勝手に斬鉄剣 -8ページ目

『KILL BILL 1&2』

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結婚式の最中に、かつて所属していた毒ヘビ暗殺団の襲撃を受け、夫やお腹の子を殺された花嫁(ユマ・サーマン)。瀕死の状態から奇跡的に回復した彼女に残されたのは、暗殺団とそのボスであるビルへの復讐というお話。2部作公開されたこの映画。注目したいのは、2部作でありながら『KILL BILL 1』と『KILL BILL2』が似ても似つかない映画である事。元々一つの映画として制作していたが、3時間超の内容から映画会社の都合で分けられた結果、見事に内容、質、映画としての面白さの全てが片寄って分断されている。

☆☆☆☆☆『KILL BILL 1』2003
元ネタ映画(「服部半蔵/影の軍団」、「子連れ狼/三途の川の乳母車」、「修羅雪姫」、「キングボクサー/大逆転」、「密室の恐怖実験」、「女ガンマン・皆殺しのメロディ」などなど)の全く同じワンシーンを沢山再現しながら1つの映画を作ってる。新しい形のパロディー映画(?)→ その結果、まとまり感ゼロ。腹立ってくるほど内容がくだらな過ぎる。新宿を舞台にしてるシーンでは、刀を振り回しながら悲惨な発音で日本語を話すユマ・サーマンはかなり滑稽・・。ヤクザのボス役を演じるルーシー・リューの日本語も負けてません(こんな悲惨だったら、英語でいいじゃん・・)。真剣に★あげるとこない。

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★★★☆☆『KILL BILL 2』2004
前作でひどい目にあったものの、一応見てみたこの第2部。かなり驚きました。元々1つの映画だった事が理解出来ないほど完成度は高い。個人的な印象は、『KILL BILL 2』だけで1つの映画として成り立つ→『KILL BILL 1』は必要ないだろ。狭い部屋の中で、ユマ・サーマンとダリル・ハンナ(写真下)が日本刀で斬り合うシーンの迫力は凄まじいものを感じた。そしてなんと言っても、この2部作を完結させるラストが気に入った。無茶苦茶な2部作なだけに、このラストは高く評価したい。

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『KILL BILL 1』、『KILL BILL 2』の2部作を見比べる面白さという意味で、この映画をお勧めしたい。

*ユマ・サーマンとタランティーノ監督の関係に関する過去の関連記事*

『トゥルーロマンス』

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★★★★☆『トゥルーロマンス』
個人的に思う世界最強リドリー・スコット監督、の実弟であるトニー・スコット監督の最高傑作。クラレンス(クリスチャン・スレイター)と娼婦の真剣な恋の話。二人が偶然、大量の麻薬を手にしてしまう事で話は急展開する。麻薬取引で一攫千金を目論む二人 vs 盗まれた麻薬を追うマフィアの一味 vs 麻薬取引を嗅ぎ付けて現場を押さえようとする警察。とにかく面白くて見入ってしまう映画であり、且つすご~くロマンチック。
そしてこの映画、とにかくスタッフ、キャスト共にめちゃめちゃ豪華。脚本クウェンティン・タランティーノ、クリスチャン・スレイター、デニス・ホッパー(父親役)、クリストファー・ウォーケン(マフィア役)、ゲーリー・オールドマン(娼婦のヒモ役)などなど。ブラッド・ピットは、この映画の脚本に惚れ込み、オーディションで主役をスレイターに奪われてしまったものの、どうしても出演したくてすごい脇役(麻薬中毒者役)で出演したほど。

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主役のクリスチャン・スレイターは最近、ニューヨークのマンハッタンの路上を歩いていた女性のお尻を触り、痴漢行為で逮捕されたという何とも情けない騒ぎを起こしている(裁判沙汰)・・。

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男のフェチズムあれこれ

以前、『美容整形で人生は変わるのか?』 を考えてみた。その時導いてみた答えが「女は変わるかも知れない」だった。初対面での第一関門突破率の上昇は、確かに恋愛における効果が期待できる。ならば、人にとっての外見的な第一関門、もう一歩踏み込んで→こだわりの、そして性的な第一関門≒フェチズムを考えてみたい。
代表的な例としてまず浮上するのが、男の「おっぱい星人」。この星の住人は相当多い気がする(星人という言葉が存在する時点でその人口の多さが測れる)。その大きいおっぱいをどうしたいのかは知らないが、こだわりを持つ方々。彼らの存在が有名過ぎて、男=皆「おっぱい星人」と思い込む女も少なくないはず。女が自分のおっぱいサイズを気にしがちなのも彼らの存在感が原因(?)。しかし、同じ「おっぱい星人」でもそのこだわるサイズや形がそれぞれ異なるように、このフェチズムにおいては10人いれば10人異なるから難しく、そして面白い。

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「わきフェチ」の男を個人的に知っているが、その男は、剃られたわきのうっすらと見える毛の痕跡が好きだと嬉しそうに語っていた。。その他、「お尻フェチ」、「太ももフェチ」、「うなじフェチ」、「眼鏡フェチ」などなど。深く追求すればするほどマニアな世界に突入してしまう。私個人は「足フェチ」・・。ツボのポイントはうまく説明できないが、例えば女が「足」を組んでる姿を見た時に、どこか男としての心の奥底に火を付けられるような感覚を経験する事がある(昔、電車の中で向かいに座った女が足を組むのを見て大変な時があったほど)。。
しかし、思うのは、これらこだわりの、そして性的な第一関門≒フェチズムは、絶対条件ではなく、あくまで相手に出来れば突破してもらいたい第一関門に過ぎないという事。付き合って、初めてその関門を突破してるか確認出来る場合が多いという理由なのかな?おっぱい星人が必ずしも都合良く自分のこだわるおっぱいを持つ女と一緒に居るわけでもなさそうだし。この手のフェチズムより相手が満たすべき重要な関門があるという事?(´-ω-`)

 

『party7』

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★★★★☆『party7』2000
たまには邦画も紹介したい。
どうしても豪華なハリウッド映画を見がちだが(自分含む)、言うまでもなく、邦画は邦画なりに良い映画が沢山ある。その一つがこれ。CM業界で有名な石井克人監督の力作。色の使い方、演出にセンスを感じる。なんだかマンガっぽくて、映像が凝った映画。そしてなにより、とにかく笑える。

昔、中学校時代に体育館で全校生徒を前にしての演劇部の劇を見るたびに、震えが止まらないほど寒気を感じた私・・・(シャレになんないほど震えた)。その影響かどうかは分からないが、大概の邦画の特にコメディ部分に当時の激しい寒気が甦る。しかし、こいつぁ違った。爆笑。自分の邦画に対する冷めた眼は、決して中学校の演劇部のセイではなかったのだと確信させてくれた。あの寒気は本当に演劇部が寒かったのじゃ~!
ワッショイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワッショイ

浅野忠信をノゾキ常習犯の役として使用してるのも面白い。小池健によるオープニングのアニメーションがカッコ良いのも注目してほしい ←この人『マトリックス』番外編の『アニマトリックス』で選抜されたジャパ二メーション代表の一人)。

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前述したように、同じような演劇部の寒気トラウマがある人はこれを見るべし!

『party7』

『スナッチ』

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★★★★★『スナッチ』2001
強奪された86カラットの大粒ダイヤと、非合法な賭けボクシングを中心に様々な話が複雑に絡み合うお話。展開は予測不可能。動体視力が必要とされると言って良いほどスピーディでカメラワークも相当カッコ良い。説明するよりもとにかく見てほしい。ってか説明できない。

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監督である若手ガイ・リッチー(38歳、写真下)はデビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』で世界中の注目を浴び、リメイク権をトム・クルーズが購入、またハリウッドの有名俳優たちが次回作への出演を熱望した → その一人が本作主演のブラッド・ピット。通常のギャラは2,000万ドル(約23億円)と言われるブラッド・ピットが格安の値段で出演を承諾したと言うのは有名な話。また監督ガイ・リッチーはマドンナと結婚した事でも有名(10歳年上だろうが、やっぱマドンナだもんな~)。今回紹介している『スナッチ』はデビュー作とほとんど内容は同じ。ワンパターン野郎と言われてるかも知れませんが、この映画の方が完成度は高い(監督完全燃焼)。名声を手にし、マドンナとの結婚生活に溺れ、これ以上の作品をきっと今後この人は作れないだろうから、事実上、監督ガイ・リッチーの生涯No.1作品決定~~!!

madonna

『スナッチ』