吉藤オリィさん講演会①重度障害者就労の可能性 | 0歳からの早期教育@西洋占星術&九星気学/25年中学受験

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あらゆる早期教育、教育法を試して子どもにぴったりの接し方や、育て方を日々考えています。勉強中の西洋占星術&九星気学の視点からもより良い教育、子育てを考えてます。

重度障害者の就労というテーマで吉藤オリィさんの講演があるということで、夜も遅かったのですが、次男を連れて参加しました。

ひとりで参加することも出来たのですが、あえて次男を連れて行った理由、それは、自分が何かを作ること、その制作物が、日々辛い状況にある人たちの生活を変える可能性があることを、見てもらいたかったからです。

先日の自由研究の話で、みんなが褒めてくれない、とがっかりしてた次男に、私が思ったことは、それほど人の反応が欲しいならば、人が本当に望むものを作らなきゃいけない、ということです。

たしかに一生懸命作ったものを人に評価してもらえないのは残念ですが、元は自分が作りたいから作っているのであって、人の反応がないからと拗ねるのは子供には許されても社会では通用しません。人の反応が制作のモチベーションになるなら、人が本当に欲しがるものを作る必要がある。


そこの視点を、物作りの好きな次男にも早く気づいてもらいたかったのです。


星


講演は、吉藤さんと、筋萎縮症(間違っているかも?)という障害を2歳のころから患い、寝たきりで生活するマサさんという20代後半の男性が操作するOriHimeで進みました。

吉藤さんは昔から体が弱く、その日も体調があまり良くないと話されていた通り、黒いスーツのせいもあるのか、あまり顔色も良くなかったように見えました。

まず、彼の名が社会に知られるきっかけとなった車椅子開発ですが、彼と車椅子との出会いは小学校のころだったといいます。
彼が感じた最初の違和感。
それは、友人が乗っていた車椅子で遊ぶ自分を先生に咎められたことだと話します。

詳しくは、こちらの本にあります。



メガネは目が悪くなくてもかけたがる人がいて、それを咎める人はいないのに、なぜ車椅子は障害のある人しか乗りたがらないのだろう?健常者が乗ると怒られるのだろう?

と、まず疑問に思ったのが始まりだったそうです。


その後、彼は小学校から中学にかけて病気がきっかけで不登校になり、思春期に友人とあまり話をしてこなかったことから、自分のセンスが人とは違うことに気づいたそうです。


そして、車椅子制作が評価され全米で行なわれたサイエンスの大会で受賞すると、高齢者の車椅子ユーザーの方から、一高校生に過ぎない彼の元に、こんな車椅子を作って欲しいという相談が届くようになります。


そこから、世の中は完成されているように見せかけているけれど、実はそうではないのではないか。

タイムスリップで過去に行けば、不便だらけの世の中。全てには、まだ変わる余地がある。

今あるものを当たり前に思ってはいけなくて、違和感に気付けるかが大切だということを話されていました。


その後、高専を経て早稲田大学に進学するも、全く入りたい研究室がなかったと話します。

早稲田では論文が重視されていたものの、けれど論文を書くことで特許を得ても、それがお金になっていない。お金になっていないということはつまり、人の役に立っていないということだから、それは自分がやりたいことではないんじゃないか、ということで、自分で研究室を立ち上げたのだそうです。


結局、早稲田大学は卒業できず、中退となってしまいますが、進学したのはあまり意味がなかった、と語っていたのが印象的でした。


何をしたいか、誰としたいかが重要で、学校のブランドではない。大学は、必修科目というつまらない仕組みがあるため、それを取らなければ卒業できない。

単位を捨て、卒業を諦めた方がよほど勉強になるのは間違いない。

自分も卒業を諦めた瞬間から、単位に関係のない様々な分野の講義を聞くようになり、やらされる勉強から自分でやる勉強に変わった。


内容は、本やツイッターのものとほぼ変わらないのですが、とにかくご本人から話を聞くというのは本当に刺激をもらえました。人は、自分の理解を超えた人に天才とか宇宙人とかいう表現をしばしばすると思いますが、まさに彼にはそんな表現が当てはまると感じます。



長いので、記事を分けます。