高校の卒業旅行は東北のバス旅行だった。
酸ヶ湯温泉とか回った覚えがある。
でも場所よりもとにかく記憶に残ったのはバスガイドさんとの思い出。
私の学校は中高一貫の男子校。
クラスの99%は同年代の女子と話したことがなく、まともに目を見ることもできない状態。
そんな中、なんとバスガイドさんは東北の地元を卒業して間もないかわいらしい女性。
みんな舞い上がりまくって、
結果、
イジメた。
質問形式のガイドは無視、その後はヤジ、そんな感じ。
みんな、どう接していいかわからず、「かわいい」と思うその気持ちを扱いかねる感じ。
そんな初日の夜、宿で担任教師が吼えた。
「お前らと同じような年で高校卒業して仕事してるんだ。
大学だって行ってない。
でもこの場所が好きでみんなに説明しようとしてるんだ。
どうして同じ年でがんばってる仲間を応援できないんだ。
みんながバスを降りた後、"自分にはみんなの大切な卒業旅行をいい思い出にできない。"と言って泣いていたぞ」
と。
みんな超うなだれ。
次の日から変わった。(大多数の男子高生は結局のところ純情なのです

)
何を説明されても「へー!そうなんだー!」「すげー!」。
皆リアクション王。
そんなわざとらしい反応をしているうちに、なんだか本当に教えてもらっていることがすばらしいことに思えてきて、皆の反応が次第にリアルになってきた。
(本当はいい話してくれてるからね・・・)
みんなかわいいガイドさんの話に夢中になった。
初日に一番ガイドさんを攻撃していた、ちょっとヤン入ってる奴が一番フォローしまくっていて、そのうちに本当に好きになってしまったらしい

2泊の秋口の旅行だったのだが、最終日、最後のお別れの駅に向かう途中、季節的にはちょっと早い、突然の大雪が降ってきた。
そして駅到着の10分前くらいだろうか、突然、ガイドさんが大泣きしながら皆に話し始めた。
初日、とてもつらかったこと。運転手に泣きながらガイドの仕事を辞めたいと伝えて止められたこと。
2日目から気持ちが通じ合うようになったように感じたこと。
そして今、皆と別れたくないと感じていること・・・。
そしてお分かれての最後の記念に、と小田和正の「さよなら」を歌い始めた。
でも思いのほか早く駅に着きそうになった。
そうしたらガイドさんは思い余って、「みなさんもっ!」と叫ぶようにして大泣きしながら「さよなら」のサビを何度も繰り返し始めた。
さよなら
さよなら
さよなら
もうすぐ そこは 白い冬
単細胞な男子校生は皆、サビを大合唱。
ガイドさんの「もう一回!」という泣きながらの絶叫を聞きながら。
僕もちょっと泣いた。
最後、バスを降りるときに、ガイドさんは全員と泣き笑いしながら全員と両手で握手してくれた。
柔らかくて真っ白に綺麗な手で、とてもドキドキしたのを覚えている。
初日に一番からかって、そしてその後で一番ガイドさんに惚れてたヤンな奴は、最後は握手しながら相手も目も見れずに大泣きだった。
マジで好きになったらしい。
馬鹿な奴

この話はいつかどこかで誰かに話したかったけど、36歳になって子どもも3人生まれて、それでも語る機会がなかった。
だから今のうちに記録しておきたかった、桐朋高校という学校での一番の思い出をブログに。
つまんない話、最後まで読んでくれてありがとうございました(^-^)ノ~~