国際リーダー会議

主催;天宙平和連合、ワシントン・タイムズ財団

「アジア - 太平洋時代と世界的危機の時代におけるリーダーシップとビジョンの必要性」

2007年6月17-21日、ハワイ・ホノルル・シェラトン・ワイキキ・ホテル


2007年6月19日文顯進博士の基調演説


尊敬する共同議長、マンチャム(Mancham)大統領とサンチェス(Sanchez)大使、その他、世界各国からお集まりの外交官大使の皆様、そして尊敬する紳士淑女の皆様。


ウォルシュ博士が紹介されたように、私は担当している職務が本当に沢山あります。しかし、今日は、父母様の夢を継承した息子としてこの場に立ちました。私達は今日、この天運が共にある行事に、まるで美しい天国のような場所に集まりました。天国とは、初めに人間を創造された時、成そうとされた神様の理想が実現された場所であり、人類の真の父母であられる神様が人類に向けて抱かれた夢と真実を見つけることができる場所です。


昨日申し上げたように、今ここに集まった最初の動機は、あの北朝鮮の一つの小さな山の丘から始まりました。お父様がその丘の上にひざまずいて、神様の心情を解放してさしあげる方法を見つける為に、瞑想の中で祈られたその時に遡ります。


すべての親がそうであるように、神様もまた、子女に対して期待を持たれました。子女に対して大きな夢を抱かれていました。その夢は、まさに真の愛、真の生命、真の血統が続く家庭、すなわち、神様が真の親として共に暮らすことのできる理想家庭を建てることでした。しかし、予期しない理由と事件により、その夢が挫折してしまいました。人間は、暗闇の中に陥ってしまい、神様が人類の父母であるという事実も知らない、神様すら知らない存在となってしまいました。


これは、人類の歴史によく現れています。歴史の中には、いつも神様を親と信じ忠実な信仰を持った者もいましたが、逆に天を信じない者達もいました。しかし、人類歴史の路程を調べたとき、歴史の瞬間瞬間にはいつも啓示を受ける者が存在し、彼らは立ち上がって神様が私達の親であり、私達すべては人類一家族を作ろうという共通の夢を見ているという事実を悟らせてくれました。


アブラハムの信仰の伝統においても、ヤコブ、モーセのような偉大な人物達にも、イエス・キリストのメシア的使命の中でも、預言者マホメッドの使命の中でも、この事実を見ることができます。それだけではありません。この時代の主流宗教である宗教の宗主達が初めに出発した時に受けた神聖なる霊的啓示も同様です。


天の人として、この偉大なる霊的指導者の基本的な教えに敷かれている共通のテーマと原理は、真の愛、すなわち為に生きる人生です。なぜなら、この愛こそが神様の愛だからです。ただ神様の愛だけが、自分を殺し、迫害する人々までも愛することができる勇気と能力、そして力を与えてくれます。まさに「敵を愛しなさい」という言葉です。


もう一つの重要なテーマは、真の家庭建設の理想です。家庭は愛の学校ですので、家庭では理論的にではなく、体験を通して愛を学びます。しかし、神様がアダムとエバを通して立てようとされた本来の家庭が失敗し、その代わりに誤った先例が立てられました。愛の学校が立てられず、憎しみと分離の学校が建てられました。


その為、人類の歴史は愛の学校となる真の家庭を見つける為の歴史となったのです。お父様は常に、真の家庭とは3代が平和と調和の中で生きる所だと教えられます。1代は過去を表し、2代は現在、3代は未来を表しています。したがって、3代が平和と調和の中で暮らす家庭は、人類歴史全体を代表することができます。3代を一つにすることができるということは、つまり過去・現在・未来を一つにすることができるということです。


お父様はまた、家庭には四大心情圏があると語られます。最初の心情圏は子女に対する親の心情です。二つ目は夫婦の心情です。三番目は兄弟姉妹の心情であり、四番目は親に対する子女の心情です。 私達が生活しながら結ぶ最も近い関係について考えてみましょう。そのような関係は家族のような環境において結ばれます。


私が本当に愛する人がいるとすると、「その人は私の兄弟のようだ」「お父さんのようだ」「息子のようだ」いう表現よりもその心を表現するよい言葉はないでしょう。家族という脈略の中でその親密さの程度を表現するのです。


今日お集まりの方々の中で、多くの方がアブラハム的宗教伝統の背景を持っておられると思います。聖書を見ると「知っている」という動詞が出てきます。ところがここで「知っている」という意味は、単に「頭で知っている」という意味で使われていません。聖書での「知っている」とは暗黙的な意味を持っています。聖書での「誰が誰を知った」という表現は、愛の関係に対する比喩的な表現です。ここで私が訊ねたいのは「それでは、私達はどのように真実として知ることができるのか」です。すなわち私達は愛するとき、確かに知ることになるのです。


天宙平和連合は「神様の下の一つの家族」という夢を実現しようと努力しています。私達の活動は、真の父母であられる神様の原則をその根としています。堕落によって人間は父母であられる神様を失ってしまいました。自分自身、そして自分にとって重要な価値だけに焦点を置いて、神様という存在を忘れ天が人類に望まれた期待を忘れてしまいました。


天宙平和連合はその失われた焦点を、再び神様と神様の夢の実現に立てることを望んでいます。私達は皆、神様の家族の一員であり、息子娘であるという事実を悟り認める時、この夢は叶うのです。


私は今日この場で、父の平和のメッセージをお届けできることが光栄であり、心から嬉しく思います。このみ言は、父の深い祈りと瞑想を通して出てきたみ言です。人類に存在するすべての障壁や障害を崩そうと努力した中で見つけ出されたみ言です。真の愛と真の家庭の天宙的価値は、偏見の箱に閉じ込められている私達を解放してくれる天の原理です。この偏見の箱は、アメリカ人、韓国人、日本人、イスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ人、黒人、白人、東洋人など、私達自身を規定し閉じ込めた、私達が作り上げた非常に小さな箱です。


真の愛の原理は、人間が作った宗教、民族、国家という小さな箱を裂いて出て、あの高い天宙的原理と絶対的原則に一致させてくれます。そして、私達が唯一の神様だけから生まれた存在であるという、私達の真なるアイデンティティ、神性を悟らさせてくれる原理です。


父は「神様の下の一つの家族」を成して差し上げると神様とイエス様に約束しました。その約束を守る為に生涯の路程において果てしない迫害にぶつかり、個人的にも多くのものを失いながらも変わることはありませんでした。そして今、私達は山の頂上に到達しています。遠く地平線を眺めながら、本当にこの時代に繰り広げられる、起こりうる出来事を目撃しています。平和が手に届くほど近くに迫ってきました。神様の下の一家族を成すという夢は、もはや見知らぬ概念や遠くかけ離れた考えではなく、現実に成される概念です。今、私達がそれぞれの心の中に、そして私達の平和活動を通じて感化させる人々の心の中に、平和の種を植えているからです。


今日私は、この平和のメッセージを伝えたいと思います。このみ言は今年3月17日、ここハワイで宣言されたみ言です。考えてみれば、世界を一回り回って再びこの場で発表するみ言です。


お父様は、前回のワシントン・タイムズ創立記念式について「摂理的な雰囲気が完全に変わり、参加した人々すべてが心を開いて話を聞くようになった、一つの分水嶺のような大会だった」と語られました。これは霊界が協力するだけでなく、お父様の深く貴重なみ言を聞こうと開かれた心で参加した人々の胸の中に真理が共鳴されたからです。


世界最高の強大国の首都ワシントンで、世界的指導者が集まり、ワシントン・タイムズを中心としたお父様の業績を称えようとしたその瞬間は、本当に驚きました。突然、ある予期しないことが起きました。もちろんこれも天が共にされた一つの歴史でした。


当時の状況はというと、ワシントン・タイムズの盛業を発表し、祝う為に集まったVIP達が演説を終え、お父様を紹介しようと壇上に上がった時です。突然、火災警報器が鳴り始めました!想像できますか。お父様を紹介しているとことに、突然後ろから火災警報器が鳴ったのです。私としてはかなり困難な状況でした。そして結局全員、建物から避難しなければなりませんでした。


招待された客人の多くは、ジョージ・ブッシュ前大統領の言葉を聴いたり、ワシントン・タイムズにお祝いのメッセージを伝える為に集まった指導者達でした。ですから、その時にはすでに、有名で歴史的な演説者達の言葉を全部聞いた後でした。


彼等が望むならば席を立つこともできる状況でした。すでに晩餐の食事も終えた状態でしたからお腹もいっぱいでしょう。しかもVIPの演説もすべて聞いて、出て行こうと思えば出て行くことのできる状況でした。しかし火災警報器が止まると、参加者達が一人ひとりが全員ホールに戻ってお父様のみ言を聞きました。歴史上なかったことでした。ワシントンでこのような行事だけを30年手がけてきたイベント関係者が、後でこのように言いました。「今まで、一度会場を去った人は、同じワシントン出身者の演説であったとしても、再び会場に戻ったことはなかった」ということです。ところが、それどころか宗教人の演説を聞きに再び戻ってきたということには驚いたと、彼等は非常に言葉が詰まってしまっていました。ワシントンではまだ、このエピソードが伝えられています。私達が住む今のこの時は、本当に違う時代です。霊界と肉界が共に働き、信仰者達が真理を伝えて「神様の下の一つの家族」を建設しようというこのビジョンを世界に伝える為に勇気を出して立ち上がっています。


その事実を、私自身が誰よりも確実に証言できます。文鮮明牧師の息子として生きてきた私の人生は簡単な道のりではありませんでした。考えてみてください。父母が受けたその迫害は、そのまま子供にも伝達されるものです。


「最も伝道が難しいのが自分の子である」という言葉があります。今日、私がこの席に立った理由はお父様がとてもよく洗脳されたからではありません。お父様が生きてこられた人生とそのみ言が、私達すべてに手本となる内容だからです。神様に召命を受けたお父様のビジョンは、本当に力強い、私達の心を動かすビジョンです。このビジョンが、どれほど強い力を持っているのかは、私の個人的生活だけでなく私の兄弟姉妹と家族全員が共に証拠となります。


昨年は、私の家族の本然の姿を世界の前に見せる時でした。家族の3代が平和のメッセージを伝える為に世界を巡回しました。 3代がです!ご存知のように一番扱いにくいのが子女です。通常、孫達には触れることもできません。私の家庭には14人の子女と44人の孫達がいます。父母様が生涯を通して教えられた平和のメッセージに子女達と孫達が主人意識を持って出たのです。このような点を見れば、それでも文鮮明・韓鶴子総裁は何かを確実にされているとは思いませんか。


私はこの場で、皆さんに個人的な立場ではなく家族を代表して、皆さん各自がこの伝統を守ってくださることをお願い致します。3代が「神様の下の一つの家族」を建設するという夢を持った主人としてです。皆さん一緒に「神様の下の一つの家族、アジュ」と叫びましょう。もう一度叫びましょう。「神様の下の一つの家族、アジュ」もう一度「神様の下の人類一家族、アジュ!」


危機に瀕しているこの時代に、どれほど人類にとって素晴らしいビジョンでしょうか!私からはこれで終わりとし、今からお父様が全世界に伝えられた13番目の平和メッセージのみ言を代読いたします。皆さんの人生の内的、外的変化を呼び起こす燃料となるこのみ言を注意深く聞き、よく吸収して受け入れてください。


(平和メッセージ13を代読される)


このみ言は、私の父が、ここハワイで初めて宣言されたみ言であり、後に再び韓国でも宣言されました。そしてお母様が受け継ぎ、日本に伝えてくださり、その後、家族と共にアメリカでもみ言を伝えました。そして今日、私が皆さんにお伝えしました。皆さんも、今それぞれの国に帰えられる時、このみ言を持って行って「神様の下の人類一家族」の夢を実現できるこの平和の種を植えてください。ありがとうございました。





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