①西に向かう
その肌は艶やかで、手を触れればきっとぴったり吸い付くに違いない。150cmほどのボディは小柄ながらも重厚感があり、決して安っぽくはなく、さながらコンパクトプレミアムといったところか。直接触れることはできない、遠くから見るだけ。それでも会ってみたくて、やってきた。
GW最終日、クルマに乗り込み西に向かう。経路はいくつかあったが、ベビーカーを持っていけば便利であることを知っていたため、クルマを選んだ。浜松西のクロソイド曲線から旅の始まりを告げても良かったが、そこまでの数十分を考えれば、国一バイパスから海を眺めながらの始まりが最適と考えた。天気は晴れ。助手席側に海を眺めながら、はやる気持ちを抑える。
国一バイパスから国道23号にアクセスする。信号のないストレスフリーな経路は、一般道路内の高速道路といっても過言ではない。
23号線を走行中、後部座席に座る妻が言う。助手席に設置したチャイルドシートに座っている娘はすでに寝ていた。「特にGWは混みすぎるから、辿り着いても駐車場で1時間待ちらしいよ。あと、入場券でも並ぶらしいから、事前にサークルKで買っておいた方がいいみたい」
こうしよう、と決めたことに否定的な内容。いつも判断に悩まされる。ただ、確かにGWは混みそうだ。経路はいくつもある。妻の意見に賛同した。
国道23号から脱し、豊橋駅に向かう。豊橋、厳密に言えば二川から購入できる、名古屋までの往復1540円切符。もう二川は通り過ぎていたため、豊橋にクルマを停め、往復切符で名古屋へ向かうことにした。
豊橋駅付近の適当な駐車場にクルマを停め、駅に向かう。時刻はすでに12:30を過ぎていた。具体的な閉園時刻は調べてないが、どこも大体17時には門を出なくてはならない。国道23号から豊橋駅に向かったため、予定よりも時間をロスしていた。気持ちがあせる。
『名古屋まで往復1540円』の大きな文字を見ながら自動切符売り場で大人2枚分購入した。時間がない。以前も往復切符を利用したことがあり、+数百円で新幹線にグレードアップできることを知っていたので迷わず早歩きで新幹線の改札へ向かう。畳んだベビーカーを片手に、妻は子どもの手を引いて、新幹線の改札端にある窓口へ直行した。
「往復切符買ったんですけど、新幹線に乗りたいんですが・・・」
「この切符は名鉄ですね。一度返金してもらって、JRの切符を買いなおしてください」
まず、メイテツという言葉が聞き慣れなかった。キンテツ、メイテツ、エンテツ・・・どれも西日本の言葉だ。
「もう今から出る新幹線は間に合わないので、そのまま名鉄に乗ったほうが早いと思いますよ」
新入社員に毛が生えた程度の職員がそう教えてくれた。もう一人、この改札の出口付近に立っている職員も若く見えた。右手にはメジャーのようなもの、左手にはラミネート加工された何かを持っている。仮に新幹線切符を手際よく入手できたとしても、畳んだベビーカーの大きさが規定内なのかどうかの件があることが予想された。
「わかりました」
自分よりおそらく年下であることをいいことに、間違えて名鉄の往復切符を購入した腹立たしさもあいまって、少しの睨みを効かせながら、きっぱりと名鉄に乗ることを告げた。
GW最終日、クルマに乗り込み西に向かう。経路はいくつかあったが、ベビーカーを持っていけば便利であることを知っていたため、クルマを選んだ。浜松西のクロソイド曲線から旅の始まりを告げても良かったが、そこまでの数十分を考えれば、国一バイパスから海を眺めながらの始まりが最適と考えた。天気は晴れ。助手席側に海を眺めながら、はやる気持ちを抑える。
国一バイパスから国道23号にアクセスする。信号のないストレスフリーな経路は、一般道路内の高速道路といっても過言ではない。
23号線を走行中、後部座席に座る妻が言う。助手席に設置したチャイルドシートに座っている娘はすでに寝ていた。「特にGWは混みすぎるから、辿り着いても駐車場で1時間待ちらしいよ。あと、入場券でも並ぶらしいから、事前にサークルKで買っておいた方がいいみたい」
こうしよう、と決めたことに否定的な内容。いつも判断に悩まされる。ただ、確かにGWは混みそうだ。経路はいくつもある。妻の意見に賛同した。
国道23号から脱し、豊橋駅に向かう。豊橋、厳密に言えば二川から購入できる、名古屋までの往復1540円切符。もう二川は通り過ぎていたため、豊橋にクルマを停め、往復切符で名古屋へ向かうことにした。
豊橋駅付近の適当な駐車場にクルマを停め、駅に向かう。時刻はすでに12:30を過ぎていた。具体的な閉園時刻は調べてないが、どこも大体17時には門を出なくてはならない。国道23号から豊橋駅に向かったため、予定よりも時間をロスしていた。気持ちがあせる。
『名古屋まで往復1540円』の大きな文字を見ながら自動切符売り場で大人2枚分購入した。時間がない。以前も往復切符を利用したことがあり、+数百円で新幹線にグレードアップできることを知っていたので迷わず早歩きで新幹線の改札へ向かう。畳んだベビーカーを片手に、妻は子どもの手を引いて、新幹線の改札端にある窓口へ直行した。
「往復切符買ったんですけど、新幹線に乗りたいんですが・・・」
「この切符は名鉄ですね。一度返金してもらって、JRの切符を買いなおしてください」
まず、メイテツという言葉が聞き慣れなかった。キンテツ、メイテツ、エンテツ・・・どれも西日本の言葉だ。
「もう今から出る新幹線は間に合わないので、そのまま名鉄に乗ったほうが早いと思いますよ」
新入社員に毛が生えた程度の職員がそう教えてくれた。もう一人、この改札の出口付近に立っている職員も若く見えた。右手にはメジャーのようなもの、左手にはラミネート加工された何かを持っている。仮に新幹線切符を手際よく入手できたとしても、畳んだベビーカーの大きさが規定内なのかどうかの件があることが予想された。
「わかりました」
自分よりおそらく年下であることをいいことに、間違えて名鉄の往復切符を購入した腹立たしさもあいまって、少しの睨みを効かせながら、きっぱりと名鉄に乗ることを告げた。