チケットはリングサイドC列の指定席でした。
10時20分開演で10時に着きましたが、この炎天下の中、自由席は大行列でした。写真の行列は自由席で、指定席は受付が別なので並ばず入れます。
リングサイドC列は大人4700円、子ども3700円ですが、一人一人に椅子があり、しかも座布団と子ども用のクッションまで。
通路を挟んだ自由席は長いベンチで座布団はなく、詰めて座るように言われます。
快適さはかなり違いそうですが、自由席でも問題なくショーは楽しめる空間になっていました。
自由席だと映画を観るのとそれほど変わらない金額ですが、指定席でもこの価格はリーズナブルかも、と思うほど、とにかく色んな演目があり楽しめます。
私はサーカスは初めてなのですが、プリンセステンコーのようなイリュージョンもあり、ホワイトライオンやゾウの曲芸や、空中ブランコ、バイクのパフォーマンスなど盛りだくさんなので、小さい子でも楽しめると思います。ボリジョイサーカスはもうちょっと動物ショーに主軸をおいてるらしいのですが、木下サーカスは大人も楽しめますね。
イリュージョンの中に、狭い箱にパフォーマーの女の人が入り、ふたをしめた状態で、何本ものナイフで串刺しにするというパフォーマンスがあります。
横から見ると、さっき確かに入ったはずの女の人はどこにもおらず、ナイフが何本も貫通しているのに、また箱をあけると女の人が元気に登場するという、よくテレビでやっているあれです。
「あれはどういう仕掛けになってるんだろうね?」と長男と話していたら、
「ナイフが突き刺さっていた横からの図は、あれは本物じゃなくて鏡になっているんだと思うね。奥行きがあるように見せかけてるけどそれは目の錯覚だ」
他にも、箱の中に入った男の人と、その上でマントを手に踊っていた女の人が一瞬にして入れ替わるパフォーマンスがあったのですが、それがあまりにも早業だったので私はどうなっていたのかわからなかったのですが、長男曰く
「あれは、箱の上にいた女の人が一瞬マントを上に引き上げた時に、箱の上にある穴から落ちて、下にいた男の人と交代したんだよ。女の人が頭を下げる瞬間を見たよ。それで上がってきた男の人が、後ろ足で穴の扉を閉めていた」
と語っていました。
暗がりの中で、よくそこまで観察してるよね、と感心しますが、その観察眼、他に生かしてくれ、、と思ってしまいました
ところで、演者の方々が、みんな生き生きとパフォーマンスをしているのを見ていて、天職ってあるんだろうなあ、、と思いました。
先日、長男がよりによって夫に、
「お父さんは芸能人になりたいと思ったことはある?」と聞いていました。
「一度もない」
と、夫。
そりゃそうでしょう。
「何で?」
「不安定だから。だって、芸能人は努力をしなければテレビに出続けることはできないよね。でも努力をしたからといって、報われるわけではないんだよ。プロデューサーから呼んでもらえなきゃ出られない。そんな不安定な仕事したい?」
と、これまた常識的な回答。
「僕、アメトークとか出てみたいんだよねー」
「えっ、それ、芸人になりたいってこと?」と私。
「そういうわけじゃないんだけど、面白そうだから」
「あのさあ、あなた、自分のこと面白い人間だと思ってる?」
「うーん、それは思わないけど」
「9年近く毎日一緒にいて、お母さんも一度も面白いと思ったことない。やめときな」
と言ってしまいました
でも「不安定」というのは、その職業を選ばない理由にはなりませんよね。
サーカス団員だって、花形だけれども身体が資本の仕事ですから、長くできるわけではないし、安定しているとは言えません。
でも、生まれ持つ運動能力を生かせて、大観衆の前で拍手を受けた時の心地良さを知ってしまうと、安定しているとかそういうことは考えにも及ばなくなるのでしょうね。
お金をたくさん稼げなくても、それなりに普通の生活ができて、税金を納められて、自分の好きなことを仕事にできたら、それが一番「勝ち組」なのかもしれないですね。
でも芸人は、、お願いだからやめてー!