「信じてるわ」「信頼してるよ」は要注意?
お客様や上司から、
「君のことを信頼しているよ!」
と言われると、つい嬉しくなります。
あるいは恋人からの、
「あなたのことを信じているわ♪」 も同じでしょうか。
でも、ちょっと待ってください。
このようなメッセージには、たいていの場合、
(ちゃんとやってくださいね)
という言外の意味が込められていることが少なくありません。
実は、あなたを疑っている部分があるから、こう言うのです。
毎日きちんと出社してくる人に対して、
「あなたが明日、いつも通り9時に出社すると信じています」
とは言いませんよね?
当たり前すぎて、別に何も言わないか、あえて言葉にするなら
「念のためですけど、いつも通り9時に出社してくださいね」
と、いうくらいでしょうか?
「信じている」とは言いません。
でも、
「あなたは、私を裏切るようなことは無いと信じています」
こちらの「信じる」の使い方は、すんなり来ると思います。
それはこの場合は、「裏切るかもしれない・・・」と思っているからですね。
つまり、疑っているからこそ、「信じている」「信頼しているよ」という言葉を
相手は使ってくるわけです。
疑いようのない事であれば、そういう言い方をする必要はありません。
・・・ということで、他人からそう言われた場合、無条件に、無邪気に喜ぶ
のではなく、そこに『裏』の意味が含まれていないかどうかも、しっかりと
考えてみてください。
ちなみにこれは交流分析(心理学)では、「裏面交流」と呼ばれるコミュニ
ケーションの種類となるものです。