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鍼の技術を向上させる上で必要なことは、「自分が思ったとおりの鍼が打てる」ということです。自分が打ちたいと思う場所に的確に鍼を打てなければ、治療効果にもムラが出てしまうかもしれません。鍼をどの角度でどの深さまで入れたら、どこの組織(筋線維、筋膜、神経など)にアプローチできるのか、解剖学の知識を踏まえた上で、日々、練習をする必要があります。

そこで練習の助けになるのがこのものさしです。小さく薄いので、白衣やケーシーのポケットに常に入れておくことができます。さらに素材がプラスチックのため、使用前にはその都度、綿花でアルコール消毒をすることもでき清潔です。

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直角三角形のものさしなので、それぞれの三角形の角度は90°、60°、30°になります。ものさしを皮膚に当てた時に痛くないよう、三角形の角は丸くしてあります。

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そして三角形の角から切れ目にかけての長さは上図のとおり、それぞれ2.5cmになっています。2.5cmというのは寸6の鍼の鍼体(鍼根〜鍼尖)の長さの半分を示しています(寸6の鍼体の長さは5cm)。一般的に寸6の長さの鍼を使用することが多く、半分を指標にしたため、切れ目はその部についていますが、もし、1/3の深さだけ入れることが多いならば、その部に切れ目を入れてもいいでしょう。自分の使用頻度に合わせて自由にアレンジしてみてくださいね。

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たとえば、皮膚面に対して60°の斜刺、深さは寸6の鍼体の半分を入れるとすると、これが理想となります。皮膚面にものさしを立て、鍼根部に切れ込みが位置し、ものさしと鍼の角度が同じになれば100点満点です。

何度も繰り返し練習することで、角度・深度の感覚が身に付き、ものさしがなくても正確に刺鍼できるようになりますよ。頑張ってください。