昨年同様、夏の風物詩、コバケンの3大交響曲の夕べ

今年もフェスティバルホールへ。

今回は前から2列目の右端ちかく。

目の前がコントラバスでほぼかぶりつき状態。

コントラバスの一挙一動がつぶさに観察できて

とても興味深い一日となりました。

その反面、第一バイオリンの音があまり響いてこず、

音のバランスという点ではお勧め出来る席ではありません。

木管、金管、ティンパニーのパフォーマンスも全く見えずで、

ビオラの後ろ姿を見上げるような席でした。

ただ、コントラバスの首席奏者が背が高く格好いい好青年で

特にベートーベン第五の第三楽章の見せ場は圧巻でした。

まぁ、音的には不満の残る演奏会でしたが、

新しい発見もあり、たまにはこういう席もいいのかな、

と、自分に言い聞かせていました。

それからコバケンがこの1年でかなり老いた感じがしました。

なんといっても85歳ですからね。

もう何回も聞くことはできないでしょう。

アンコールのダニーボーイでは急に涙が出てきて止まらなくなりました。

コバケンとのお別れのような気分になったのかもしれません。

帰りはいつものように夫婦で21:05発の特急券を買って

マクドや551を買い込んで乗り込むのですが、

同じ特急待ちのプラットホームにあのかっこいい

首席コントラバス奏者が立っているではないですか。

思わず今日のプログラムとペンを持っていってサインをもらいました。

といっても、サインはまだなくて、署名だったんですけどね。

そして最寄り駅に到着、疲労困憊、決して若くはない私たち

ぐだぐだになりながら、駅のゴミ箱にマクドの紙袋や紙コップを放り込んでいるその時

ふと見ると、あのすらっとした好青年も降りてきたではないですか。

最寄り駅も同じ。一言、「最寄り駅も同じでしたね」、と声をかけ

私たちとは反対方向に歩いて行きました。

そんな不思議な出会いのある一日となりました。