骨格筋の構造と、骨格筋に分布する末梢神経を表した教材です。ここは勉強をする上で苦手に思う方もいるはず‥‥少しでも理解の手助けになればと思い、作成しました。まずは骨格筋の構造です。
*錘外筋線維→ピンクのヒモ
*錘内筋線維→赤いヒモ
*筋紡錘→赤いヒモが紡錘形になった部分
*腱→ピンクのヒモを両端で留めている部分
錘外筋線維は太くて長い筋線維、錘内筋線維は細くて短い筋線維なので、色だけでなくそれぞれのヒモの種類を変えると、より理解しやすくなります。筋紡錘は本来ですと、数本の錘内筋線維が一単位となって被膜に包まれて存在しているんですが、今回の教材ではそこまで作っていません。説明する直前に筋紡錘の部分を布で包んでもいいかもしれませんね。錘内筋線維の両端は錘外筋線維に付着しています。
腱を叩く→筋紡錘が伸ばされる→Ⅰa群求心性線維→中枢(脊髄)→中枢からの運動指令をα運動ニューロンが伝える→錘外筋線維が収縮、という流れで反射が行われます。これは単収縮なので、錘外筋線維が収縮した時点で反射は終わります。神経に見立てたヒモがⅠa、αともに青色なのでわかりにくいかもしれませんが、脊髄の黒色の部分(ひょうたん形)でⅠa→αとシナプスを形成します。
こちらの黄色いヒモはγ運動ニューロンです。γ運動ニューロンもα運動ニューロンと同様、中枢からの運動指令を筋に伝える神経ですが、分布先が錘内筋線維になります(赤いヒモがα運動ニューロンなので錘外筋線維に分布しています)。
これらの内容がしっかり頭に入ると、γループも難しくありません。
「γ運動ニューロンが働く→錘内筋線維の両端が収縮→筋紡錘が伸ばされる→Ⅰa群求心性線維→α運動ニューロンとγ運動ニューロンが同時に働く」
単収縮の場合、α運動ニューロンが働くと筋紡錘が伸展されなくなるため興奮が消退しますが、γ運動ニューロンが同時に働くことで筋紡錘は常に伸展されたままとなり興奮し続け、結果的に錘外筋が常に収縮した状態(強縮)でいられます。