対モラ尾君問題がひと段落付き、
根拠なき恐怖心を克服して
早くも数年が経つ。


そうすると、
社会に出てふと出会った女性と
世間話をした時などに
彼らの夫がモラハラDV系であることに
頻繁に気付くようになった。
これは、老いも若きも年代問わずである。


もちろん見てすぐにわかる訳ではない。


彼女らの
「至って普通」「問題などありません」
への擬態能力は、並ではない。


こちらが自分の失敗談や
怒りエピソードを明らかにして初めて
彼女らは自らの困惑について
非常に慎重に、言葉を選びながら
探るように心情を吐露する。
そうしてやっと分かる。


私が彼女らの夫、または元夫のタイプを
試しに言い切ってみると、
皆 一様に 憑き物が落ちたような顔をなさる。


今日も一人、おそらく発達モラ夫さん持ちの
五十代女性を発掘した。
彼女は違和感を抱えたまま
30年を過ごしていた。
そして、今だに違和感と徒労感に
まみれていると言った。


彼女のような妻たちが、
この国の、いや
この世界の経済と社会のシステムを支えている。
私はそう思っている。


我々皆が その仕事を放棄し
性格の曲がった夫や
ブラックホールのような
毒親兄弟共を放置し始めた時、
一体何が起こるんだろうか?


私はその世界を見てみたいと思っている。