日本の大切な農産物が大変なことになってしまった。

基準値を超える放射性物質が検出され、出荷停止になってしまったのだ。

この数値、あくまでも国が定める基準値であり、人体への影響は全くない程度であるという。


友人が茨城で露地物栽培農家をしている。

ホウレンソウは出荷停止。

昨夜報道ステーションにご主人が出て、トラクターでホウレンソウ畑を潰さなければならないと言っていた。

「こんなに辛いことはありません」。


私もすごく悔しい。

日本の農産物は、その品質と安全性で、今まさに世界へ向けて船出をしようとしていた矢先だ。

今後日本の食品は各国で、放射性物質検査が義務付けられるという、屈辱に甘んじなければならない。

品質と安全性で、世界ブランドを目指していた日本の農産物がである。


私は、これからも茨城県産ホウレンソウを買うし、福島産牛乳を飲むつもりだ。

その値が余程高まらない限り、人体への影響は無いという政府見解や専門家の言葉を信じて、日本の大切な農家や酪農家を潰すようなことはしない。

それは、自国内で原発事故を起こしてしまった、私たち日本人が皆で立ち向かうべき障壁でもあると思っている。


だから、東日本の農家の皆さん、めげずに乗り切ってください。


心から、心から、応援しています。








夫の「風」はL国にいて、合気道を習っている。

ひどく夢中で、本来の仕事よりも熱心なくらい、合気道の話ばかりしている。


昨日は、昇級試験があったそうだ。

試験が終わり、皆で反省会をしていた時のこと。

まとめ役の人が突然、日本への募金活動を始めると皆に宣言したそうだ。


「日本は今、たいへんなことになっているから、きょうから募金を募ることにした。自分たちの国Lは貧しいし、それぞれが出せる募金もしれているかもしれない。それでは、日本では何も買えないかもしれない。でも、自分たちも、日本の人々の苦しみを共有をしていることを、なんとしてでも伝えたい。」


「風」は、ひどく感銘を受けたと、上気した声で私に伝えてくれた。


私たちは10年以上前、ブータンで暮らしていた。

そのときに、阪神淡路大震災が起こった。

今ほど情報は入って来ないし、映像で見る神戸の街は燃え上がっており、神戸出身の日本人は、ただただ映像を見て泣いていた。


震災発生の翌日、ブータン国王からブータンの首都在住日本人に招集がかかった。

タシチョ・ゾンという、行政と宗教が合体したその施設の宗教棟で、バターランプを灯す法要を数十名の僧侶と共に営んでくれたのだ。

宗教という生活の強みを持ったブータン人の、お金では表わすことのできない奥深い優しさに触れ、ただただ感動したことを覚えている。


今回の東北沿岸部地震発生翌日も、ブータンでは同様な法要が営まれたとは、ラジオのニュ-スで知った。


思いやりのかたちはそれぞれ異なれど、私たちにかなり大きな勇気と前向きな気持ちを与えてくれる。


地球はひとつなのだということを、今あらためて気づかされている。

東北沿岸部大地震から1週間が経過した。

日に日に増加する被害者数、そして届けられる被災地の模様には、ただただ言葉を無くすのみ。


そして、刻一刻と変化する原発の恐怖。


この1週間は、原発の最悪事態に対する恐れで強度な緊張を強いられたせいか、昨日あたりからちょっと、気持ちがおかしい。


深刻な被災地でもないのにこんな弱いことでどうする、と思う。

けれど、訳の分からない母をかかえての日々と、断続する余震やら原発の恐怖を共有することは、なかなかどうしてしんどい。

海外で、日本の報道以上にはっきりモノを言う報道に接している「風」からの原発に対する助言は、さらに不安な気持ちに拍車をかける。

USAの友やインドの友は、「すぐにでも逃げて来い」、と言ってくれる。

それだけ海外では、悲観的報道が大勢を占めているのだろう。


昨日から、情報を一時シャットアウトすることにした。


注意すべきは福島沿岸部の風向きとこの地域の放射線量。


過剰に入る情報は不安な気持ちを駆り立て、情報そのものの信ぴょう性にすら疑いを持たざる得ない。


高知にいる友人に、この不安をメールしたところ、

「そんなに原発深刻なんだ・・」、と、のんびりした返事が入った。


東日本以外の人の意識とはこんなものなのだろうか。


深刻な被災地の人に比べたら、家があり、温かいものが口にできて、物不足とは言えスーパーにはいつも通りの生鮮食料品が並んでいるのだから、なにを弱気になるのだと思う。

けれど、この原発への恐怖は、いかんともしがたい。


IAEAが本日、東京は全く放射性物質の問題がないと発表した。

今のところはそうかもしれない。

なぜって、放射性物質が漏れ出して以降、東京方面に風が吹いたのは一日しかない。

IAEAはもともと、原発推進のための事務局でもあるわけで、天野局長が管さんに何を言ったか知らないけれど、たかだか一つの国際機関の長が、この多忙な時期の総理大臣をつかまえて、会おうとすること自体おかしい。


原発は金輪際やめてください。


私たちはもっともっと節電することができる。

がらがらの電車が、数分に一度走ることなど無くてもいい。

24時間営業のコンビニなんて要らない。

スーパーは午前1時までなんて営業してなくいい。


私たちが、この慣れきった(だれきった?)生活に決別しようとしない以上、原発はなくならない。


今回のことで充分分かりました。

原子力発電は魔物です。怪物です。

人間がコントロールしようだなんて、考えること自体が間違っている。


「東電のばかやろー!」、と私も叫びたい気持ちです。

いま頑張ってくださっている第一線の決死隊員は、下請けの方たちや、現場でただ実直に仕事をこなしてきた社員が多いと聞いています。