べるようになりました。

 

 この頃、年を感じるようになると余計に年取るのが早まる気がします。

僕は脊柱管狭窄症が原因で徐々に足腰の衰えが強まってきたし、

また最近は常にではないが、時々の耳鳴りも大きくざわめくように

なってきました。

でも、健康な体に戻りたいと欲張ってもならず、

お互いにほどほどの健康状態が来年も維持できると良いと思っています。

 

 ほどほどに良い新年が迎えられますように。

 

 

 



心が辛いとき

もしも、天変地異の大洪水によって新築したばかりの家を失ってしまっただけ
でなく、最愛の伴侶やまだ幼い息子、娘まで濁流に呑まれて帰らぬ人となったら、
貴方は何とするでしょうか。
きっときっと半狂乱になっているかも知れません。

そして、こんな辛い状況が延々と続いていると、貴方は人生に絶望を感じるで
しょう。それでも貴方は生きられますか。

人の一生の中にあっては、ここまでの大波でなくても
腹が立つ、ここから逃げ出したい、「いつまでこんな地獄が続くのだろう」と
不安になることがあるでしょう。
出口のないトンネルを突き進んでいるように感じるかもしれません。
地獄の中にいると錯覚することもあるでしょう。

延々とつらい状況が続く中、絶望を感じたら、次の3つを思い出してください。
「夜」「雨」「嵐」です。
それは「どんなつらいことも、必ずいつか終わる」ということです。
明けない夜はありません。
止まない雨もありません。
過ぎ去らない嵐もありません。

暗い夜も、いずれ明けます。
土砂降りの雨も、いつか止みます。
猛烈な嵐だって、いつか過ぎ去ります。

20040107上市より09a 

 

ヤングケアラー。

 これは、一般にはまだなじみの薄い言葉かも知れない。

 障害を抱えた肉親やきょうだいを介護するために自己を犠牲にしてまでも一生 懸命に

尽くしている 小中高生の若者たちのことを指して使われる言葉である。

 

 このような子供たちは、日本ではおおよそ20人に1人の割合で全国に存在す ると

いわれている。 

北欧では、数十年も前から福祉の対象として手厚く迎い入れられているようで あるが、 

日本では彼らに温かい目で接する周囲の心配りや福祉行政の支援が まだまだ遅れて

いる。 

 

本来ならば遊び盛りのはずが、友達からの誘いも断らねばならず、その都度 断る理由に

 うそをついたりするうちに仲間はずれにされてしまい、それが不登校の原因にもなったり

して いると思われる。 

 

そのような環境にあって、障害に苦しむ肉親やきょうだいの介護をするのは人間として

当然と思いながら、自分を犠牲にしてまで我慢する忍耐力の強さ。 

 

そればかりか、病気や障害を持つ人に対して深い思いやりのある素晴らしい 人間性を

自ら育んで いる子供たちである。 

 

かれらがもっと子供らしい時代を送れるような支援が求められる。

 

1.精神に障がいを持つ当事者のお母さんの話:

   「私の育て方が悪かったのでしょうか。40歳も過ぎているのに働くこともせず、たまに

  口を開けば文句ばっかり。病気のせいとはわかっていても腹が立ってしまう。」

 

   家族は、そのかかわりの中で時に苦しみ、時として自らに対して否定的になったりも

  します。

   幻聴、妄想との共同生活。当事者である息子も辛いが、それを聞かされる親である

  自分 も辛いのです。

 

2.精神科医に一言:

  1)精神科医:薬はきちんと呑みましたか。

       当事者:時々しか呑めませんでした。

    精神科医:処方どうりに薬が呑めないような患者はうちの病院には二度と来るな!!

  

         とんでもない精神科医ですね!!

 

    2)処方した薬によって症状はどう変化したかということばかりを気にしていて、

        当事者の日常の生活ぶりや困りごと、家庭内での状況などに耳を傾けて共感したり

    励ましたり、褒めたり一切しようとしない、薬をだすことしかしない能無しの精神科医。

  

       当事者とのかかわり方について、精神科医ももっともっと勉強してもらいたい。

 

 精神に障がいのある若者は、その障害のゆえにさまざまな生活上の困難を抱えて

いますが、

人生における貴重な青春時代も棒に振ってしまい、

時として自分で自分自身を制御できなくなるような心の苦しみの中でもがきながら

長期にわたって耐え続けていることによって、

人の心の苦しみがわかるようにもなり、

人に優しい心情の側面をも併せ持つ人となり、

家族にとってもかけがえのない存在なのです。

 

精神に障がいを持つ当事者と家族にとっては、本人が幻覚や妄想に悩まされているときほど

辛い、苦しい思いに際悩まされることはありません。

そんなときには、どのようにすれば良いのでしょうか。

 

人それぞれに工夫した対処の方法があるのかも知れませんが、それでも矢張り、

基本は傾聴と共感 であるといわれています。

 

幻覚の中の幻聴を例にとって考えてみましょう。

幻聴というのは、本人にはさまざまな幻の音や声が聞こえて、しかもその幻聴の主という

のが一人ではなく、5人とかそれ以上の場合もあるらしく、

それらの幻聴に途方もないことを命令されたり、操られたりということが起きるので、

本人にとってはとても辛い状況に陥るようです。

 

このような場合、まず、本人の言っている非現実的な話に対して頭から否定するのではなく、

耳を傾けるようにして聴きながら(傾聴)、本人の辛い辛い気持ちを理解してあげる(共感)

ように努めることが大切です。

 

その上で、幻聴と戦うというよりも幻聴と「仲良くする」、あるいは幻聴と「折り合いを付ける」

ようにするのが良いのです。

 

例えば、「幻聴さん、幻聴さん、あんまり私をいじめないでください」とか、

「これからもお手柔らかに宜しくお願いします」などと幻聴さんにやんわりと話しかける

ようにお願いすると、幻聴も和らいでくるそうです。

幻聴に苦しんでいる方は一度、試してごらんになってはどうでしょう。

 

 

 

新型コロナウイルスによる感染症が世界中に猛威を振るい続けています。

 

あれからもう半年にもなるというのに、果たしていつになったら収束するとも知れず・・・・・

 

日常の生活が著しく制限される中、私たちはややもすればストレス過多に陥ってしまいそう・・・・

 

新しい生活様式に早く慣れるようにといわれてみても、ただただ人恋しい毎日・・・・・

 

はてさて、どうしたものか?

 

ウオーキング? ジョギング? 

 

カメラを持って野山に?

 

好きな音楽でも聴く?

 

 

皆さんはどのように過ごしていらっしゃいますか・・・・・?

19940817芦ノ湖ca  

 

 

近年、障害者差別解消法が施行されて、傷害のある人も無い人もその違いを認 め合って

共生する社会に向けた効果的な取り組みが求められるようになってきて います。

 

  このような中にあって先般、みんなねっと(公益社団法人全国精神保健福祉会連合会)

から「精神障害当事者の家族に対する差別や偏見に関する実態把握全国調 査」と題して

調査の結果が発表されました。

 

 それによれば、 精神障害者本人のみならず、その家族に対しても未だに誤った心無い

差別や偏見が横行していることが赤裸々に記されています。

 

例えば、

1.当事者の姉が鬱になったとき、姉の嫁ぎ先の親から「鬱は精神病だから血統だね」と

    いわれた。

2.結婚して娘には子供が2人いたが、半ば強制的に離婚させられてしまった。

3.義母から「世間体がわるい」と言われている。

4.親族に「お前が悪いから子供も病気になったんだ」といわれた。

5.義理の姉に「母親のあなたのせいで子供が発病したのよ」といわれた。

6.実家に帰った時、親族に「冠婚葬祭や病気見舞いなどには来ないでくれ」といわれた。

7.娘の交際相手の親から「精神障害者の家系の者をこちらの家族に迎えることはでき

    ない」といわれた。

そのほか、まだまだ枚挙に暇がありません。

共生社会の実現に向けた私たちの努力は決して平坦な道のりではありませんね。

 

   この調査報告書では、義務教育課程において精神障害者への理解を深める授業を

増やすことが大切であるとの意見が多かったと指摘されています。

  また、みんなねっとではこの調査結果を踏まえ、家族任せの現状から脱皮して 当事

者とその家族を社会全体で支援していける体制の実現を目指したいと結んで ありまし

た。

 

お互いに頑張りましょう。