$お金持ち小学生 ~ゼニ助とゆかいなマネー講座~


部屋に帰ると、へんなヤツがいた。

「だ、だれ?」

全身バナナみたいにまっ黄色の、得体の知れない物体だった。

「どこから入ってきたの?出て行ってよ」

「やあ、ボン太やないか」

「な、なんで僕の名前知ってるの?」

「平ボン太。三人兄弟の真ん中。

オトンはサラリーマン。オカンはパート。

兄貴はフリーター。せやろ?」

「な、なんでそこまで・・・」

「おとんの年収は200万。

カツカツの暮らし。

毎日スーパーの残りもん食べて暮らしとる。

せやな?」

「そ、そうだよ?だからなんだよ!出てけよ!」

「おっと、紹介遅れました。

ワイ、ゼニ助いいまんねん。

ま、簡単にゆうたら、金の亡者や。

今日からボン太の家にいそうろうすることに

なったから、よろしゅうな」

「え、え、なんで?わけがわからないよ?」

「このままやと、おまえの家、破産やで。

・・・ちょっとこの写真見てくれる?」

「わ!」

「どや?」

僕たち一家が首を吊っている写真だった。

「なんだよ、コレ!」

「一年後の、お前らの姿やないかい!」

「ふざけるにもほどがあるよ!」

「ええか、ボン太。よう聞けよ。

来年、おまえのおとんの会社な、つぶれるんや」

「え・・・」

「一家五人、どうやって食わすんや?

ただでさえ、大メシ食らいのガキが三人もおる。

オトンは仕事見つからへんで、

FXに手ぇ出しよってな」

「えふえっくす?」

「なんや、なんも知らんのやな。

外国為替証拠金取引ってゆうんやけどな。

一気に損失、四千万円。

おあいそさまや。

ほんでおまえらはこうなるわけ。

せやさかい、ワイが立て直しにきたんやがな」

握手を求めてきたが、僕は払いのけた。

「出てけ!」

「おーこわいこわい。まあ、仲良うしたってや」

そう言うと、ゼニ助は僕のベッドの中に勝手にもぐりこみ、

いびきをかきはじめた。

それがウルサイのなんのって。

とまあ、こんな感じで、ゼニ助と僕の生活が始まったわけ。




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