「亡くなられた前住職との思い出」

こちらは、広島市南区の善通寺（浄土真宗本願寺派）のお知らせ「はぐくみ」のブログ版です。

善通寺は、どなたさまも温かく迎え入れる、みんなのお寺です。

初めての方も、お気軽にどうぞ。

寺報の編集は、お寺も坊さんも大嫌いだった事務員が担当です。

ご近所のお寺の住職さんが、

「早いもので、もう25回忌ですねー」

「亡くなられた前住職との思い出は‥」

と懐かしそうにお話をして下さいました。

現住職の前の住職のことを前住職、前住職の前の住職を前々住職という言い方をするのですが、ご近所の住職さんは、前々住職のことを「亡くなられた前住職」といつも言われます。

現住職の祖父のことです。

で、現住職の父のことは、「おやじさん」と言われるんです。

住職の祖父は、飲み会にお金を使わない人だったそうです。

お金を使わない飲み会にしか出ないので、ある時、本人に聞いてみたそうです。

そうすると、

「飲み会に出るのは、情報収集のため。

情報が得られない飲み会には出ない。

飲み会にお金を使うのはもったいないから、お金がかからないとこにしか出ないんだ。」

という回答だったそうです。

驚くことに、お酒を飲めるお店では、お金を払ってることを見たことがないと言われました。

お金を払おうとしても、お店が受け取らなかったそうです。

理由は、お店のスタッフさんの相談事に応じていたからだそうです。

「みんなに慕われる、本当に賢い人でした。」

とお伺いしました。

合理的な思考ができる人だったそうです。

今でも、数えきれないご門徒さんが、昨日のことのように思い出話をして下さいます。

「また会いたい」

「善通寺に来れば、会える気がする」

私はお会いしたことはないですが、もう、会っている気がします。

仏さまとなられた亡くなられた前住職が、私たちをお浄土へ、導いて下さっているということなのでしょう。

「前に生まれんものは後を導き

後に生まれんひとは前を訪え」

出典: 教行信証「化身土文類」「化身土巻」

お浄土で、お会いしましょうね！

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