「自己愛性人格障害の治療」 | 裸の女王様

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更生させようとがんばり続けて数年、

自己愛性人格障害者を彼女にもつ私の苦悩の日々を綴っています。

1 治療の基本は「直面化」をしながらの「育て直し」である

ACの治療のように厳しい直面化によって認知の修正をしながら徹底したサポートで「あなたは存在しても良い」という姿勢を一定の期間周囲からできるかどうかが回復のカギである。


2 追い詰められる状況が必要

ただサポートされるだけでは「当たり前」と依存するだけになり治療にならない。

子供の為とか、同居を続ける為などのどうしようもなく追い詰められた状況があれば辛い直面化を耐えて治療を継続する可能性が出てくる。


3 「見捨てない」だけでは不足

ボーダーの治療は巻き込まれないで「見捨てない」だけでも可能な事が多い。

自己愛の場合はこれでは不足で、母親的な献身的なサポートで抱えることが必要だ。

これは家族にそれだけの協力をする容易があるかどうかに関係している。ただのACとして世話をするだけでも耐え切れないほど家族もきつい治療になる。


4 周囲は本当のことを言うことが必要

厳しい直面化に耐える為に(情緒的には納得できなくとも)認知の上だけでも治療スタッフとの(知的な)信頼関係が必要である。

建前で接する事は本人に逃げ場を与えることともなり、少なくとも「偽らない」という意味で率直に周囲が接する事は不可欠である。


5 基本的に人間として大事にすることが最も要求される

自我の基本的な部分の育て直しであり「存在して良い」ことを体験できなかった事からくる障害であるので、当然人間として大事にされる体験が必要である。

これが治療のために一番大事なポイントである。


        左上矢印後藤健治先生のHPより右上矢印



上記のことは私と女王様との実体験から本当だと思います。

特に逃げ場がないときは認知させる最大のチャンスです。

ただし、1回でなんとかなるようなものではありませんから勘違いしないでください。

何回も何回も根気よく、少しづつ上塗りしていくといいですよ。