ボブとニックの旅物語
オドントグロッサム ④
ニックは必死だった。しかし二人は見つからない。館の外に出た気配もない。
その時
「ギェェェー」ボブの叫びだ。
ニックは、慌てた。そして物置部屋の扉を見つけ 蹴飛ばした。地下への入り口だ。
ニックは急いだ。たくさんの部屋がある。
「何だこの部屋は?」部屋の一つに入ると、
黄色の泥にまみれた怪物がうごめいていた。
大きく口を開けているが、歯も舌もない。
ボブは、黄色の怪物たちに捕まっている。
「さあ、私の主人になるのよ」
怪物たちは ボブを仲間にしようとしていた。
ドスッ! ニックが、メアリーを後ろから、
なぎ倒した。そして、
「ボブ! このロープにつかまれ!」
ニックの投げたロープにボブがつかまり、ニックが引っ張った。怪物から離れ、二人は走った。地下を駆け上がり洋館の外に出た。
ボブの体は、黄色の泥まみれだ。
「何だ この家は?」
「とにかく街を出よう」ニックは言って
ボブも続いた。
街の入り口に来た時 あの汚ねえじじいがいた。
「ホッホッホッ お前ら 歯と舌があるようじゃのう」
「やい じじい どういう意味だ」
「お前さんは その黄色の泥を見ると 危なかったのう」