コロナが流行って海外に行くことから遠のいていた。

 

仕事で出張したミュンヘンには,古い友人家族が住んでいて,

久しぶりに少し会うことができた。

 

昔々、若いころロマンチック街道の起点であるヴュルツブルクにトータルで2年ほど

住んでいた。このときに出会った家族である。

いろいろ若い頃の思いを共有した仲であり,長い時間のギャップを感じることはなかった。

 

古くて美しい町並みにすっかり感激し,この街に住めたことがとても幸せだった。

文化的重厚感が溢れている。

夕暮れ時に,赤いドレスを着た若い女性(ヴュルツブルク大音楽科の学生?)が

教会の階段でハープを奏でていた光景や,

夏に,レジデンツの庭でのモーツァルトフェスト(Mozartfest)

(クラッシックをワインを飲みながら気楽に楽しむ)

は素晴らしかった。

 

ミュンヘンは過去何度か(5回くらい),通過したことがある。

ノイシュヴァンシュタイン城に何度も行ったからだ。

 

この城を建てたババリア王,ルートヴィヒ2世は,

私財と国の借金を使って莫大な費用を投じ,

多くの人夫を動員しこの白亜の城を建設した。

人々は大変な生活を送ったらしい。

ババリア王は,近くの湖で謎の死を遂げている。

今では観光収入が,彼の地(バイエルン州)の貴重な財源となっている。

「美しいもの」は時間を越えて多くの人を引き付ける。

 

ミュンヘンのWestpark近郊の素敵な住宅街を歩いて感じたことは,

彼らは公共施設や環境に対する意識が日本のそれより高いように思えた。

 

ミュンヘンの街を後にして,古巣のヴュルツブルクに一泊した。

夜は懐かしいアルテマイン橋のレストランで食事を楽しみながら,

旧友の3人の数学者と話をした。来年,ポルトガルのコインブラ大学での

カンファレンスで,再会できるかもしれない。