林業における、いわゆる川下と呼ばれる建築の現場を見学しました。
西条市民ならなじみの深い子安大師さんに新しい祈祷殿が建設されています。設計は松山の花岡直樹建築事務所で松山城や道後温泉本館の防災工事の設計監理を行った企業です。
こちらの現場は祈禱殿のみならず、併設される寺務所もあるため、建築基準法に定める「住宅などの木造建築物で延べ面積が500m2超のもの。」に当たります。
よって、構造計算が必要になり、規模に応じたボルトなどの金物による木材の接合がなされています。つまり、木造の現代建築になります。
とはいえ、デザイン性も重視しなければならないため、現代の設備を隠蔽する試みが各所に施されていました。
例えば、エアコンのダクトを古風なデザインの天井と組み合わせる、グレーチングを砂利で隠す、配線を木材で覆うなどですね。
ただ、祈禱殿の構造自体は鎌倉時代に確立された方式を採用しているそうです。桔木(はねぎ)と呼ばれる屋根を支える梁によって、建物から大きく張り出した軒を支える構造になっています。軒先が美しく反り返ったデザインは太古の建築技術が支えているんですね。
武漢肺炎、ウッドショック以前に設計が完了していたために、木材の確保はどうにか間に合ったそうです。国産材が使用されているこの建物は、完成までにはあと2年弱かかるそうですが、中世と現代建築が入り混じったユニークな建築物のようです。











