でも、無抵抗で いい人をやって
我慢して泣いてるだけの
負け姿を見せるのはもっと嫌だった。



また、面と向かって言い返せないのに
裏で悪口や愚痴を子供に吹きこむのは
更に更に 嫌だった。



プライドが
許さなかった!



負け戦でも
恐れずに
髪振り乱して
噛み付いていく姿の方が



ぶっ飛ばされたあとに
平気な顔で夕食を作って
同じテーブルで笑顔で食べる姿の方が



そのあと勝手に夜の街へ繰り出して
車中泊したり
朝帰りしたりして



翌朝また何ごとも無かったかのように
お弁当を詰めて
園へ送っていく姿の方が




般若の顔を無理やり笑顔にする女より




なんぼかマシじゃね?




ってのが、私の美学だった。


これとは別の形のプライドを
母も持っていた。


私とはかなり違う方向性だが、
最近 母も かなり根性座ってたよなと
思う時がある。