父親が山梨県の出身だったので、
よく山梨に行かされました。⛰️
夏休みが始まるとすぐに山梨の父の生家に連れて行かれ、
約一カ月をそこで過ごしました。
確かに東京が汚い町だったので、
山梨の自然は実にきれいに感じました。
しかし、
1週間もすると飽きてしまって、
暇で暇で死にそうでした。
叔父さんも、
叔母さんも、
真面目な人たちでしたが、
私と話をすることはほとんどありませんでした。
叔父さんは、
食事の時だけは、
私の態度が悪いと怒っていました。
「正座して食べろ」
「机に肘をつくな」
「飯を残すな」
「黙って食べろ」
などなど、
よくそれだけ人の飯の食い方が気になるもんだぜ、
と膨れっ面をしておりました。
同じ年のいとこがいましたが、
女だったので、
およそ遊び相手にはなりませんでした。👧
ところがこいつ、
二人で別の親戚に行く時は、
荷物をすべて私に持たせました。🧳
山梨の親戚はほとんどみんな嫌いでしたが、
一人だけ、
中巨摩郡のばあちゃんだけは好きでした。👵
よく一緒に蛇退治に行きました。🐍
ばあちゃんのところでは、
蚕やら、
鶏やら、
いろいろ飼っていたので、
蛇が嫌いだったのかもしれません。
私は蛇を探しに行き、
蛇を見つけるとばあちゃんのところへ飛んで行き、
「ばあちゃん、ばあちゃん、蛇がいたぞ」
「おう、やっつけんない」
よく分からない方言でしたが、
二人で棒を持って蛇を叩きに行きました。
最後に蛇の頭を石の割れ目に押し込んでとどめを刺しました。
ばあちゃんと池に鯉を取りに行ったこともありました。
石をぶつけて、
浮き上がってきた鯉を捕まえました。
ばあちゃんが出刃包丁でめった切りにして、
その日の夕食は豪華な鯉料理となりました。
ばあちゃんは、
みんなから変わり者と言われていたけれど、
あの山梨の意地の悪い親戚たちの中で、
ただ一人まともな人間だったと思っています。
お花の写真です。
お花は良いよね