民族衣装とエプロン | ヨーロッパのヴィンテージ生地と食器・雑貨 緑園

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ヴィンテージの生地やクロス、食器などを販売しております。

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せっかく海外の雑貨を扱うので、
それに関連した国、地域の歴史・文化まで
ご紹介できたらいいなぁと思っております

文章中心で、長文の恐れがございます、、、


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ある本を読んでいると、、

「ヨーロッパの民族衣装にエプロンは必需品」

との記載。


本当かしら?

と思って民族衣装の本をめくってみると

確かにどの国の女性の服装にも、

スカートやブラウス(シュミーズ)と並びエプロンと書かれています。


それ以外の装飾品については逆に各地域バラバラ、

ベストや肩掛けを身につける地域もあれば、つけない地域もあり

頭の装飾も、帽子・スカーフ・花飾りなど地域によって多様です。



では何故エプロンがどの地域でも使われているのでしょう???



そこでエプロンの歴史をさかのぼると、、、



エプロンは衣類の中でも古い歴史を持ち、

先史時代や古代エジプトでも使用されていたようです。

ただ形状は前掛けのようなものだったようです。


史実ではありませんが

旧約聖書に出てくる最初の人類、アダムとエバのお話では、

知恵の実を食べたエバが自分が裸だということに気づき

イチジクの葉を合わせて前掛けを作り、腰を覆ったそうです。


つまり

キリスト教的には最初の衣服はエプロンだったことになります(!)



エプロンが今のような実用的なスタイルになったのは

16世紀になってからで、

それまでは前掛け状のものを王侯や、司祭が

権力・権威の象徴として使用していました。

もしかするとエバが初めて身につけたのものだったため

権力や宗教的権威の象徴となったのかもしれません。



16世紀以降は、貴族の間でエプロンが主にドレスの一部として、

装飾に不可欠な役割を果たすようになっていきます。


今の社会で先端の流行が一般に広がるように、

当時の先端である貴族の間で流行した装飾エプロンが

庶民にも広まり、装飾の一部になったと考えられます。


そのようして広まったエプロンが

ヨーロッパ全域の民族衣装として定着したのは

きっと家事をする女性、仕事をする女性を象徴する衣装として

最も分かりやすかったからではないかと思います。


逆にそれ以外の衣装で

家事を連想するものがなかったとも言えます。




エプロンがヨーロッパのどの地域の民族衣装にも見られるのは

女性とその仕事を象徴する衣装であり、

キリスト教的にも価値の衣装である

考えられたためと今回は推測した次第です。



長文を読了いただきありがとうございます!


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