一昨日、私がいる場所に
初雪が降りました。
ほんの一瞬だったけど。


「今日、雪降っとったね」と言ったら
話した人がみんな
見てないと。

チンチャ?

ほんの一瞬だったけど、
確かに私の手のひらで溶けたんです。
雪が。

たまたまそばにいた人と
目を合わせて確かめあったの。
あ、雪だねと。

あの一瞬の
キラキラした心。

冬の到来を感じた
清々しさ。

例え、冬は寒くて嫌いでも
雪は面倒で困ることばかりでも
子どもの頃のように
素直に雪だけで喜べない大人でも
あの一瞬はなぜか
ワクワクする。

今までの冬の思い出の中から
温かく幸せなものを選んで
思い出すからかな?


誰も見てなくて
誰も知らなくて
もしかしたら
初雪とはいえないのかもしれない。

でも私の中では
もう初雪ってことでいいやと
そういうことにしました。

雪が降るときの
あのツンとした空気も
確かにそこにあったし。



初雪を手にし
冬が来たことを知る。

夏から冬まで
長かったような
短かったような。

でも12月のカレンダーをめくった時のよに
暗い気持ちにならなくて
本当によかった。


小さく並んでいる文字を見て
きっと言葉を選んで
読み返して
丁寧に書かれたその文字から
あの温かい笑顔と声を思い出した。




不安が時折押し寄せてきて。
迷いはなかったけど
どこか不安定なところに立っていて
揺らがないのに
実はその地面が
本当はないんじゃないかって
何もないところに宙に浮いたように
立ってるんじゃないかって。
ここじゃない
どこかなんじゃないかと。
疑心暗鬼になることもあって。 
一番最悪のことを
考えてしまう日もあった。

日々を淡々と粛々と
過ごして
そして
今年もまた冬が来た!!

決して温かい冬ではないけれど
静かにただただ
一緒に立っていられる
その場所を
なくさないでいられた。


気持ちを聞けたから
静かに立っていられる。
ここに。
この場所に。

ありがとう。
変わらずにいることを
いたいという気持ちを
伝えてくれて。

4人の弟たちに
何よりもありがとうを
伝えたい。
彼らがいたから
こうしていられた。
私もきっと彼も。


そして知ってほしい。
そんな風にそばにいなくても
そばにある存在を。
こんなにもたくさんの
気持ちがあることを。
怒り悲しみ失望も含め
たくさんの気持ちがあることを。








さて私はですね、
まだおかえりが言えてないです。
なぜかしっくり来なくてですね。
何となく。
何となくです。
へそ曲がりですよね〜

おかえりって大好きな言葉で。
私はなかなか言えない憧れの言葉で。
家で待っててあげられない
母さんだからね。
いってらっしゃいも言ってもらってる
そんな母さんだからですかね。

お迎えして一緒に帰ってきた息子と
玄関でバタバタ靴を脱ぎながら
言い合いっこする。
「おかえりー」「ただいまー」
「ただいまー」「おかえりー」って。
息子ってこういうの
絶対付き合ってくれる。
いつまで付き合ってくれるかな…


顔を見て
言いたいのかも。

じゃ今の気持ちに何がぴったりか?
うーん。
うーん。

待ってたよ。
かな。

待っていた。
君の言葉を
君の言葉にのせた心を。
待っていた。

そして一番待っていた言葉を
届けてくれた。

でもあの声とあの笑顔を
本当は待っている。

笑顔はまだ見られないけれど
笑っていいタイミングまで
きっと決まっているだろうし。
その時期を過ぎても
笑うって心の解放だから。
時期やタイミングなんて
私たちが決めることではないし
ものすごく大切に慎重に考えられて
いるだろうから。
そしていつであっても
みんなに受け入れられるなんて
きっと誰も思ってないから。

ただいつか心から笑ってる姿を
見たい。
一緒に笑いたい。




あの笑顔に
おかえりって言いたいです。





あなたの街にはもう
初雪が降りましたか?
今年の冬も
温かくして過ごしてください。