9月も、もうおしまい。

座卓屋本家の扱う製品はこたつテーブルですが、冬支度を始める方が多くなったせいか、こたつヒーターに関する問い合わせが盛んに寄せられます。

中でも、海外にお住まいの方々からの問い合わせが相次ぎました。
イギリス・フランス・オーストラリアにお住まいの方々ですが、問い合わせ内容は共通していて、

「海外でも使えるこたつヒーター扱ってませんか?」です。

古くて新しい問い合わせです。今年に限らず、かねてより何回も頂戴した質問ですが、また、改めて意を決して、あるこたつヒーターメーカーにEメールを送り、その後、電話に及びました。

期待した訳ではありませんが、回答はやはりいつもの通り、

「技術と上に報告しときますわぁ。」って。

我ながら、いつも同じ質問にいつも同じ回答。まるで、数ヶ月ごとに、何か時節の挨拶でもしてるようで、全く変化なしであります。そうは言っても、彼らが悪い訳でも何でもなく、特に今の景気では、開発商品などといっても気合いが入らないことは端から知れていることで、何やら仕事の邪魔をしているようで申し訳ない次第であります。

いや、しているよう、でなく、実際、相手は邪魔くさいと思っていることでありましょう。

少なくとも、100V定格のこたつヒーターを海外で使用する際に、適当と思われる変圧器でも紹介してくれないか、と食い下がる訳ですが、残念ながら、彼らが変圧器を販売しているわけでもなく、紹介すべき特定の変圧器もないようであります。

海外こたつヒーターの開発に対する否定的要素とは、

1.日本の電気安全法に相当する海外の法律を仔細に検討しなければならない。
2.海外の特定の地域は電圧が一定しておらず、技術的な問題を伴う。
3.アフターサービスが必須であるが、どうすべきか全く不明。
4.海外仕様こたつヒーターのビジネススケールが不明である。

というのが代表的なものです。


オーストラリアに日本家具のローカルECウェッブサイトがあります。

Japaneche
http://www.japanache.com.au/



オーストラリア在住の日本人だけでなく、ローカルの人々でも、こたつに興味がある人が多いため、こたつヒーターは日本の100V定格のものを日本から輸入し、変圧器をセットにして販売しているのが現況です。

こたつヒーターの心配より先に、自分とこの商売を心配すべきですが、問い合わせを受けるたびに、

「何とかならんもんかの~。海外仕様こたつヒーター」

と悶々としております。


座卓屋本家、こたつヒーターについて
http://www.zatakuya.com/index.php?Guide%2FKotatsuHeater








座卓屋本家のブログ


座卓屋本家は、座卓、ちゃぶ台、リビングテーブル、センターテーブルなど各種ローテーブルをこたつ仕様で生産販売する通販サイトです。一定の中から、サイズ、色などを指定して、オーダーして下さい。納期最長で2ヶ月。


これは座卓屋本家ブログサイトです。

商品情報、こたつについて、そして、提携工場で見聞きしたことなど、ランダムにご紹介していきます。


開設第一回目として、座卓屋本家の新商品をご紹介します。


手彫り本格こたつ仕様座卓【沙羅】



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座卓とは、語源を座敷机に持ち、ある方によると、座卓の産地である高松のある生産工場が命名したものと言われています。座卓がどうやって発生したのか?その起源などを、座卓屋本家自身も、その明解な回答を得られていませんが、食膳ではなく、ちゃぶ台でもない座卓は、そのイメージとしては、豪華さと気品さを兼ね持つ特殊なローテーブルとして考えられています。


床座生活様式を伝統とする日本には、ローテーブルとして、座卓の他に、ちゃぶ台というものを発生させましたが、「ちゃぶ台をひっくり返す」と言う言葉が使われても、「座卓をひっくり返す」という言葉は一般的に通用していないようです。そのことも、座卓が同じローテーブルとしての機能を持ちながらも、ちゃぶ台とは異なる性格を持つ、ひとつの証なのかもしれません。


座卓屋本家は、座卓の持つ豪華さと気品さコンセプトに、本格手彫りこたつ仕様座卓【沙羅】を発売しました。上の写真のように、幕板に、浮き彫りと彫り抜きをミックスさせた手彫り細工を贅沢に施し、コンセプトを演出しています。上の写真は90x150の大判のものです。



座卓屋本家のブログ


この写真は沙羅のサイズ90x120のものですが、天板にチーク(ジャティ)の突板を使い、塗装は、サンユーペイント(大阪)のノンホルマリン、ウレタン塗料を用いたハイグロス仕上げになっています。


高さは継脚付きで42cm、継脚を取ると36cmとなりますので、いわゆる座敷机としてちょうど良い高さになります。座敷机とは何ぞや?という疑問が有ると思いますが、畳上を正式な場とする催事に使われるローテーブルと考えられます。日本伝来の習慣による公的催事が主であり、袴などを使うことなどが想定されます。かつての日本人の体格が今のそれほど大きくなかったことが、家具やテーブルなどのサイズに影響していただろうと考えていますが、あるいは、洋服でない、着物を身につけていたことが、座敷机や食膳の背の高さがさほど高くない理由だったのかもしれないと思ったりします。


さて、商品としての沙羅ですが、座卓としてのコンセプトでありますので、サイズは奥行を固定90cmとしました。正式畳の奥行と同じということですが、日本におけるこの90cm、3尺に想定する距離は、一種の社会距離としての意味合いがあるようなので、これより小さなサイズは当初より製作対象としておりません。つまり、リビングこたつテーブルや、家具調コタツテーブルにある奥行80cmは個体距離に相当し、より親密な間での距離に入るからです。


長さは、90, 95, 100, 105, 110, 115, 120, 125, 130, 135, 140, 145, 150 と90cmから、5cm刻みで、150cmまで指定できるようにしました。


色は今のところ写真の色のみとさせて頂きます。また、ツヤも、今のところ写真のような、ツヤありに限定しております。


制作者の意図ばかり申し上げており、恐れ入りますが、ご希望、疑問などは座卓屋本家サイトの問い合せから、どうぞご遠慮なくお送り下さい。真摯に対応致します。


長さ120まで: 100,000円

長さ150まで: 120,000円


と国内の本格手彫り価格にはない価格で、注文を承ります。


より仔細は、座卓屋本家サイトhttp://www.zatakuya.com/  でご覧下さい。



お口直しに、大好きな一句を…




かんがへて飲みはじめたる一合の

      二合の酒の夏のゆふぐれ



若山牧水です。



以上、座卓屋本家主人でございました。

どうもありがとうございました。