田舎の実家は本家、自営業三代目の長女。
それが私です。

たいした家じゃありません。水飲み百姓だった祖父が一代で築いた地場産業の会社をやってるだけの一族です。家柄なんて言えるもんじゃない。

跡を継げ!という脅しはありませんでしたが、物心付いた時からそこはかとなく漂う「いつかはお婿さんを貰って跡を継ぐのよね」という空気。

普段は気づかないんですが、高校になった辺りから、親からじゃなく祖父と外野(親戚や知人)にそう声をかけられることが増えていきました。

むしろ、長男である父は
「アンタの好きにしなさい。アンタの進路にお父さんは関係ないだろ。ちょ、逆に話をコッチに振らないでくれる⁉︎」
というスタンス。放り投げる人。

嫁である母は
「アンタの好きにしなさい、でも居てくれたら助かるし嬉しいなぁ」
と、多少自分の要求と立場確保の政治的圧力を混ぜてきてました。まあ撥ね付け可能なレベル。これぐらい撥ね付けらんない奴は何やってもダメだろ!と自戒もしてました(;^_^)

しかし!やはり惣領娘としてのプログラミングはガッツリ仕込まれていて、だからこそモラ尾君に引っかかったのがよくわかる。

惣領娘とは

● 一族全体の政治・力関係に目を配り
● 女将的采配で人望を集め
● 様々な折衝のために働く

以上の事項がつつがなく敢行できるよう仕込まれた娘のことです。

私はこれらのトレーニングを実際にやらされたわけではないし、できもしなかったのですが、そこはプログラミングの恐ろしさ。引っ込み思案で役立たず系だった世間知らずの女が、その立場に追い込まれるとやっちゃうんですねぇ。

つまり他人や全体の責任を取るわけですよ。

トラブルが起こるとその場を公平に収めようとしたり、問題を回収しに立ち回ったり、黒子ながらも政治力を発揮しようとするわけです。

やりながら、自覚すらありましたもん。

「アレ?アレ?何で私こんな立派な人みたいに話つけたりまとめたり、良きところでフェードアウトしようとしてんの⁈ メッチャやりたくないし、心臓バクバクしてるのに!((((;゚Д゚)) こんなん私のキャラじゃない!ヒィー!」

って、泡食ってんのにやるの。
結婚後モラ尾君は案の定独立し、みるみるうちに私の中の惣領娘ソフトが起動していく。

「ジャーン」

という起動音すら聞いた気がする。





このプログラムのおかげ?で モラ尾君にひっかかりもし、仕事の切り盛りもヘロヘロながらやってきたわけですが、それを第三者的に自覚するまではワケワカメな日々でした。

みなさんの中にも絶対沢山何らかのソフトがインストールされてます。その銘柄とバージョンを知るには、まず家族歴を知るところからです。

モラ夫さん、毒親さんたちにも歴史あり。
必ず何らかのソフトが、何らかの目的を持って搭載されてます。最低でも三代ぐらいは遡って、各キャラの性格やエピソードを探っていくと 何かが見えてきます。

これをやっていくと、必ず

「責任とは何か」

という命題にぶちあたります。
それについてはまた書こうと思います。