アンニョン☆


いよいよ新入学の季節ですね。


花散らしの雨にも負けず
何とか桜の花が咲き誇り…


ピカピカの一年生になる皆様
新入学おめでとうございます!


これから
たくさんの出逢いの中で


本当に愛する人に
めぐり逢えたなら…


淡い期待を込めて
妄劇・番外編をお送りします♡


それでは、どうぞ~~♪( ´▽`)


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今日から私は、大学生になる。


田舎から出て来た私には
東京は広すぎて未知の世界だ。


(でも、きっと…
たくさんの出逢いがあると信じて
キャンパスライフを楽しもう…。)


桜並木の隙間から
春の陽射しが溢れて
キラキラと輝いている。


大学の正門に着くと
私は、深呼吸して門をくぐる。



(さぁ~
新しい出逢いに期待して
素敵な人にめぐり逢えたら良いな…


でもその前に、
友達を作らなきゃ…


サークルに入れば
すぐに友達出来るかな?)



門をくぐると
たくさんの先輩方が
サークルの勧誘をしてくる。


(うわ~凄い!
サークルかぁ…どうしよう。

特に決めてないや、
どこが良いかな…。

楽しそうなサークルが良いけど
私、馴染めるかな…?)



不安顔で歩いていると…



???
『はぁーい!きみ、新入生?

もし、まだ迷ってるなら

きっと、楽しめるから
うちのサークルに遊びに来てみて。

待ってるからね。』



人懐こい笑顔でチラシを渡され
ヒラヒラと手を振って去っていく
後ろ姿を見つめながら


チラシに目をやると…


メイ
『んん?軽音楽部…?

あの人、けいおんの人なんだ。
だから人懐こいのかな…

イケメンだから
きっとモテるんだろうな。

でも、けいおんてバンドでしょ?

私には無理だよ…。

楽器、何にも出来ないし
役に立たないもん。』



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でも、あの人懐こい笑顔が
忘れられなくて

とりあえず軽音楽部に
行ってみた。


(遊びにおいでって言われたし
見学だけでもいいよね…。


たくさんいるから
私に気付く事もないだろうし。


あの人が何をやってるか
ちょっと気になるし…)



私は恐る恐る
軽音楽部を覗いてみると…


(ヤバっ!
あの人と目があった…

こんなに早く見つかるなんて
思わなかったよ。)


私を見つけたその人は
ニコニコ顔で近づいてくる。


???
『わぁ~、きみ、来てくれたんだ。
嬉しいな!勧誘した甲斐があった!


ほらっ、もっと近くにおいでよ。
こっちの方がよく見えるからさ…』


その人は私の手を掴んで
どんどん歩いて行く。


周りの人達にジロジロ見られて
恥ずかしくなった私は


メイ
『あの…
手を離してください。

ちょっと見学に
来ただけですから…』


必死に訴えるも…


???
『えー、嫌だ。

せっかくスカウトして来てくれたのに
このまま帰すなんて嫌だ。

ちゃんとオレ達の音楽を聴いてよ。
ねっ!お願いだからさ。』


その人は私を
一番前の席に座らせると
マイクの前に立つ。


(へぇ…この人ボーカルなんだ。

そうよね、
こんなにイケメンなんだもん…

ビジュアルバンドは顔が命。
でも、歌声はどうなんだろ?

バンドなら歌が上手くなきゃね!)



バンド演奏が始まると
シーンと静まり返る。


歌い出しの声が透き通るような
ハイトーンボイスに
みんな吸い込まれていく…


(凄い…何、この人。
本当に素人なの…?

プロの歌手みたい…
この声、ずっと聴いていたい。)



心の奥にズンと歌声が沁みる。


瞳を閉じながら歌うその人に
知らず知らずのうちに
引き込まれていく。


(やばい…私、
この人の歌ずっと聴いていたい。

けいおんに入ろうかな…

でも、私は何も出来ないし
迷惑なだけだよね。)


うっとりと聴いていた私に
その人はウインクする。

突然の出来事にびっくりして
顔が赤くなるのが分かる。


(な、何…すんの?
やめて、からかわないで…)


一曲歌い終わると…
自己紹介を始めた。


???
『改めまして、新入生諸君…
オレ達は《Love  rain》です。

プロデビュー目指して
頑張ってます。

オレ達と一緒にメジャーデビューを
目指しませんか?


ボーカルは俺、チャン・グンソク
ギターは、カン・ムギョル
ベースは、ファン・テギョン
ドラムは、カン・ゴヌ

あとはキーボードを探してる。

我こそは!っていう新入生がいたら
オーディションするから
すぐに申し込んでね!宜しくな♡』



チャン・グンソクさん…


(素敵な名前だな。
韓国留学生かしら?

私には、縁がないな…

いつか、デビューしたら
LIVEを見に行こう。

こんなに素敵なんだもの
きっと…夢は叶うよ…。)


歌が終わって
部屋を出て行こうとした
私の腕を掴み、引き止められる。


(…え?何だろ。)


掴んだ相手を見ると
グンソクさんだった。


メイ
『あの…何か?』


とっさに掴んだようで
グンソクさんは、
慌てて手を離した。


グンソク
『あ、いや…別に。

ごめん…まだ帰って欲しくなくて
つい掴んじゃった。

ねぇ…何ちゃん?
名前教えてくれるかな…。

オレ、きみの事もっと知りたい。
このままサークルに入らない?

きっと…楽しいよ。』


メイ
『えっと…福山メイです。

まだどこのサークルに入るか
決めてませんが、
他も見てみたいので…

ごめんなさい、
すぐに返事出来ません。』


グンソク
『あ、そう…だよね。

ごめん…
いろいろなサークル見て来て。

それでも、
ここに戻ってくれたら
嬉しいな…。

待ってるよ、メイちゃん。』


急に名前を呼ばれて
胸がドキッとする。


メイ
『は、はい…。
考えときます…。』



突然の出逢いに戸惑いながら
私は部屋を後にした。


つづく


♡*⃝̣◌⑅⃝♡◌*⃝̥◍♡♡*⃝̣◌⑅⃝♡◌*⃝̥


ふふふ…
たくさんの素敵な出逢いが
皆様に訪れます様に…。


以上、メイでした。