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23Dec
- 人生を少しだけ許せるようになる映画『カラオケ行こ！』ネタバレ無しレビュー
  映画を観終わったあと、しばらくリモコンを置いたまま、私はソファに沈んでいた。感動した、という言葉とは少し違う。面白かった、という一言でも足りない。胸の奥で、何かが静かに「整えられた」ような感覚だけが残っていた。『カラオケ行こ！』は、声を張り上げる映画ではない。なのに、観終わったあとは、不思議と呼吸が深くなる。この映画は、観る人の感情を揺さぶるのではなく、置き場所を変えてくる。そこが、とても好きだと思った。この映画には、派手な事件も、大きなカタルシスもない。あるのは、年齢も立場も、生きている場所も違う二人の、少しだけズレた距離感だ。ヤクザと中学生。文字にすると、いかにも「物語」っぽい設定なのに、映画の中ではそれが驚くほど自然に並んでいる。その理由はたぶん、この映画が「関係性」を描こうとしていないからだ。友情でもない。師弟でもない。ましてや、家族でもない。ただ、同じ時間に、同じ空気を吸ってしまった二人が、どうしようもなく並んでしまった、その事実だけを、淡々と描いている。だからこそ、嘘がない。綾野剛が演じる大人は、怖い。でも、その怖さは「暴力」よりも「未完成さ」によるものだ。この人は、どこで人生を間違えたのか。あるいは、最初から正しい場所なんてなかったのか。そういう問いを、観ている側に投げつけてくるのに、映画は決して答えを言わない。彼はただ、必死だ。カラオケという、あまりにも平和で、どうでもいい場所で、自分の居場所を守ろうとしている。その必死さが、情けなくて、可笑しくて、そして、どうしようもなく人間らしい。一方で、少年はとても静かだ。多くを語らないし、感情も外に出さない。でも、彼の沈黙は空っぽではない。むしろ、詰め込みすぎて、言葉が溢れないタイプの沈黙だ。大人はよく、「若いっていいよね」と言うけれど、この映画を観ていると、その言葉がどれだけ無責任か、少し分かる。若さは、可能性じゃない。若さは、まだ選べないことの多さだ。彼は、まだ「逃げる」という選択肢を知らない。だから、目の前に現れた理不尽を、正面から受け止めてしまう。その姿が、まぶしくて、少し怖い。この映画が本当に優しいのは、誰かを救う話にしなかったところだと思う。大人は少年を救わない。少年も、大人を救わない。二人はただ、同じ時間を過ごし、同じ歌を聴き、同じ沈黙に耐える。それだけ。でも、その「それだけ」が、生きていく上で、どれほど大きな支えになるのかを、この映画は知っている。カラオケという場所は、本来、感情を外に吐き出すための場所だ。上手く歌う必要もないし、誰かに褒められる必要もない。ただ声を出すだけ。でも、この映画の中で歌われる歌は、どれも少しだけ、喉の奥に引っかかる。声にならなかった言葉。言わずに済ませた本音。笑って流した違和感。そういうものが、音程のズレとして、ちゃんと残る。私はそのズレが、とても誠実だと思った。『カラオケ行こ！』は、「人生が変わる映画」ではない。でも、「人生を少しだけ許せるようになる映画」だ。うまく歌えなくてもいい。うまく生きられなくてもいい。それでも、誰かと同じ部屋で、同じ曲を聴いた記憶は、ちゃんと残る。その事実だけで、今日はもう、少しだけマシな日になる。私はそう思いながら、ようやくリモコンを手に取った。この映画を「優しい映画」と言ってしまうのは、たぶん少し違う。優しさは確かにある。でもそれは、撫でるような優しさじゃない。どちらかというと、放っておく優しさだ。この映画は、登場人物たちを、無理に理解し合わさせない。分かり合えた、という幻想も与えない。それでも時間だけは、容赦なく流れていく。その残酷さが、私は好きだった。『カラオケ行こ！』は、笑える映画だ。観ている最中、何度も小さく吹き出した。声を上げて笑うほどじゃない、でも確実に「おかしい」。ただ、その笑いは、安心から生まれる笑いじゃない。ズレている。噛み合っていない。お互いに、相手をどう扱っていいか分からない。その不器用さが、そのまま笑いになる。人は、分からないものを前にすると、つい笑ってしまう。この映画の笑いは、まさにそれだ。そして、その笑いは、いつの間にか、こちら側にも向いてくる。私たちは、大人になるにつれて、「ちゃんとする」ことを覚える。空気を読む。余計なことを言わない。場を壊さない。でもそれは、本音をしまい込む技術でもある。この映画の登場人物たちは、その「しまい込む途中」の人たちだ。だから、ズレる。だから、噛み合わない。だから、可笑しい。そして同時に、少しだけ、痛い。後半に進むにつれて、映画の温度が、ほんの少しだけ下がる。冷たくなるわけじゃない。ただ、ぬるま湯ではなくなる。関係性に名前が付くことを、この映画は、どこかで拒んでいる。仲良くなった、とは言わない。絆が生まれた、とも言わない。それでも確かに、「同じ時間を過ごした事実」だけは残る。この距離感が、とても誠実だ。私は、この映画を観ながら、何度も「別れ」のことを考えていた。人は、ほとんどの場合、ちゃんとした別れを経験しない。フェードアウトする。連絡を取らなくなる。思い出さなくなる。それでも、一緒にいた時間は、消えない。『カラオケ行こ！』は、その「消えない時間」についての映画だと思う。大きな約束も、永遠の関係もない。ただ、「確かに、ここに居た」という記憶だけが残る。終盤、この映画は、少しだけ、こちらに問いを投げてくる。──自分は、誰かの人生に、こういう形で、残ったことがあるだろうか。答えは出なくていい。むしろ、出ない方がいい。この映画は、考えさせるために作られていない。ただ、思い出してしまう映画だ。私は観終わったあと、ふと、昔よく聴いていた曲のタイトルを思い出した。もう何年も再生していないのに、サビだけ、やけに鮮明だった。たぶんそれと同じだ。『カラオケ行こ！』は、何年か後、ふとした瞬間に思い出す映画になる。理由もなく。きっかけもなく。ただ、「そういえば、ああいう映画があったな」と。その時、少しだけ胸があたたかくなったら、それで十分だ。人生は、上手く歌えない時間の方が長い。音程も合わないし、歌詞も覚えていない。それでも、誰かと同じ部屋で、同じ曲を聴いた夜は、確かに存在した。『カラオケ行こ！』は、その事実を、そっと肯定してくれる映画だった。カラオケ行こ！ DVD通常版 [DVD]Amazon（アマゾン）カラオケ行こ！ Blu-ray豪華版（特典DVD付） [Blu-ray]Amazon（アマゾン）映画『カラオケ行こ！』公式ビジュアルブックAmazon（アマゾン）映画『カラオケ行こ!』シナリオブックAmazon（アマゾン）映画『カラオケ行こ！』公式サイト原作：和山やま/監督：山下敦弘/脚本：野木亜紀子/出演：綾野剛齋藤潤大ヒット上映中movies.kadokawa.co.jp
- 誰かを理解したつもりになる怖さ、を描いた映画『正体』ネタバレ有りレビュー
  この映画は、「正体」という言葉を、とても残酷なかたちで使う。誰の正体なのか。それを暴くことは、本当に正義なのか。観終えたあと、私はその問いから、しばらく離れられなかった。『正体』は、逃亡する青年・鏑木を中心に進んでいく物語だ。彼は殺人事件の容疑者として追われ、身分を隠しながら、各地を転々とする。名前を変え、立場を変え、人と関わりながら生き延びていく。その鏑木を演じているのが横浜流星だ。彼は、映画の中で何度も「別の顔」を見せる。介護士として。日雇い労働者として。ごく普通の、少し不器用な若者として。そして私は、そのたびに思ってしまう。「この人は、本当に殺人犯なのだろうか」と。ここで重要なのは、映画が「疑わせる」構造をしていることだ。鏑木は、明らかに善良な行動を取る。他人を助け、傷つき、時には逃げながらも、誠実であろうとする。でも、彼は確かに逃げている。そして、過去に起きた事件は、はっきりと「殺人」として存在している。私はずっと、鏑木のことを「信じたい側」に立って観ていた。それが、この映画の一番怖いところだった。物語が進むにつれて明かされるのは、事件そのものよりも、その事件を取り巻く人々の態度だ。警察。マスコミ。ネット。正義の顔をした集団。彼らは、「真実」を求めているようで、実際には「分かりやすい悪」を必要としている。鏑木は、その役割にぴったりだったのだと思う。若く、無口で、逃げている。それだけで、「怪しい」というラベルを貼られる。この映画で、私が一番苦しくなったのは、鏑木の正体が少しずつ見えてくる場面ではない。彼の周囲が、どんどん輪郭を持っていくところだ。人は、誰かを疑うとき、その人の過去よりも、自分の安心を優先する。「犯人が分かれば、世界は元に戻る」そんな錯覚が、あらゆる判断を雑にしていく。終盤、鏑木の過去と事件の真相が明らかになる。彼は、完全な被害者でもなければ、単純な加害者でもない。そこにあるのは、取り返しのつかない選択と、それでも生きてしまった人間の現実だ。私はそのとき、「正体が分かってしまったあとに、何が残るのか」という問いを突きつけられた気がした。正体が暴かれたからといって、すべてが解決するわけではない。むしろ、そこから始まる痛みの方が、はるかに大きい。横浜流星は、この役を、感情で押し切らない。泣き叫ぶことも、強く訴えることもない。ただ、疲れ切った目で、生き延びようとする。その姿が、あまりにも現実的で、私は何度も目を逸らしたくなった。『正体』は、逃亡劇の映画ではない。これは、「誰かを理解したつもりになる怖さ」を描いた映画だ。そして気づく。私は、鏑木を信じていたのではなく、「信じている自分」でいたかっただけなのかもしれない、と。この映画を観ていて、途中から私は、「鏑木がどうなるか」よりも、「自分が今、どんな目で彼を見ているか」の方が気になり始めていた。それは、物語が進むにつれて、鏑木という人間が特別な存在ではなくなっていくからだ。彼は逃げている。彼は名前を変えている。彼は嘘をついている。でも、その一方で、彼はどこにいても、誰かの役に立とうとしてしまう。見捨てられない。知らないふりができない。その姿を見ながら、私はずっと引っかかっていた。「もし彼が、本当に危険な人間だったら？」「それでも、私は同じように彼を見ていただろうか？」この映画は、「善人に見えるかどうか」と「罪を犯したかどうか」を、わざと混同させてくる。そしてその混同は、現実世界でも、あまりにもよく起きている。鏑木の過去が明らかになっていくにつれて、彼の行動は、すべて「意味」を持ち始める。逃げていた理由。黙っていた理由。何も語らなかった理由。でも、意味が分かったからといって、納得できるわけではない。許せるわけでもない。この映画は、そこを曖昧なままにする。白か黒かを決めさせない。正義と悪を、きれいに分けてくれない。それが、とても誠実だと思った。終盤、鏑木の「正体」が完全に露わになる。隠されていたものは、もう隠れられない。逃げ場も、言い訳も、なくなっていく。そのときの空気が、私は一番つらかった。カタルシスがない。スッとする瞬間が、ない。「やっぱりそうだったんだ」という安心も、ない。あるのは、「分かってしまったあとに残る現実」だけだ。正体が暴かれたことで、誰かが救われるわけでもない。過去が消えるわけでもない。失われたものが戻るわけでもない。ただ、もう戻れないという事実だけが、静かに積み重なっていく。私はそこで、少しだけ、自分の態度を恥ずかしく感じた。映画の前半、私は鏑木を「信じる側」に立っていた。それは優しさのようでいて、実はとても安全な立場だったのだと思う。なぜなら、彼を信じているあいだ、私は判断しないで済んでいたから。でも、正体が明らかになった瞬間、私は判断を迫られる。それも、感情ではなく、責任として。この映画は、「信じること」と「見ないこと」が、紙一重であることを突きつけてくる。誰かを信じるという行為は、時に、見たくない現実から目を逸らすことでもある。鏑木の存在は、その危うさを、ずっと静かに照らしていた。ラストに向かうにつれて、物語はとても淡々としていく。劇的な演出も、大きな言葉も、ほとんどない。それなのに、胸の奥だけが、重くなる。私はこの映画を、「社会派サスペンス」として消費することが、どうしてもできなかった。これは、観る側の態度を問う映画だと思う。私たちは、どこまで人を知ろうとするのか。どこから先を、「もういい」と切り捨てているのか。そして、その線引きをしているのは、本当に正義なのか。『正体』は、答えを用意しない。代わりに、問いだけを、置いていく。その問いは、映画館を出たあとも、配信を止めたあとも、しつこく残る。だから私は、この映画を「良かった」と一言で言えない。でも、確かに観てしまった映画だと思っている。忘れようとしても、どこかで思い出してしまう。誰かを簡単に判断しそうになったとき、ふと、鏑木の顔が浮かぶ。それは、とても不快で、とても大事な後味だ。『正体』は、気持ちよく終わる映画ではない。でも、誠実に終わる映画だ。そして私は、こういう映画を、「ちゃんと怖い映画」だと思う。観る覚悟がある人にだけ、そっと勧めたい一本だった。正体　通常版 [DVD]Amazon（アマゾン）正体　豪華版 [Blu-ray]Amazon（アマゾン）正体 (光文社文庫そ 4-1)Amazon（アマゾン）映画『正体』公式サイト｜Blu-ray＆DVD 2025.8.27（水）発売＆レンタル開始！逃走を続ける、５つの顔を持つ指名手配犯彼と出会い、信じる、疑う、恋する、追う４人　極上の逃亡サスペンスmovies.shochiku.co.jp
21Dec
- 【ブログ】クリプレ：日記：近況：食事事情：盛りだくさんな内容でお送りします！！！
  皆んなたち、こんばんはだよ〜〜！！今回の記事は、クリプレの紹介とか、ゆう子さんの近況など、盛りだくさんな内容で書いて行くよ〜❣️まずは自分用クリプレのご紹介💁‍♀️またまたowlさんで購入しました❗️梱包が凝りまくっててテンション上がる✨✨ジャジャーン‼️こちらはクリスマス素材で御座います🎄手帳デコに使おうと思って購入しました❗️とってもかわいい🩷続いてはこちら💁‍♀️何でしょう？？？ジャジャーン‼️PETシール20枚セットです✨✨可愛過ぎる🥰🥰これも手帳デコに使おうと思ってます❗️私が買った物と同じ物が購入できるか分かりませんが、、一応owlさんのリンク貼っておきますね👌owlすきなものをすきなだけ。owl-stationery.stores.jp次は旦那氏にあげたクリプレ紹介です🎁NOLTY手帳2026です❗️と、ユニボールワン黒❗️当人がクリプレはこれが良いって差し出したので、購入w旦那氏、手帳デビューはこれが初めてではないのですが、今まで結構挫折して来た界隈なのにまた挑戦するってw今の所毎日つけてるみたいです☺️☺️w能率 NOLTY 手帳 2026年 B6 バーチカルキャレル 1 ダークグレー 2044 (2025年 12月始まり) 送料無料楽天市場見た目カッコイイし、お色味も素敵で✨何気にペンホルダー付いてる所も良い👍ちなみに、私が旦那氏からいただいたクリプレはお洋服３点👗✨その節はありがとうございました🙏直近の日記です📖✍️クリスマスが近いので、クリスマスデコに最近ハマってて。てか字の汚さにうんざり😮‍💨😮‍💨もっと意識して書きたいなぁ✍️近況まず持病の糖尿病について。先日の通院で、HbA1c(過去３ヶ月の平均的な血糖値を反映する指標)が６.７％で、基準値の７.０％よりは下回ってるけど、だいぶギリギリでヤバい😨😨７.０％を上回ると、合併症(足の切断、失明、透析)になりやすくなってしまうので、さすがに食生活の見直しと軽い運動を強いることにしました💦うーん。でも、旦那氏が管理栄養士の資格を持ってるから、旦那氏が再び私の食生活を管理してくれることに。助かる〜〜〜😂😂私、普段から食事量が結構多くて、まあ糖尿病なのに何でそんなに食べてんの？？？って皆んな思うかもだけど、ちょっとね、食べることに対して病的な部分があるからかな、制御が効かない時が多くて。でも、そんなことばかりしてたら本当に○んじゃうからね💦さすがにさすがに💦続いて持病のメンタル疾患について。主治医様からすると、ゆう子さんにはまだハッキリとした病名は告げられないんだって。ここら辺怪しいなぁ〜と思うのは、うつ病、統合失調症、自閉症スペクトラム、発達障害らしい。それを判断するには時間がかかるし、色々とお薬を試し飲んでみて、効くか効かないかとかで判断をするらしい。今はその実験段階。なので、今年最後の通院では「処方されたお薬をしっかり飲んでください」と言われました❗️続いては雑記的な近況〜。最近、くろさき【食後チャンネル】っていう、YouTubeで大食い動画を投稿しているくろさき君の動画ばかり観てますwいつも美味しそうに、幸せそうに大食いしているくろさき君を観るのが至福で、作業の良いお供にもなってます✨大食いできる人って凄いね！！！！！食べ物をブラックホールの如く何でも吸い込んでいく！！くろさき君は食べた後、筋トレたくさんして細身体型を維持しているみたい❗️凄すぎる！！！！！それが仕事になってるんだもんね！尊敬するし、羨ましくもある！健康体だったら私もやりたかった！！・・・そんな叶わない願望を抱えているゆう子さんは、先日、心霊系YouTuberゾゾゾ👻の最新動画を観て癒されていましたw怖いものに耐性のある方だけ観てくださいwめちゃくちゃ怖いので‼️これを観終えたら、今度はこれを観てくださいwゾゾゾ👻メンバーの撮影後のオフトーク動画です✨癒されますよ✨あと、先日YouTubeに投稿されたMK journalさんのコラージュが、神がかっていたのでその動画もシェアしますね❣️ここからは、ゆう子さんの最近の食事事情をお伝えしていきます👍はま寿司さん好き過ぎて、月イチで通ってるw糖尿病の通院の帰りに買った、マンナンごはんとレトルトの野菜カレー。時々ならこういう質素な食事しても良いなと思ったwマンナンは、確かこんにゃくで出来たご飯で、だからカロリーも低い。マイサイズ大塚食品マンナンごはん 140g×6個Amazon（アマゾン）明治まるごと野菜７種彩り野菜カレー(レンジ調理対応)(非常食) 190g×5個Amazon（アマゾン）明治まるごと野菜なすと完熟トマトのカレー(レンジ調理対応)(非常食) 180g×5個Amazon（アマゾン）こればっか食べてたら、すぐにガリガリ体型になるよねwマンナンごはんて、普通の白米とそんなに違わなくて結構おいしいのよ。この野菜カレーも、低カロリーなのにめちゃ美味しい❣️ダイエットにも良いかもね☺️☺️先日旦那氏が作ってくれた、揚げナスと玉ねぎのケチャップ甜麺醤パスタ🍝うまうま過ぎてほっぺが落ちたw本日のミュージック懐かしさ爆発なGo!Go!7188の『大人のくすり』🙌若い頃、こういうバンドに憧れたなぁ…良かったら聴いてみてください♬皆んなたちもどうか良い夜を🙌ではまた〜👋
18Dec
- クリスマスの「前菜」として丁度良い映画『レッド・ワン』ネタバレ無しレビュー
  クリスマス映画を観るって、たぶん「物語を観る」より先に、「部屋の温度を変える」行為なんだと思う。暖房の風が少し乾いて、マグの底に甘い匂いが残って、スマホの通知が鳴っても今日は放っておける気がしてくる。そういう夜に、私は『レッド・ワン』を選んだ。アマプラの再生ボタンは、たまに祈りに似ている。ご機嫌な現実逃避をください、って。で、逃避のつもりが──思ったより「現実の方」を触られた。意外と、そこがこの映画のかわいげだ。クリスマスものって、だいたい二種類に分かれる。ひとつは、優しさが正義で、涙が金粉で、世界がふわっと丸くなるやつ。もうひとつは、そんな綺麗事だけじゃ無理だろ、と言いながら、それでも最後には「信じていいんだよ」と戻してくるやつ。『レッド・ワン』は後者寄りで、しかも戻し方がちょっと筋肉質。メルヘンを抱っこする腕が、しっかり太い。とにかくテンポがいい。クリスマスの飾り付けみたいに、情報やキャラや設定がパパパッと吊るされていくのに、見失わない。私はこういう手際の良さに弱い。人間関係でもそう。説明が長い人より、黙ってドアを押さえてくれる人が好き。この映画は、ドアを押さえながら、「ほら、早く入れ」と言ってくるタイプだ。そして「サンタ」という存在を、妙に現実的な目線で扱う。夢や伝説としてではなく、役割として、仕事として、責任として。子どもの頃は、サンタは奇跡そのものだった。大人になると、奇跡って「誰かの段取り」と「誰かの体力」で出来てることがわかってしまう。優しさは自然に湧かない。誰かが前日から準備してる。眠い目をこすって包装紙を切ってる。この映画は、その裏方の尊さをちゃんと娯楽の顔で見せてくる。説教じゃない。ちゃんと派手に、ちゃんと笑える形で。あと私は、クリスマス映画に「孤独の居場所」を求めがちなんだけど、今回はそこも拾ってもらえた感じがした。ひとりで観てても置いていかれない。家族のぬくもりを押し付けてこない。「誰かと過ごすクリスマスが正解」って空気が苦手な人にも、ちゃんと席がある。そういう配慮が、私は好きだ。もちろん、作りは豪華で、いかにも大作の「音」がする。画面の密度が高くて、動きが多くて、子どもが喜びそうな要素が次々くる。だけど不思議と、子ども向けに寄り切ってない。大人が観て「うん、わかる」って頷けるポイントが、変な場所に埋まってる。仕事、責任、信頼、そして「信じるふり」じゃなく「信じ直す」こと。私はこの映画を観ながら、途中で一回だけ、部屋の照明を少しだけ明るくした。暗いままだと、なんかもったいなかった。きらきらは、ちゃんと目で見たい。現実のクリスマスが近いからこそ、こういう気分の整え方ができる映画は助かる。自分の心の棚を、勝手に片付けてくれるから。──ただね。ここまで褒めておいてなんだけど、私は「完璧に刺さった！」というより、「うまいこと温められた」感覚に近かった。たぶんそれが、この作品の誠実さでもある。夢を見せるだけじゃなく、夢の置き場所を作ってくれる感じ。クリスマス映画って、「信じる気持ち」をどう扱うかで品性が出ると思ってる。子どもに向かって「信じなさい」と言うのは簡単だけど、大人に向かって同じことを言うのは、わりと乱暴だ。もう何度も裏切られて、期待して、がっかりして、それでも日常を回している人間に対しては、信仰みたいな言葉は雑に投げられない。『レッド・ワン』が上手いのは、「信じろ」と言わないところだ。代わりに、「信じるって、こういう作業だよな」と、横に置いてくる。誰かを信じるって、結局のところ、都合の悪い部分ごと引き受けること、だったりする。強くない瞬間も、間違える日も、逃げたい夜も込みで、それでも一緒に立つかどうか。この映画は、その判断を派手なアクションの中で何度も何度もやらせる。サンタクロースの話をしているはずなのに、やっていることは完全に大人の倫理だ。私は観ながら、「あ、これは、クリスマスを信じる映画、じゃなくて、人を信じ直す映画、なんだな」と思った。それも一回きりの感動じゃなくて、何度も失敗しながら、ちょっとずつ修正していくタイプの信頼。だからこの作品、やたらとチームの話をする。個の強さも描くけど、最終的に賭けているのは連携だし、役割だし、「自分がここにいる意味」だ。クリスマスって本来そういう行事だと思う。誰か一人の奇跡じゃなくて、たくさんの人の手間が重なって、ようやく成立する夜。あと個人的に好きだったのは、「善意が万能じゃない」とちゃんと描いているところ。優しさだけじゃ解決しない場面がある。正しさだけでも足りない。それでもやるしかない、って瞬間に、人は初めて大人の顔になる。この映画の登場人物たちは、わりとその顔をしている。サンタでさえ。一方で、正直に言うと、全員に刺さるかと言われたら、たぶん違う。物語の進み方がストレートで、感情の余白をたっぷり味わうタイプの映画ではない。静かに沁みるより、勢いで「よし、行くぞ」と背中を押される感じ。だから、しんみりしたクリスマスが好きな人には、少し騒がしく感じるかもしれない。でも私は、このうるささも含めて今っぽいなと思った。現実がずっとノイズだらけだから。ニュースも、SNSも、生活も、全部が同時に鳴っている世界で、「静かに信じましょう」は、たぶん届かない。だったら音を上げてでも、光を焚いてでも、引っ張り戻すしかない。『レッド・ワン』は、そういう覚悟のクリスマス映画だ。観終わったあと、私は特別に泣いたりはしなかった。ただ、部屋を片付けようかな、と思った。洗っていないマグを洗って、クッションを整えて、明日の予定を一個だけ確認した。それだけで、今日は十分だと思えた。たぶんこの映画は、「人生が変わる一本」じゃない。でも、「年末をちゃんと迎えるための一本」ではある。疲れたまま年を越したくない人。誰かを信じるのがちょっと怖くなっている人。クリスマスに取り残された気がしている人。そういう人のところに、赤い上着で、乱暴じゃないノックをしに来る。「まだ間に合うぞ」って顔で。私はこの映画を、今年のクリスマスの「前菜」として、ちょうどいいと思った。メインディッシュは、たぶん各自の現実だ。でも、胃を温めるには十分だった。──サンタは奇跡じゃない。でも、奇跡を成立させる仕組みなら、まだ信じてもいい。『レッド・ワン』を観て、私はそう思えた。メリークリスマスには、少し早いけど。今夜には、ちょうどいい。RED ONEAmazon（アマゾン）RED ONE (BLU-RAY/DIGITAL)Amazon（アマゾン）映画『レッド・ワン』公式サイト｜大ヒット上映中！ドウェイン・ジョンソン×クリス・エヴァンス誘拐されたサンタクロースを奪還し、クリスマスを救い出せ！wwws.warnerbros.co.jp
15Dec
- 心に、変な場所を一つ残していくホラー映画『近畿地方のある場所について』ネタバレ有りレビュー
  ホラー映画を観終わったあと、私はだいたい照明を一段階だけ明るくする。真っ暗にはしない。でも、全部を明るくもしない。この映画を観たあとも、やっぱりそうした。『近畿地方のある場所について』は、観終わった瞬間に「怖かった」とは言い切れない。代わりに残るのは、説明できない違和感と、日常に静かに混ざり込む嫌な気配だ。この映画は、いわゆるジャンプスケアで驚かせるホラーではない。むしろ逆で、ずっと「何かがおかしい」状態が続く。それは、誰かが嘘をついている感じに似ている。決定的な証拠はないのに、空気だけが濁っていく。物語は、失踪事件と怪談、ネット掲示板、取材メモ、映像記録といった断片の集合体として進んでいく。一つひとつは、よくある話にも見える。でも、それらが「近畿地方のある場所」という一点に、じわじわと収束していく過程が、とにかく気持ち悪い。私はこの映画を観ながら、何度も「これは映画というより、資料だな」と思った。誰かが必死に集めた記録。そして、集めてしまったがゆえに、取り返しのつかない場所まで来てしまった記録。特に印象に残っているのは、登場人物たちが恐怖を説明しようとして失敗する瞬間だ。はっきり言えない。言葉にすると、何かがズレる。だから彼らは、回りくどく、曖昧に、でも切実に語る。──あそこは、行ってはいけない。──理由はわからないけど、戻れなくなる。──見た、というより「気づいてしまった」。この「言語化できなさ」が、私はすごくリアルだと思った。本当に怖い体験って、だいたいそうだ。鮮明に説明できた時点で、それはもう「安全な記憶」になってしまう。後半に進むにつれて、この映画は親切さを完全に手放す。説明はしない。答えも用意しない。観ている側に、「じゃあ、あなたはどう受け取る？」と突き放してくる。そして気づく。この映画が描いているのは、幽霊や呪いそのものじゃない。人が近づいてはいけないものに、好奇心と善意で踏み込んでしまう瞬間そのものなのだと。この映画の終盤、私はほとんど身動きが取れなくなっていた。怖くて固まった、というより、思考を奪われたに近い。「あ、これはもう、理解しようとしたら負けるやつだな」と、どこかで悟ってしまったからだ。終盤で明らかになる構造は、一見すると整理されているようで、実は何ひとつ安心させてくれない。因果関係は見える。過去に何があったのかも、うっすらわかる。でも、それらを知ったところで、救いはない。この映画が一番怖いのは、「知ること」そのものが、既に呪いであると示してくるところだ。誰かが調べた。誰かが記録した。誰かがまとめた。その行為は、善意であり、知的好奇心であり、真実を明らかにしたいという誠実さだったはずなのに、結果として「ある場所」を完成させてしまう。ここが本当に嫌で、でも巧い。怪異は、最初からそこにあったわけじゃない。人が名前を与え、場所を特定し、情報を共有し、地図に落とし込んだことで、輪郭を持ってしまった。輪郭を持ったものは、もう曖昧ではいられない。曖昧でいられなくなった怪異は、人を呼ぶ。この映画を観ていて、私はずっと「これは現代のホラーだな」と感じていた。ネット、掲示板、まとめ、動画、検証。善意のバケツリレーみたいに恐怖が運ばれていく。誰かが言う。「注意喚起のために」「被害者を出さないために」「事実を共有するために」でも結果的に、それを見た「次の誰か」が、また近づいてしまう。ここには、ホラー映画によくある明確な悪が存在しない。呪いをかけた張本人も、復讐の動機も、わかりやすい怨念もない。あるのは、人間の習性だけだ。・知らないと不安・知っていると安心・だから調べる・だから共有するこの循環そのものが、怪異のエンジンになっている。そしてラスト。私は正直、「終わった」という感覚がなかった。物語は閉じたはずなのに、どこか開いたままなのだ。それは、映画が未完成だからじゃない。観た人間の側に、続きを委ねてくるからだ。「あなたはもう、知ってしまったよね？」「じゃあ、どうする？」そう言われている気がした。私はこの映画を、「怖かった映画」としては記憶しないと思う。代わりに、「現実と地続きの場所を一つ増やされた映画」として残る。近畿地方の、ある場所。それはスクリーンの中にあるけれど、同時に、私たちの世界のどこにでも接続できてしまう。だから、観終わったあとも、照明を一段階だけ上げたままにした。全部を明るくするのは、なんだか違う気がしたからだ。この映画は、「怖がらせて終わり」じゃない。「忘れさせてくれない」。静かで、陰湿で、理屈が通っていて、だからこそ、ものすごく嫌なホラーだった。でも──私は、こういう映画が、わりと好きだ。心に、変な場所を一つ残していくから。近畿地方のある場所についてAmazon（アマゾン）映画『近畿地方のある場所について』公式サイト大ヒット上映中！全国で話題沸騰中のタイトルが気になりすぎる“あの小説”が、ついに実写映画化！wwws.warnerbros.co.jp近畿地方のある場所について　Blu-ray豪華版（特典DVD付） [Blu-ray]Amazon（アマゾン）近畿地方のある場所について　DVD通常版 [DVD]Amazon（アマゾン）近畿地方のある場所についてAmazon（アマゾン）
- 他人事なんかじゃない映画『スマホを落としただけなのに』ネタバレ有りレビュー
  前編｜「落とした」のは、スマホだけじゃなかったスマホを落としただけなのに。この映画のタイトルを、最初に見たときの正直な感想を言うと、「そんな大げさな」と思った。落とすよ、スマホくらい。私は落としたこと、たぶん十回じゃきかない。画面も割ったし、データも飛ばしたし、夜中にトイレで便器に落としたこともある。それでも私は、まだここにいる。だからこの映画をアマプラで再生したときも、どこか他人事だった。サスペンスで、ちょっと怖くて、流行った邦画。それくらいの距離感で、ソファに身体を預けていた。でも、この映画はじわじわと、距離を詰めてくる。スマホというのは、私たちの「分身」だ。連絡先も、写真も、検索履歴も、SNSの裏アカも、誰にも見せていない弱音も、全部、あの小さな板の中に詰め込んでいる。財布より、鍵より、もはや臓器に近い。それを落とす。それはつまり、「自分の一部を、見知らぬ誰かの手に渡す」ということだ。この映画が怖いのは、殺人鬼が出てくるからじゃない。ハッキングの手口が巧妙だからでもない。一番怖いのは、「あ、これ、私にも起こりうる」と思わせてくるところだ。田中圭演じる富田誠は、特別な男じゃない。優しくて、ちょっと頼りなくて、でも恋人思いで、どこにでもいそうな普通の人。だからこそ、彼がスマホを落とした瞬間、物語は静かに狂い始める。北川景子演じる麻美もまた、特別なヒロインじゃない。美人で、仕事もできて、でも完璧ではなくて、恋人に対して不安も疑念も抱えている、ごく普通の女性だ。この「普通さ」が、物語を現実に引きずり下ろす。スマホを拾った男・浦野（成田凌）は、最初から不穏だ。声が優しすぎる。丁寧すぎる。距離が近すぎる。こちらが「親切な人かも」と思った瞬間に、もう一歩、踏み込んでくる。彼は、スマホの中身を覗く。覗くだけじゃない。分析する。理解する。利用する。検索履歴から趣味を知り、写真から人間関係を把握し、メッセージの文面から性格を推測する。それはもう、恋人よりも深い理解だ。私はこのあたりで、少し気持ち悪くなった。怖い、というより、居心地が悪い。誰かに、勝手に自分を「読まれている」感じ。しかも浦野は、暴力的に支配しない。彼は「善意」の顔をして、ゆっくり侵食してくる。「彼氏さん、浮気してますよ」「あなたのためを思って言ってるんです」この言葉の厄介さ。正しそうで、優しそうで、でも確実に心を削っていく。この映画は、スマホを通して、「信頼とは何か」「愛とは何か」「知ることは、支配なのか」という問いを突きつけてくる。そして、麻美が徐々に追い詰められていく過程は、とても静かだ。叫ばないし、暴れない。ただ、少しずつ表情が曇り、言葉が減り、疑念が増えていく。その様子が、妙にリアルで、胸に残る。スマホは便利だ。でも同時に、心の弱い部分を、簡単に外に晒してしまう装置でもある。この映画を観ている間、私は何度か、自分のスマホを手に取った。ロックがかかっているか確認して、変な検索履歴が残っていないか、ふと考えて、「もし、これを落としたら」と想像してしまった。……たぶん、もう遅いのだ。落としていなくても、私たちはもう、誰かに覗かれる前提で生きている。そう思わせてくるところが、この映画の一番の罪深さだ。後編｜「知りすぎた男」と、信じきれなかった私たち浦野という男は、最初から怪物だったわけじゃない。少なくとも、画面の中ではそう描かれていない。彼は丁寧で、礼儀正しくて、どこか寂しそうで、「ちょっと変わった人」で済まされそうな顔をしている。でも、だからこそ怖い。彼は他人のスマホを拾ったことで、偶然、麻美の人生を手に入れてしまった。恋人関係、仕事、交友関係、過去の傷、そのすべてを、許可なく、段階的に。この映画で一番ゾッとするのは、浦野がほとんど嘘をついていないことだ。彼は盗み見る。彼は勝手に読む。彼は勝手に判断する。でも、「捏造」はしない。事実を、事実のまま、ただ一番相手が傷つく形で、最悪のタイミングで、最悪の言葉にして突きつける。それが、彼のやり方だ。だから麻美は混乱する。恋人を信じたい気持ちと、知らされてしまった事実の間で揺れる。この揺れ方が、ものすごく現実的だ。信頼って、一度ヒビが入ると、完全に壊れる前でも、もう元の透明さには戻らない。そして、浦野の正体が明らかになっていく後半。彼が過去に何をし、なぜ他人の人生を覗くことに執着するようになったのか。ここで初めて、この映画は単なるITサスペンスから、歪んだ愛情の物語に変わる。浦野は、誰かと本当の関係を築けなかった人間だ。直接触れることも、真正面から向き合うこともできず、「情報」という安全な距離から、人を愛したつもりになっていた。だから彼は、スマホの中の麻美を愛し、現実の麻美を壊していく。愛しているから、支配する。理解しているから、操る。知っているから、奪っていいと思ってしまう。この歪みは、決して特別な人間だけのものじゃない。SNSを覗き、他人の生活を勝手に想像し、「この人はこういう人だ」と決めつける。私たちは、浦野ほど極端じゃないだけで、同じことを、日常的にやっている。クライマックスで、麻美が追い詰められ、命の危険に晒される場面は、確かにスリリングだ。でも私が一番苦しかったのは、その前段階。麻美が、誰を信じていいのか分からなくなり、自分の判断すら疑い始めるところ。スマホに入っていた情報が、彼女の現実を書き換えていく。あれほど恐ろしいことはない。最終的に、悪は裁かれる。物語としては、ある種のカタルシスも用意されている。でも、観終わったあとに残るのは、スッキリじゃない。「スマホを落とさなければよかったね」なんて、簡単な話じゃないからだ。落としていなくても、私たちはもう、誰かに見られる前提で生きている。知らない誰かに、勝手に分析され、勝手にラベルを貼られ、勝手に期待されたり、失望されたりする。この映画は、それを少しだけ誇張して見せているだけだ。だから私は、この作品を「怖い映画」とは言い切れない。もっと嫌な言い方をするなら、「身に覚えのある映画」だ。スマホを落としただけなのに。そう思いたい。でも本当は、落としたのは、無防備な信頼で、他人に委ねすぎた安心で、そして、「自分は大丈夫」という思い込みだった。観終わって、私はスマホを裏返してテーブルに置いた。それだけのことなのに、少しだけ、呼吸が楽になった。この映画は、便利さの裏側にある無防備さを、静かに、でも確実に突きつけてくる。嫌な映画だ。でも、目を逸らせない映画でもある。だからきっと、私はこの映画を、忘れた頃にもう一度、再生してしまう。……今度は、ちゃんとスマホを、握りしめながら。スマホを落としただけなのに DVDAmazon（アマゾン）スマホを落としただけなのに Blu-rayAmazon（アマゾン）スマホを落としただけなのに囚われの殺人鬼 DVD通常版Amazon（アマゾン）スマホを落としただけなのに～最終章～ファイナルハッキングゲーム DVD通常版Amazon（アマゾン）スマホを落としただけなのに　映画原作３部作合本版 (宝島社文庫)Amazon（アマゾン）
14Dec
- モルヒネ｜小説
  　モルヒネは、痛みを消すための薬だ。　少なくとも、医師はそう説明した。　けれど、私にとってそれは、痛みと世界の輪郭を、少しだけ曖昧にする液体だった。　腕に針を刺す。　慣れた手つきで、ゆっくりと押す。　透明なそれが体内に入るたび、身体の奥で鳴っていた不協和音が、遠くへ退いていく。　末期癌だと告げられたのは、去年の冬だった。　雪の降らない街で、私はなぜかその日、白い匂いを感じていた。　部屋には、二体のゾンビがいる。　彼らは喋らない。　呻き声すら、ほとんど出さない。　ただ、そこにいる。　痩せた方を、私は「兄」と呼び、背の高い方を「弟」と呼んでいる。　本当の名前は知らない。　知る必要もなかった。　兄は、私がモルヒネを打つ時間になると、決まって窓際に立つ。　外を見るわけでもなく、ただ、立っている。　弟は、ベッドの足元に座り、じっと私の足先を見ている。　彼らは、私を喰わない。　理由は分からない。　最初は怖かった。　玄関の鍵を開けた瞬間、部屋にいたのが人間じゃないと気づいたとき、心臓は一度、完全に止まったと思う。　けれど、兄は私を見ても動かなかった。　弟は、床に落ちていた写真立てを拾い、元の位置に戻した。　それだけだった。　ゾンビという言葉は、映画の中の話だと思っていた。　けれど現実のそれは、ずいぶんと静かで、不器用で、拍子抜けするほど無害だった。　私は彼らを追い出さなかった。　通報もしなかった。　理由は簡単だ。　もう、ひとりで生きる理由がなかったから。　夜になると、痛みは容赦なくやってくる。　骨の内側から、何かが削られていくような感覚。　息をするだけで、身体が抗議する。　モルヒネを打てば、楽になる。　でも、それは「治る」こととは違う。　世界が、少しだけ遠くなる。　輪郭が滲み、音が水の中を通る。　そんな状態の私のそばに、彼らはいる。　兄は、夜中に私がうめき声を出すと、ゆっくりと近づいてくる。　触れはしない。　ただ、そこに立つ。　弟は、布団がずれ落ちると、それを直そうとする。　指先は冷たく、動きは拙いけれど、どこか必死だ。　彼らは、優しい。　少なくとも、私に対しては。　ある日、私は弟の腕に噛み跡があることに気づいた。　古いものだ。　歯形は、人間のそれだった。「……痛かった？」　答えは返ってこない。　それでも、弟は少しだけ首を傾げた。　兄の方を見ると、彼は視線を逸らした。　まるで、知られたくない秘密があるみたいに。　私はそのとき、初めて思った。　このゾンビたちは、誰かを喰ったから、こうなったんじゃないのかもしれないと。　モルヒネが効いている時間は、短い。　効き目が切れると、現実が戻ってくる。　身体の痛み。　死が近づいているという事実。　そして、誰にも看取られない未来。　でも、部屋には二体のゾンビがいる。　彼らは、私が眠るまで、そこを離れない。　まるで、役目を与えられたみたいに。　私は、自分の腕に残る注射痕を眺めながら、ふと思う。　──この薬は、私から何を奪っているんだろう。　痛みか。　時間か。　それとも、生きている実感そのものか。　兄が、私の視線に気づいた。　ゆっくりと、私を見る。　その目には、濁りがあった。　けれど、確かに、感情のようなものが宿っていた。　私は、少しだけ笑った。「ねえ……私がいなくなったら、どうするの？」　答えは、返ってこない。　でも兄は、その場から動かなかった。　弟は、私のベッドの脚を、ぎゅっと掴んだ。　その仕草が、どうしようもなく人間らしくて、私はまた、モルヒネの時間を待つ。　この部屋で、三人でいる、この静かな世界が、少しでも長く続くように。　モルヒネを打たない時間が、少しずつ増えていった。　理由は単純だった。　効き目が切れると、兄の顔が、よりはっきり見えたからだ。　弟の動きも、ぎこちなさの中にある焦りも、ちゃんと分かった。　薬が、私を守ってくれていたのか。　それとも、彼らから遠ざけていたのか。　その境目が、分からなくなっていた。　ある夜、痛みで目が覚めた。　呼吸をするたび、胸の奥が軋む。　兄は、ベッドの横に立っていた。　弟は、床に膝をつき、両手を揃えていた。　祈る、という動作に見えた。　私は声を出さずに笑った。　笑ったつもりだったけれど、喉から出たのは、ひどく乾いた息だけだった。　兄の指先が、私のシーツに触れた。　初めてのことだった。　冷たい。　でも、不思議と嫌じゃない。　弟が、ポケットから何かを落とした。　転がったそれは、小さな注射器だった。　見覚えがある。　私が、最初に倒れた日に使っていたものだ。　私は、やっと理解した。　このゾンビたちは、医療従事者だった。　兄は医師で、弟は看護師だったのかもしれない。　あるいは、その逆か。　感染が広がった日、　彼らは、患者を置いて逃げなかった。　そして──喰わなかった。　喰うことで、生き延びる選択をしなかった。　その結果が、今の姿なのだとしたら。　私は、彼らを見上げた。　視界が揺れる。　痛みと、現実が、同時に押し寄せる。「……ねえ」　声にならない声で、私は問いかける。「それでも……生きてるって、言える？」　兄は、答えない。　弟も、答えない。　けれど二体は、同時に、ほんの少しだけ頷いた。　それで、十分だった。　私は、枕元のモルヒネを見た。　そして、兄を見た。　兄の目は、静かだった。　止めるでもなく、促すでもない。　私は、注射器を手に取った。　いつもより、量を少なくする。　完全に痛みを消すためじゃない。　ただ、耐えられる程度にするため。　生きている感覚を、手放さないために。　薬が入ると、世界が少し滲んだ。　でも、彼らの輪郭は残った。　兄は、私の肩に手を置いた。　弟は、私の足元を押さえた。　それは、処置のときの姿勢だった。　私は、目を閉じた。　怖くはなかった。　誰かがそばにいるという事実が、こんなにも強いとは思わなかった。　意識が遠のく直前、私は考える。　ゾンビとは何だろう。　死んでいるのに、歩く存在。　じゃあ私は？　生きているのに、死を待っている存在。　どちらが、人間なのか。　答えは、出なかった。　でも、それでよかった。　朝、目が覚めることはなかった。　兄と弟は、動かなかった。　私の呼吸が止まるまで、ずっとそこにいた。　やがて、弟は、私の手を胸の上で組ませた。　兄は、私の額に、そっと触れた。　彼らは、私を喰わなかった。　最後まで。　数日後、この部屋は発見される。末期癌の少女の遺体と、二体のゾンビ。　不思議なことに、彼らは抵抗しなかった。　捕らえられ、処分される直前まで、同じ場所から動かなかった。　記録には、こう残る。「ゾンビ二体は、少女を捕食していなかった」「室内に争った形跡なし」「注射器と、空になったモルヒネのアンプル」　理由は、分からないままだ。　けれど、私は知っている。　あの部屋で、三人は、確かに一緒に生きていた。　痛みを、分かち合うことはできなかったけれど、孤独は、分け合えた。　モルヒネは、痛みを消す薬だ。　でもあの日々は、確かに、私を人間として、最後まで繋ぎ止めてくれていた。　──喰わない、という選択が、いちばん人間らしかった。
13Dec
- 「そういう日もある」という考え方｜エッセイ
  2025年の空気って、なんだかずっと薄味の炭酸みたいだ。最初はシュワっとして「今年こそ」って言う気持ちを持ち上げてくれるのに、少し目を離しただけで、気づけばコップの底に「気力」が沈んでいる。私は、そういう日に出会うたびに、昔の自分の悪い癖を思い出す。「今日の自分」を裁判にかける癖だ。起きられなかった。返信が遅れた。予定してたことが一個も進まなかった。顔がむくんでる。言葉が鈍い。頭がぼんやりする。……はい、有罪。心の中の判事が木槌を鳴らして、私は「ダメな人」って判決文を自分に渡す。しかも、その判決文はだいたい長文で、やたら文学的に残酷だ。人って、自分を責めるときだけは文章が上手い。でも、ある時ふと思った。この裁判、毎回やってるけど、誰が得してるんだろう、って。得してる人はいない。ただ私だけが疲れて、次の日の私も疲れて、明後日の私も疲れていく。罪を償う場所が、人生の真ん中に居座る。それで人生が良くなるならまだしも、良くならない。むしろ鈍る。感覚が死ぬ。楽しいことを感じる器が、欠けていく。そこで私は、「そういう日もある」を導入した。この言葉、正直なところ、最初は軽くて頼りなく見える。言い訳みたいに聞こえるし、ちょっと投げやりに見える。だけど、私にとっての「そういう日もある」は、言い訳じゃない。撤退の合図だ。戦争って、勝つために戦うんじゃなくて、負けないために戦う瞬間がある。メンタルも同じで、華麗に前進する日より、被害を最小限に抑える日がある。進めない日があるのは、弱いからじゃない。「戦場が変わってる」だけだ。たとえば、風邪のひきはじめ。たとえば、生理前の体温。たとえば、睡眠が崩れた翌日。たとえば、何も起きてないのに心だけざわつく日。たとえば、昨日までは平気だった言葉が、今日はナイフみたいに刺さる日。こういう日って、本人の意思と関係なく、システムが重い。スマホのアップデート中みたいなもので、画面の中の私はいつも通りに見えても、裏側でデータ移行してる。その最中に「いつも通り動け」って言われても、そりゃ熱くなるし、止まる。なのに私は昔、「動けない自分」を人格の問題にしてしまっていた。それがいちばんしんどい。体調や心の波という現象を、性格という本体に結びつける。結果、私は私を信じられなくなる。自分の中の味方が、どんどん減っていく。だから、「そういう日もある」は、私の中の味方を増やす言葉になった。ポイントは、ここだ。「そういう日」を、ちゃんと具体的に扱う。ふわっと流すためじゃなくて、現実的に処理するために使う。私は「そういう日もある」って呟いたら、やることを切り替える。できないことリストじゃなく、できることリストに落とし込む。• 歯を磨けたら勝ち• 水が飲めたら上出来• カーテンを開けたら偉業• 返信が一件できたら拍手• 机に座れたら表彰• 何もしないで寝たら、これはもう回復という仕事こうやって書くと、ちょっと笑えるでしょ。でもこの笑いが、命綱なのよ。笑いって、「まだ大丈夫」っていう小さなサインだから。自分に対して笑えるとき、人はギリギリで壊れない。私は手帳に、こういう日専用のページを作ったことがある。題名は雑に、「そういう日ページ」。そこには、やる気がない日の私でもできる、最低限の「生存セット」を書いた。・水・薬（必要なら）・甘いものちょっと（血糖のこともあるから加減しつつ）・温かい飲み物・5分だけ片付け・短いシャワー or 顔洗い・一行日記（書けたらでいい）「完璧な生活」じゃない。「完璧に戻るための生活」でもない。ただの、今日を越えるための生活。そして不思議なことに、「そういう日」を丁寧に越えると、次の日が少し戻ってくる。劇的じゃない。映画みたいに音楽は鳴らない。でも、朝の光の入り方がほんの少し柔らかくなる。コーヒーの香りが、ちゃんと香りとして入ってくる。文字が少しだけ書ける。笑う余裕が一滴だけ戻る。そういう回復って、派手じゃないから見落としやすい。だけど、人生はだいたいこの地味な回復でできている。私は2025年に、これをよく思う。目標とか夢とか、そういう言葉が眩しいほど、現実の自分が暗く見える日がある。だけど、暗い日は暗い日で役割がある。光があると、影が生まれる。影があるから、光の場所が分かる。だから「そういう日もある」は、人生に対する降伏じゃない。人生に居座るための交渉術だ。「そういう日もある」は、便利な言葉だ。便利すぎて、使い方を間違えると、ただの放置にもなる。だから私は、この言葉を言い切りで終わらせないようにしている。「そういう日もある。——で、今日はどうする？」この「で」が大事だ。自分を甘やかすための言葉じゃない。見捨てないための言葉だから。昔の私は、ダメな日を引きずった。今日ダメだったから明日もダメだろう、今週ダメだったから今月もダメだろう、今年ダメだったから、人生もまあこんなもんだろう、って。時間をまとめて諦める癖があった。でも、それは未来に対して失礼だったな、と今は思う。未来の私は、今日の私より、少しだけ回復している可能性がある。その可能性を、今日の気分で潰す必要はない。だから私は、「そういう日もある」を使った日は、必ず小さな「余白」を作ることにしている。余白っていうのは、立派な予定じゃなくていい。「明日の朝、コーヒーをゆっくり淹れる」とか、「明後日、好きな映画を一本観る」とか、「次に手帳を開くとき、シールを一枚貼る」とか。未来に投げる、ほんの小さな合図。「私はまだここに居るよ」っていうサインだ。この余白があると、不思議なことに、「そういう日」が孤立しなくなる。一日だけ、ぽつんと落ちてる感じがしなくなる。前と後ろに、ちゃんと道が繋がる。2025年って、たぶん多くの人が思ってるより、「頑張らない技術」が必要な年だったと思う。速さより、耐久。正解より、継続。テンションより、体温。SNSを開けば、誰かのうまくいってる断片が流れてくる。それ自体は悪くない。でも、比べる材料にすると、心が摩耗する。人は、人のハイライトだけ見て、自分の舞台裏で落ち込める生き物だから。そんなとき、「そういう日もある」は、自分を「平均値」に戻す言葉になる。上手くいってる日も、ある。上手くいかない日も、ある。どっちも含めて、私の人生だ。それなのに、私たちはつい、「ダメな日＝本当の自分」「良い日＝例外」みたいな扱いをしてしまう。逆でしょう、って今は思う。どっちも本当だ。どっちも私だ。私は、書けない日の自分も、結構好きだ。無理に言葉を捻り出さず、世界をぼんやり眺めて、コーヒーの温度が下がるのを気にして、猫の動画を何本も見て、「ああ、今日はこういう日だな」って思ってる私。そういう日があるから、書ける日の言葉が、ちゃんと生きる。そういう日があるから、元気な日の楽しさが、ちゃんと分かる。人生をフラットにするって、感情を消すことじゃない。波があることを、前提にすることだ。だから私は、これからも言うと思う。予定が崩れた日。気力が蒸発した日。理由は分からないけど涙が出る日。何もしてないのに、やたら疲れている日。「……まあ、そういう日もあるよね」って。そして、そのあとに必ず続ける。「じゃあ今日は、どう越える？」って。この二行がある限り、私は私を置いていかない。派手じゃなくていい。完璧じゃなくていい。ウキウキする日は、たまにでいい。それでも、生きている日々は、ちゃんと前に進んでいる。ゆっくりで、遠回りで、休み休みで。でも、確実に。2025年を生きている私たちは、もう十分、やってる。だから胸を張って言えばいい。今日は——そういう日も、ある。そして明日もまた、その続きを生きればいい。
12Dec
- 【手帳周りの最強グッズ】すっごくかわいい物が届いたので、ぜひ見てください！！
  皆んなたち、こんにちはだよ〜〜！！今日は遅起きで、午後からのスタートなゆう子さんです❣️さっき、手帳周りグッズが届いたのでご紹介いたしますね🙌こちら、owl(オウル)さんで購入しました❗️梱包が可愛過ぎて悶絶w開けます🙌ジャジャーン‼️M5クリアポケットと、星の鍵キーホルダーです🗝️✨可愛過ぎ‼️大優勝‼️ポケットはM5手帳に挟んで、キーホルダーは何に着けるかは未定。おまけうん。本当に可愛い🩷一応、owlさんのショップリンク貼っておきますね🙌owlすきなものをすきなだけ。owl-stationery.stores.jp私が購入したものと同じものを購入出来るか判らないですけどね💦一応までに。今回はこの辺で。ではまた👋
11Dec
- 【神洗顔料】スクラビングマッドウォッシュを常用した自由人が、手帳とかおいしいものも語る回！
  皆んなたち、おはよ〜〜！！今日はゆう子さん、徹夜して頭ぼわんぼわんだけど、何とか生きれております❣️笑最近は手帳時間を多めに取って、やりたいだけやってます🙌そのおかげか、毎日心がミチミチ✨何かしれっと檸檬堂がおるが、気にしない気にしないwバーガーかわいいな🩷こちらは日記など生活のことを主に書く手帳📖✍️こんな感じにデコして日記書いてます🙌この日はクリスマスが近いから、クリスマスデコしてましたね🎄ミンネ徘徊してたら見つけた、すんごいかわいいマステ✨✨これはもう買うしかない‼️ということで購入に至りました✌️✌️手帳や文具、コラージュ素材に目が無い人なので、とりあえず欲しいと思ったら即ポチしますw↓こちらの手帳チャンネル、ホントあれもこれもって欲しくなる仕様なのでお勧めです👍siawasehanko Rieの手帳と文房具。作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有youtube.com案の定、私もこの方の動画を見まくってたら、いつの間にか文具がわんさかと増えましたwもうかわいいの極み❤️話題が180度変わりますが、皆んなたちはスキンケア用品て、どんなの使ってる？そして、そのスキンケア用品は自分のお肌に合ってるって思う？？私は最近、人生30↑回目にして、ようやく自分のお肌に合う洗顔フォームと化粧水を見つけられたんですよ😭😭もしまだ・・・という方がいらっしゃいましたら、ぜひ私のお勧めスキンケア用品を使ってみてください！！！それが↓↓こちらになります🙌カネボウスクラビングマッドウォッシュ脂性肌の私が愛用中の洗顔フォームは、これです❗️黒カネボウ❗️「スクラブ系って、お肌傷むんじゃないの？」ノンノンノン☝️この洗顔料は、毎日使って大丈夫なんです👏👏私も何度も何度も使いましたが、肌が荒れるどころかお肌がキュッキュ鳴るようになりましたよ🙌いわゆる泥系のテクスチャ、モロッコ産の溶岩クレイで、大きめ粒の崩壊性スクラブが入っていて、それが古い角質や余分な皮脂汚れを吸着して磨いてくれる❗️だから、鼻の黒ずみとか角栓が気になる方にもお勧め❗️もうね、毎日の洗顔が楽しくなりましたし、お肌も綺麗になってサイコーの気分✨白潤プレミアムしっとりタイプそして、黒カネボウでお肌を磨いたら、次はこちらの化粧水でお肌を整えます❗️もうね、私は歳が歳なので、しっとりしたタイプのものじゃないとダメなの🙅‍♀️これはね、とあるお医者様が絶賛してて、使ってみたら大当たり🎯美白にもなるからお肌の色がワントーン上がるみたい✨それでシミにも効くからお肌トラブル多めな人に最適✨で、私のスキンケアは毎回これだけで終わり✌️もちろん、万人に合うわけじゃないと思うし、個人差もあると思う。私はDHCの亜鉛サプリとかコラーゲンサプリも飲んでるから、その差も少し生まれると思うし。でもね、白潤を使わず、他の化粧水を使うにしても、黒カネボウ洗顔料だけはマジで推しとく‼️なぜかと言うと、使ってみて本当に感動した洗顔料はこれが初めてだったから、というのが大きい！心を動かされる程のもの、ってことだね〜！KANEBO(カネボウ) カネボウスクラビングマッドウォッシュ洗顔 130グラムAmazon（アマゾン）肌ラボ白潤プレミアム薬用浸透美白化粧水しっとり 170mL +極潤サシェット付【医薬部外品】【Amazon.co.jp限定品】Amazon（アマゾン）もうファミチキは鉄板だよね♬お夕飯によく買って食べること多いな♬どこかで買ったお弁当・・・メンチカツがめちゃウマだった☺️☺️先日、旦那氏と、映画『近畿地方のある場所について』を、自宅に居ながら映画館気分を味わって観よう！ということになって、色々買い込んだ結果、ポップコーンとかジュースなどによってまあ味わえたwこの野菜ジュース、おいしい‼️全然野菜感無い❗️あ、糖尿病の人はこれ控えてくださいね？←何かね、このブログって、最近エッセイとか映画レビューとかで読み物系ブログ化してたから、そういうのも取り入れつつ、今後はこういったブログらしい記事もちょいちょい書いていこうと思う🙌書いてて楽しいし、やり甲斐もある❣️良いことだ❗️
08Dec
- 2025.YouTubeハイライトにて、自由人の中身、解体します！
  皆様こんにちは〜〜！！！毎日寒いけど、お元気にしてますか⁉️ゆう子さんはなかなかお布団から出れず、お布団の中からこちら、お送りしております💁‍♀️笑もう2025年も終盤。そんな中、YouTubeさんが、ユーザー達の今年のハイライトを提供？してくださいました〜👏👏ということで。私のYouTubeハイライトを見て、ゆう子さんの人間性を暴いていきましょ〜笑…(誰得？←)今年、２枚くらいしか絵を描いてないのに、何故かイラスト制作系の動画をよく見てたらしいw１位てエグいな笑↓こちらのイラストチャンネルと、mxxny__hii im sara and I like to draw ₍ᐢ. .ᐢ₎ ♡ thank you for visiting ₊˚⊹enjoy my full drawing process videos (draw with me) featuring procreate, ipad asmr, lofi chill music and cute c…youtube.com↓こちらのイラストチャンネルを、blueberruiHii I’m Allie! I do art and mini vlogs /ᐠ. .ᐟฅFor collabs and inquiries: allie.illust@gmail.com𖥔 You can find me here too ⊹ᡣ𐭩₊⋆youtube.com好きでよく見てました❣️お二人とも、めっちゃ絵ぇ上手いから、イラストに興味ある人には是非見てほしい‼️１３９８個！！？多分これ、ショート動画も併せてだから、こんな大きな数字になってるんだよね⁉️それにしても見過ぎだわ笑笑まあ、もう、朝起きたらすぐ、朝のお薬飲む時にお供としてパッとYouTubeつけるからなwようつべ廃人やん笑あああああ💦③位にバキ童入っとる💦笑笑バキ童チャンネルはねぇ、旦那氏と親友君と一緒にお夕飯食べる時とかに必ず観るから…笑英孝さんのチャンネルはもう、毎日観てるなぁ。最近『サイレントヒルf』の２周目やってるみたいだけど、ゲーム内の『森羅万象』っていう四字熟語を英孝さん、『もりらばんぞう』って読んでて笑↓↓それがこれ笑もうこれ観て吹いたわwwwヤバかったww英孝さんが笑いの神に溺愛される理由が解るwえ？マジ？？結構凄いやん笑それだけ英孝さんに貢献出来たってことですな😑😑そうなんだ？あんまり褒められることないから、褒められて素直に嬉しい☺️☺️まあ、創造的なこと、創作的なことって学生の頃から今でもやり続けてるから、自分でも自分なかなかやるやんって思ってる！wゲームが好きっていうより、ゲーム実況が好きなのかも。まあゲームも好きなんだけどね😅😅ちょっとこれは身に覚えがあんまりありませんねぇ。そんなに観てたかな？？？何の動画のことだろう？？？？？←これは嬉しいわ🥰🥰自分の思ってた人物に少しでもなれてたなんて…✨自分でも思うけど、私、、、本当に創作が好き😆😆だからこの評価は本当に凄く嬉しい✨YouTube、ありがとう！！！今年も米津さん大活躍だったね！私もよく聴いてたよ！『JANE DOE』名曲よな♬『チェンソーマンレゼ篇』自体も良かったし。『怪獣』は『チ。-地球の運動について-』の主題歌！とても良い曲よ♬多分、小林太郎ちゃん、知らない人多いと思う！前に『仮面ライダーアマゾンズ』の主題歌歌ってた方で、声がとにかく良いので皆様にもぜひ聴いてほしい❣️↓↓こちらが小林太郎ちゃんの曲の一つ。もっと売れてもいいと思うシンガーさんなんだよな〜〜『ザ・シムズ４』は神ゲー✨私の一番好きなゲーム☺️☺️よく建築動画観てたな〜シムズの醍醐味✨✨↓こちらえぱさんという方のシムズ４動画です！箱庭的に創作物を作れるのがシムズの良い点✨↓こちらもえぱさんの動画。キャラクリエイトが楽し過ぎるんです✨残り２〜５位は、英孝さんとレトルトさんのをよく観てたかな！『デトロイトビカムヒューマン』は傑作です❗️良かったら観てみて❗️ちなみにこちらはレトルトさんの動画です🙌まとめ。ですね！ゆう子さんは、YouTubeで深掘りするとこんな感じの人間みたいです✌️✌️来年も変わらずに創作的なことをしまくりたい‼️あと、ファッションにも注力を❗️ここまでお付き合いいただきありがとうございました🙌ではまた👋
05Dec
- 人間の弱さと向き合うための一歩を、そっと押してくれる映画『岸辺露伴は動かない懺悔室』レビュー
  　ときどき、映画って、静かに刺さる刃物、みたいな瞬間がある。　手を伸ばせば触れられるのに、触れたら最後、ぜんぶを持っていかれそうで、指先をためらわせるやつ。　『懺悔室』は、最初の一分でその刃を、こちらの胸ポケットにそっと差し込んでくる映画だった。　あの静けさ、わかる？　ホラーじゃないのに、ホラーみたいに内側がざわつく感じ。　説明がない静寂って、こんなにも圧を持つんだって、観ながらちょっと身じろぎしたくらい。　露伴という人物は、そもそも空気をねじ曲げる天才、みたいな存在だけど、今回の露伴は特に、こちらの心の奥を横目で覗き込んでくる。　まるで「君だって秘密のひとつやふたつ、あるだろ？」って囁かれてるみたいに。　そして、あの「懺悔室」という空間。　密室でもないのに逃げ場がなくて、神が座っていそうな気配がある。　懺悔って、本当は誰に向かって行われるんだろう。　相手か、自分か、過去か。　見ている間じゅう、その問いがずっと胸の内側で転がっていた。　映画って、物語より距離の取り方で印象が決まる瞬間がある。　『懺悔室』は、観客との距離をあえて近づけず、手の届かないところに一点の光だけ置いていく。　その突き放し方が、逆に親密で、私はそこに惹かれてしまった。　私としては、この映画の魅力は「怖さ」じゃない。　「罪と嘘の温度」なんだよね。　どんな人間にも、言葉にならなかった後悔がある。　それを、露伴はただ炙り出すだけで、裁きはしない。　そこが怖くて、でも救いでもあった。　私は観ながら、ずっと自分の胸の奥に、「今さら謝れない記憶」みたいなのが微かに動くのを感じてた。　そういう場所に触れてくる映画って、そう多くない。　ホラーやサスペンスを見たときの身体的な怖さじゃなくて、思想が揺さぶられる怖さ。　『懺悔室』は完全に後者だった。　役者の演技に関して言えば、露伴の佇まいが人外的なくらい人間的で、この矛盾に説得力があるのがすごかった。　あの、淡々としているのに情を感じる声の出し方。　表情は動いていないのに、言葉の端に温度が滲む。　観ているこっちの気配まで整えられるような存在感。　あれは、露伴じゃなきゃ成立しない。　そしてもうひとつ。　この映画には、「語らなさすぎるからこそ成立する怖さ」がある。　想像する余白が広い作品ほど、観客の心が勝手に動き出す。　私の脳みそも例外なく勝手に忙しくなって、気づけば映画を見てるのに、内側でずっと自分の話をしていた。　懺悔って、やっぱりそういうことなんだろう。　告白じゃなく、自己解体。　誰かに許されたいのではなく、自分が自分の輪郭を取り戻すための行為。　この映画は、語り手がただひとりで語る物語のようでいて、観客全員の中に「それぞれの懺悔室」を作っていく。　あの箱の中に、私なら何を入れてしまうのか。　観終わってしばらく、その思考が離れなかった。　映画を観ていると、ときどき「これは物語じゃなくて、試されてるんだろうな」と思う瞬間がある。　『懺悔室』は、まさにそういう作品だった。　ストーリーを追うというより、言葉の重さを受け取る覚悟、を問われているような上映時間。　露伴はいつだって、他人の見たくない部分をあっさり暴くけれど、今回はその視線が観客にも刺さる。　映画という安全圏のこちら側から眺めてるはずなのに、なぜか私の方が、懺悔室の椅子に座らされている感覚になった。　そして、あの語り手の「声」。　淡々としているのに、情念のようなものがひとかけら紛れ込んでいて、その温度が一番怖かった。　怒っているのでも泣いているのでもなく、ただ、自分の過去ときちんと向き合おうとする諦念みたいな、静かで冷たい熱。　あのテンションが映画全体に幕のように張りついていて、逃げ場をなくしていた。　映画の中には、「光」がほとんど無い。　でも、絶望とも違う。　暗闇の中で小さな音が響くように、人の後悔や、罪悪感が、時間をかけて浮かび上がる。　それを露伴が受け止めているのか、突き放しているのか、最後までわからないところが、この映画の「旨さ」だった。　そして何より驚かされたのは、この作品が「人間性の肯定」をしないところ。　そこに媚びない映画って、案外少ない。　「誰だって悪い時期があったよね」　「反省できてるなら偉いよ」　そういう安い救いは提示しない。　ただ、過去は消えない、言葉は人間を縛る。　そしてそれでも生き続けるしかない。　この三つだけが、映画の中に静かに横たわっていた。　私はそこに、妙な優しさを感じた。　罪や嘘を許すのではなく、存在を受け入れて、その上でどうするかは自分次第というスタンス。　これは露伴というキャラの本質とも繋がっていて、特別な力を持っているはずなのに、人間の弱さにとことん誠実なんだよね。　映画を観終わったとき、「怖かった」というより、「自分の心のどこかが静かになった」という気持ちが残った。　懺悔とは、赦しを求める儀式ではなく、自分が背負ってきた影の輪郭を確かめる行為、なんだと思う。　影が見えれば、人は歩ける。　見えないままのほうがよほど危ない。　露伴はそれを知っていて、だからこそ、誰よりも冷静に、優しく残酷でいられるんだろう。　『懺悔室』は、派手じゃない。　刺激も少ない。　けれど、静かに胸の奥をひねってくる。　これを「地味な映画」と片付ける人は、たぶんまだ懺悔する準備ができていないだけなんだと思う。　Amazonプライムで観られる手軽さなのに、観終わった後は、胸のどこかに重みのある沈黙が残る。　その沈黙こそ、この映画が残した「証拠」だ。　私は、こういう作品が好きだ。　静かで、鋭くて、人間の弱さと向き合うための一歩を、そっと押してくれる映画。　観てよかった、と本気で思えた。⬇️こちらは『岸辺露伴は動かない懺悔室』のノベライズ。映画ノベライズ岸辺露伴は動かない懺悔室 (集英社オレンジ文庫)Amazon（アマゾン）
03Dec
- 観ると心が確かに軽くなる映画『怪盗グルーのミニオン超変身』ネタバレ無しレビュー
  　パーティーの空気というのは、だいたい人の体温より少しだけ高い。　親友君の誕生日パーティーの夜もそうだった。ケーキを切る手つきの迷いとか、紙皿の上を転がる苺の落ち着かなさとか、笑い声の端に貼り付いているわずかな疲れとか。そういう生活の細かいノイズが、ひとつの部屋に集まると、妙に愛しくなる。　「なんか、映画でも流す？」　誰の声だったかは、もう思い出せない。　けれど、その一言が夜の温度を少しだけ変えた。　アマプラを開くと、そこにいたのは、いつもの黄色い予感だった。　『怪盗グルーのミニオン超変身』。　まるでテーブルの上に置き忘れられていた古い写真みたいに、そこに在ることが当然のような作品。私たちはこのシリーズが好きで、好きで、好きすぎて、ほとんど家族みたいに扱っている。　「これでいいじゃん」　「いや、これがいいよ」　それだけで決まった。　こういう瞬間に、人間は案外、気持ちの一致だけで動ける。　再生ボタンを押した瞬間、部屋の空気の粒子が変わった。　ミニオンはまだ登場していないのに、画面のどこかで揺れた黄色が、すでにこちらの心の一部をやさしく撫でていく。まるで、笑う準備だけを先に整えられるような感覚。　このシリーズの良いところは、登場人物が出てきただけで、「ああ、今日もこの人たちと一緒に過ごせるんだ」という安心がじんわり広がるところだ。　グルーは相変わらず父親の宿題を抱えた男の顔をしていて、ミニオンは相変わらず理由もなく元気な黄色の生命体で、私たちは相変わらず、彼らを理由もなく愛している。　冒頭からほとんどドラマは語られない。　けれど、作品の呼吸だけが静かに伝わってくる。　それは、長く続くシリーズ特有の、家に帰ったときの空気の匂いに近い。　物語の細部よりも、この世界が今日も続いている、という事実が、まず胸にしみる。　そして私は、自室で座椅子にもたれながら、「やっぱり、このシリーズが好きだ」と、小さく思った。　その瞬間こそが、この映画の序盤の一番のご褒美だったのだと思う。　ミニオンが本領を発揮し始めると、画面の明るさが少しだけ上がる。　照明の問題じゃなくて、作品そのものが「気楽さ」をこちらに供給してくるのだ。　今回のミニオンたちは、いつも通りで、いつも以上だった。　彼らの行動は、説明しようとすると途端に矛盾に満ちる。　けれど、観ていると妙に腑に落ちてしまう。　その「不条理の説得力」みたいなものが、このシリーズの一番の魔法だと思う。　笑いのテンポも良かった。　子どもが素直に笑える明るさと、大人がふっと肩の力を抜く瞬間が、同じ画面の中で同居している。　ミニオンの動きはただのギャグなのに、時々、「世界って、そんなに悪くないよ」と言われているような気持ちになる。　大きな事件や深刻な展開がなくても、人はユーモアだけで救われることがある。　この映画は、まさにそのタイプだ。　そして今回、作品全体に流れていたのは「家族の体温」だった。　具体的な出来事は語らないけれど、人が人を守ろうとするときの、その不器用な優しさが、ミニオンの明るさと混ざり合って、なんともいえない柔らかい余韻を残してくれる。　私は映画を観終えた瞬間、部屋の空気が少しだけ澄んだような気がした。　「深い感動」ではなく、「静かな回復」。　そんな種類の余韻だ。　このシリーズの良いところは、人生の問題が全部解決するわけじゃないのに、心が確かに軽くなることだ。　笑いは、一番手軽な救済なのだということを、この映画は何も語らず、ただ見せてくれる。　ミニオンは今日も勝手で、グルーは今日も忙しくて、それでも世界はちゃんと明るい。　そんな当たり前が、映画の中でそっと磨かれていく。　観終わったあと、私は小さく息を吐いた。　そして思った。　「ああ、やっぱり好きだ。このシリーズが」　その一言だけで、この夜は十分だった。怪盗グルーのミニオン超変身 (字幕/吹替)Amazon（アマゾン）
- 「何かを作りたくなる気持ち」を取り戻したくなる映画『Minecraft』ネタバレ無しレビュー
  　四角い世界って、なんでこんなに安心するんだろう。　角ばっていて、ありえない景色なのに、「これはゲームです」って最初から名乗ってくれているぶん、現実よりよっぽど優しい気がする。　再生ボタンを押したとき、わたしの期待値は正直そんなに高くなかった。「マイクラの実写映画？　大丈夫かそれ……」くらいの温度感。あの世界って、自分で遊んでこそ楽しいものであって、物語を「見せられる」タイプじゃないだろう、とどこかで決めつけてた。　で、結論から言うと。　ちゃんと映画として成立していて、ちゃんと「マイクラ」してた。しかも、思ってたよりずっと、優しかった。　まずね、見た目が気持ちいい。　あのブロックだらけの世界が、ただのファンアートじゃなくて、ちゃんと映画の画として立ち上がってくる。空も海も木も、ぜんぶ四角いはずなのに、光の当たり方がリアルだから、どこかの国に実在していてもおかしくない感じがする。　ゲーム画面そのままです！、っていう安易さじゃなくて、現実のカメラが、たまたまマイクラ世界に迷い込んじゃった、みたいな質感。　このバランス取りは、想像以上にうまかった。　そこに、ジャック・ブラックのあの濃いテンションがドンと乗ってくる。　彼が演じる「スティーブ」は、ゲームの中で無言でブロックを壊していたあの人とは別人なんだけど、「ああ、もしスティーブがしゃべったら、確かにこんな感じで騒がしいかもな」と妙に納得させられる。　なんかずっと楽しそうに生きてて、でもところどころ寂しそうで、そのアンバランスさが心地いい。　そして横で、ジェイソン・モモアのデカい男エネルギーが暴れている。　この二人が同じ画面にいるだけで、画面の情報量が一気に多くなるのに、その後ろでせっせとブロックが積まれていくから、視覚的にはほぼお祭り状態。　肝心の物語は、予告や配信ページの説明にもある通り、「現実世界の人間たちがマイクラ世界に放り込まれる」タイプのやつ。ここまではネタバレじゃないと思うから書くけど、この異世界転送の雑さがちょうど良かった。　ちゃんとしたSF設定で理屈を積まれるよりも、「いや、そうはならんだろ」ってツッコミを飲み込みながら、そのまま連れていかれる感じ。　夢の中で、気づいたら知らない場所に立ってた、みたいな飛躍。　で、そこから先は、あの世界の「ルール」に慣れていく過程を、一緒に追いかける感覚で見せてくれる。　ハートが減るとか、ベッドで寝るとか、食べて回復するとか、ゲームを遊んだことがある人なら「あーそれね！」と即座に分かるし、知らなくても「なんか変な決まりのある世界なんだな」で付いていける。　ここで面白かったのは、「ゲームを知ってる客だけを甘やかして終わり」になってないところ。　マイクラを全く触ったことがない人にも、ルール説明がちゃんと物語の一部として差し込まれていて、チュートリアルを見せられてる感じがほとんどしない。　あと、この映画、バカバカしさのさじ加減がうまい。　「うわ、完全にネタに振り切ったな」と笑える場面もあれば、急にまっすぐな友情とか、家族の話をぶつけてきて、こっちの心拍数を少しだけ上げてくる瞬間もある。　深い哲学を語ろうとしてるわけじゃない。　でも、「ブロックで出来た世界のほうが、むしろ自分の心に素直になれることってあるよね」という、ゲーマーにはよく分かりすぎる感覚を、やさしく撫でてくれる。　わたしは、現実で自分の人生をうまく積み上げられなかった日の夜に、ゲームの街を黙々と作り直したことが何度もある。　消したり、積んだり、やり直したり。それだけの行為でちょっとだけ救われるあの感じ。　『Minecraft』の映画版は、その気持ちを「分かるよ」と言葉にしてくれた、というより、四角い夕日の光でそっと示してくれた、そんな感じがした。　この映画のいちばん良かったところ──わたしは「創造することの怖さ」と「楽しさ」を、どっちもちゃんと描いていた点だと思ってる。　マイクラって、ただのゲームじゃない。　何かを作りたい気持ちと、何も作れない気持ちの両方を、容赦なく可視化してくる場所だ。　材料があっても、設計図があっても、なぜか手が動かない日がある。　逆に、眠る時間を忘れるくらいの勢いでひたすら建築したくなる日もある。　『Minecraft』の映画は、その振れ幅を、キャラクターたちの感情に重ねて見せてくる。　誰も完全じゃなくて、誰も完璧じゃなくて、だからこそ「創る」という行為に意味が生まれる、みたいな空気がずっと流れてる。　それから、この映画は「子ども向け」の看板を掲げつつ、大人が見たら妙に胸に刺さる瞬間を平気で仕込んでくる。　たとえばさ、何かを守ろうとして必死になって、でもうまく伝わらなくて、結果だけ見たら「空回り」してるように見えるシーンがあるんだけど。　あれ、完全に大人の痛みなんだよ。　子どもなら「頑張ったね」で全部丸くなるかもしれないけど、大人になると、「頑張ったね」の後ろに、「でも君の頑張りじゃ届かなかったんだよね」が透けて見える。　それが寂しいし、でも否定したらもっと苦しいし、どうしようもない時間がある。　映画はそれを、大きな爆発でも、説教じみた台詞でもなく、「ブロックが壊れる音」で淡々と伝えてくる。　この静けさの使い方は、ほんとうに上手かった。　で、もうひとつ触れておきたいのが、ゲームのルールが人生のメタファー（比喩）になる瞬間。　ベッドで寝ればリスポーン地点が変わる。　食べれば回復する。　暗い場所にいると敵が湧く。　この3つって、わりとそのまま人生でも通用する気がする。　ちゃんと休む場所を整えた日は機嫌がいいし、ちゃんと食べた日は前向きになれるし、光のないところばかりにいると、心の中の敵が勝手に増えてくる。　映画を観ながら、「この世界って、現実よりよっぽど正直だな」と思った。　ルールが見えていて、無茶も少ない。　人生って、もっとバグったりフリーズしたりするくせに、誰もパッチを配信してくれないから。　だからこそ、四角い世界の誠実さが沁みるのかもしれない。　そして、わたしがいちばん好きだったのは、終盤に向かうにつれて、キャラクターたちが自分の役割に気づき始めるところだ。　マイクラって、プレイヤーごとに「得意分野」が違う。　戦うのが好きな人、建築だけしたい人、畑を広げたい人、ひとりで洞窟に潜って鉱石だけ持ち帰る人。　映画の登場人物たちも、まさにその分かれ道の上にいる。　誰かが誰かを助ける必要があって、誰かは誰かの背中を押すだけで良くて、誰かはただ笑ってそこにいるだけで充分で。　その役割の自然さが、見ていて気持ちいい。　「わたしはこれでいいんだ」と思わせてくれる描き方が、すごく優しい。　たぶんこの映画が伝えたかったのは、「自分の世界は、自分で作れる」という真っ直ぐなメッセージなんだと思う。　それはゲームなら当たり前のことだけど、現実で言われると急に難しくなる言葉でもある。　でも、この映画はその距離をグッと縮めてくれる。　材料はいつも揃っていない。　夜は長くて、ゾンビみたいな日もある。　けれど、朝になれば光が差して、またブロックを積み上げればいい。　そんな当たり前のことを、四角い太陽の光で思い出させてくれる作品だった。　　　＊＊＊　総評としてはね──「マイクラを遊んでいない人でも楽しめる、ただし遊んだことがある人は倍響く」タイプの映画。　わたしは観終わったあと、久しぶりにゲームの世界にもどりたくなった。　何かを作りたいというより、「何かを作りたくなる気持ち」を取り戻したくなった、という感じ。　その気持ちって、意外と大事で。　人生のどこかで失くしてしまうと、一気に心がしぼむ。　でも、こういう映画が、それをそっと拾い上げてくれる。　『Minecraft』は、わたしにとってそんな一本だった。マインクラフト／ザ・ムービーAmazon（アマゾン）
30Nov
- 人間の手には余る存在と向き合う時、愛はどこまで通用するのか──映画『ブライトバーン』レビュー
  　夜、部屋の電気を落としたら、自分の心まで一段だけ暗くなる瞬間ってある。　その静けさの奥で、遠くから何かの羽音がする気がして、思わずテレビの音量を下げた。　『ブライトバーン』は、そんな静かに不穏な空気を自分の方へ寄せてくる映画だった。　ホラーを観る前の、あの独特の身構える感じじゃない。　もっとこう…、胸の内側に細い針を一本だけ置かれるみたいな感覚。　正義の話を見に行ったつもりじゃない。　けれど気づけば、正義って何だっけ？という問いが、勝手に目の前へ滑り出してくる。　少年の姿をした「何か」が画面の隅に立つたびに、自分の中の小さな価値観がひとつずつ裏返されていく感じがした。　たとえば、子どもは無垢である、というあまりにも信じ込みすぎた言い分。　たとえば、愛はすべてを導く、という都合の良い幻想。　たとえば、育てれば分かり合える、という希望の殻。　映画は、それらをひとつずつ軽く撫でまわすように疑っていく。　優しくはない。でも、乱暴とも違う。　「問い続けること」そのものが、時に人を刺すのだと教えてくる。　私はホラー映画が好きだけど、よく考えると「怖さ」を味わいたいというより、自分の感受性の「境界線」を確認したいだけなのかもしれない。　何が怖くて、何が平気で、どこから先が震えるのか。　『ブライトバーン』は、その線を静かに押し広げてくる映画だった。　ブラックライトで照らすみたいに、普段は見えていなかった心の裏側を浮かせてくる。　この映画の怖さは、突然の叫びも、派手な仕掛けでもない。　「人間という器に収まりきらない何か」が、どんな顔をしてこちらを見るのか──それを描くことに徹しているところにある。　あとね、暗さの中で光る赤って、こんなに容赦がないんだって思った。　色ってこんなに感情の温度を変えるんだな、と。　スクリーンの赤は、血の色というより意思の色に近かった。　従わない者を見下ろす炎みたいな、静かで残酷な輝き。　それだけで、こっちの呼吸が浅くなる。　けど、それでも目を逸らせなかったのは、この映画の奥に、「もし自分が親だったら」という逃げ場のない想像が潜んでいるからだと思う。　選んだはずの愛情が、ある日突然まったく別の形でこちらに返ってきたらどうするのか。　「守る」という動詞が、こんなにも危ういバランスで立っていることを、ホラー映画でここまで思い知らされるとは思わなかった。　観ていて苦しくなる場面もある。　けど、その苦しさが、妙に現実的なんだよ。　だからこそ、どこかで「これはフィクションです」と言い聞かせたくなる。　でも映画は、それを許さない。　フィクションだからこそ、人が触れたくない地点へ惜しげもなく踏み込む。　そこがこの作品の肝だと思った。　そして何より——　少年の「目」がね。　あれはもう、恐怖じゃなくて「断絶そのもの」なんだよ。　赤いとか光ってるとか、そういう記号的な話じゃなくて、根本的にこちら側の理屈が届かない世界を見ている目。　ああいう目と視線が交錯する映画って、案外少ない。　正直、観終わった後、胸の奥がしばらくざわついてた。　ホラーの余韻というより、世界のどこかが一ミリだけ歪んで見えるようなズレ。　こういう映画は、感情を動かすというより、価値観のネジを少しだけ反時計回りに回してくる。　その違和感が心地いい人には刺さるし、逆に安心を求めて映画を見る人には重すぎると思う。　そして、多分これはホラー映画の皮を被った──「愛の限界」と「希望の死体」を静かに見せてくる物語だ。　『ブライトバーン』を観ながら、ある瞬間ふと思ったのは、世界は、優しさを前提に作られていないんだなってことだった。　当たり前のことのはずなのに、私はいつの間にかそれを忘れていたみたいだ。　映画に出てくる家の明かりは、どれも柔らかい。　食卓に置かれたごく普通のマグカップ、少し古くなった木のテーブル、うっすら開いてる窓の隙間から聞こえる虫の声──。　どれも人間らしくて、誰かの生活をちゃんと支えてきたものだ。　だからこそ、その「家庭」という空間に、説明のきかない何かが入り込むと、空気がゆっくり変質していくのが分かる。　水の中でインクが溶けるみたいに、静かで、でも確実に広がっていく異物感。　私はその変化を見ているだけで胸がざわついた。　怖いというより、「愛しているからこそ見えなくなる範囲」って確かにあるんだな、と。　親子の愛って、よく「無条件」とか「絶対」って言われるけど、この映画はその言葉にゆっくり爪を立てながら問いただしてくる。　本当に無条件？　本当に絶対？　その優しさは、相手を抱きしめているんじゃなくて、自分の希望を守るために使っていない？　そんな、耳の奥で小さく鳴るような問いだった。　でも、私として正直に書くなら──この映画で一番揺さぶられたのは善悪の切り分けじゃない。　むしろ、そのどちらにも収まらない「孤独」みたいな気配だった。　世界の温度が急に自分に合わなくなる瞬間って、誰にだってある気がする。　些細なきっかけで、昨日まで平気だった言葉が刺さったり、突然、誰かの笑い声の意味が分からなくなったり。　あの少年の立つ位置には、そういう温度差の極端なバージョンがあった。　フィクションだからこそ極端だけど、その根っこにある「理解されない側の寂しさ」は、見ているこっちにも届いてくる。　私はホラーを観る時、いつも「何が怖かったか」より「どんな感情が芽を出したか」のほうが気になる。　『ブライトバーン』の恐怖は、ただの恐怖じゃなくて、自分の中にある境界線の弱さを突かれる怖さだった。　つまり──　愛しているから大丈夫、　話せば分かる、　時間が解決する。　そういう綺麗な言葉が、どれだけ心の中で脆いかを見せつけられる。　映画は、誰も責めないまま、その脆さだけを置いていく。　だから余計にくる。　そしてね、　画面の赤に引きずられながら気づいたのは、私って「人間らしいもの」に安心しすぎてたんだな、ってことだった。　相手が笑ってくれる、寄り添ってくれる、手を差し伸べてくれる──そういう前提で世界を見てきたのかもしれない。　だけどこの映画は、「世界はあなたを前提に作られていないよ」と静かに告げる。　残酷なのに妙に腑に落ちる。　フィクションで殴られてるのに、現実の感覚が揺さぶられる。　終盤に近づくほど、私は「希望」と「恐怖」の境があいまいになっていくのを感じた。　気づくと、怖がりながら、どこかで祈っている自分がいた。　誰に向けての祈りかは分からないけど、多分、あれは「世界が壊れませんように」みたいな願いだ。　そして、観終わったあと。　部屋の明かりをつけた瞬間、普段の家具たちが、いつもより少しだけ生きているように見えた。　何も変わっていないはずなのに、守られている気がした。　こんな映画のあとで、生活が優しく見えるのって不思議だよね。　結局のところ、『ブライトバーン』はホラーじゃなくて、「もしも希望が裏返ったら」という寓話に近い。　人間の手には余る存在と向き合う時、愛はどこまで通用するのか——。　その問いをまっすぐ差し出すための物語だった。　怖さより、　問いが残る映画。　問いが残るから、しばらく考えちゃう。　考えちゃうから、忘れられない。　私はそれを、良いホラーだと思う。ブライトバーン／恐怖の拡散者 (吹替版)Amazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}ブライトバーン／恐怖の拡散者 (字幕版)Amazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}
28Nov
- ゆっくりと、じわじわと、自分の内側に染みてくるような不思議な映画『ザ・セル』ネタバレ無しレビュー
  　ある夜、アマゾンプライムビデオの画面にフッとと浮かんだ『ザ・セル』のサムネイル、そして詳細を見た瞬間、私は自分の選択がいつもより慎重になったのを覚えている。　「心の奥」という言葉はよく聞くけれど、この映画はその奥の奥、鍵のかかった地下室みたいな場所まで覗いてしまうような気がして。　できれば触れたくない。でも、触れずに通り過ぎるのも何か違う。　そういう時って、たいがい人生の体温が少し下がってる時なんだよな、って思いながら再生ボタンを押した。　始まってすぐ、私は「これは現実と夢の境界線を散歩する映画なんだ」と直感した。歩幅が半歩だけズレたような、あの妙な感覚。足元のアスファルトだけ質感が違うみたいな、あの距離感。　『ザ・セル』は、派手なアクションよりも、じっと心の網目を指でなぞられるような静かな恐怖がある。　怖いのに、視線をそらせない。　不快なのに、もっと奥を覗きたくなる。　人間の、闇に対する好奇心って、結局こういうところで顔を出すんだろう。　私がまず惹かれたのは、映像の質感。　ひとつひとつが写真のフレームみたいに切り取られていて、色彩が強くて、象徴的で、どこか宗教画にも似ている。　夢の世界というより、心の世界。　もっと言えば、人間の罪悪と願望を、全部そのまま引き伸ばして壁に貼り付けたみたいな光景。　「これ、観ていいのかな？」　そんな戸惑いと、「でも、観たい」という欲望が、ちょっとした綱引きをしてくる。　ストーリーに触れずに言うなら、この映画は、心の中で迷子になった誰か、を救いに行く話だ。　ただ救うと言っても、そこには優しさだけがあるわけじゃない。　むしろ、私たちが日常で見なかったことにしてきた「傷」みたいな部分が、容赦なく照らされる。　光は優しいとは限らないんだよな、と観ながら思った。　途中、私はふと、この映画は「他人の心」ではなく「自分の心」に潜っていく感覚の方が近いんじゃないか、と気づいた。　誰にでも一つくらいはある、触れられたくない箱。　その箱を開ける鍵を、映画がそっと手渡してくるんだ。　怖いけど、なぜか受け取ってしまう。　それが『ザ・セル』という作品の魔力だと思う。　主演の姿を見ていると、強さとか美しさとかより、覚悟みたいなものがまず目に入ってくる。　「この人、逃げないんだな」って。　ただ綺麗なだけじゃ成立しない役どころで、それを成立させているのがすでにこの映画の「怖さ」の一部なんだよな。　ゆらゆらと揺れる映像のなかで、私は観客である以上に「侵入者」みたいな気持ちになっていた。　誰かの心の中に足を踏み入れてはいけない。　でも、一度入ってしまったら最後まで見なきゃいけない。　そういうタイプの作品だ。　そして何より、この映画の凄さは「暴力の見せ方」にある。　説明しない。　誇張しない。　ただ淡々と存在させる。　その冷たさが、かえって現実より現実に感じる。　画面の外にいるはずの私の体温まで持っていかれるような、そんな静かな圧。　途中から、私は映画を観てるという感覚より、誰かの夢を借りてさまよっているような気持ちになった。　夢の中って、自分で登場人物を選べないし、シーンも選べない。　『ザ・セル』もまさにそれで、こちらの都合を一切聞いてくれない。　でも、その容赦のなさが、作品の魅力でもある。　ここまで観て、私はひとつだけ強く思ったことがある。　この映画を観るタイミングって、絶対人を選ぶよなって。　心がざわついてる時に観たら、たぶんもっと深く潜ってしまう。　逆に、現実との距離感を掴みたい時には、救いにもなる。　人の心の中って、案外こんなふうに風通しの悪い部屋みたいになってるのかもしれない、と観ながら思った。　暗くて、湿っぽくて、誰にも見られたくなくて。　でも、その部屋にはちゃんと住人がいる。　その住人こそが、その人を形づくっている。　『ザ・セル』は、その住人に会いに行く映画だった。　観ている途中、何度か胸の奥がざらついた。　「え、ここまで見せるの？」と戸惑いながらも、逃げられなかった。　心って、自分のものなのに自分だけのものじゃない。　誰かの言葉で傷ついたり、誰かの優しさで救われたり、他人に勝手に色を塗られてしまう部分がどうしてもある。　その「勝手に塗られた色」までひっくるめて描いてくるのが、この映画の残酷さであり、誠実さでもある。　映画を観終わったあと、私は少しだけ無言になった。　言葉が追いつかないんじゃなくて、感情が「行き場」を探してる感じ。　映画の世界から戻ってきたのに、まだ体のどこかに夢の破片が刺さってるような感覚。　こういう映画って、ただ面白いとか、ただ怖かったとか、ワンフレーズで片づけられない。　まるで、自分の心の廃墟の見取り図を手に入れてしまったみたいで、どう扱っていいか少し迷うんだよな。　あとね、作品全体の「優しさ」にも気づいたんだ。　この映画、表面的には冷たくて残酷なんだけど、その底には確かに柔らかいものがある。　その柔らかさは、ちゃんと誰かを救おうとしている温度で、ただ怖がらせるための残酷さとは質が違う。　「人間は変われるのか？」という問いに対して、真面目に向き合ってる。　だからこそ、映像は奇抜でも物語はまっすぐなんだと思う。　特に心に残ったのは、理解しようとする姿勢そのもの。　理解なんて、本当は簡単じゃない。　こっちが踏み込んだつもりでも、相手から見たら境界線を踏み荒らしているだけかもしれないし。　でも、それでも「知りたい」と願う気持ちは、人間が持てる最も優しい暴力だと思う。　この映画はその「優しい暴力」を、より丁寧に描こうとしていた。　観終わってふと鏡を見たら、自分の顔がいつもより少しだけ他人事みたいに見えた。　映画に心を預けすぎると、たまに自分の輪郭が曖昧になるけど、今回はそれが不思議と嫌じゃなかった。　むしろ、「私の心の中にも、知らない部屋がまだまだあるんだろうな」って、少しだけ面白くなったんだよね。　『ザ・セル』は、派手なカタルシスがある映画ではない。　けれど、静かに、深く、長く残る。　視覚的な衝撃に引きずられがちだけど、実は心の領域を歩くための映画なんだと思う。　人を知ること、自分を知ること、過去を知ること──それらの扉の前で、そっと鍵を差し出してくるような作品。　私は観てよかったと思った。　あの夜、画面の前で息をひそめながら観た自分を、ちゃんと肯定してあげたい。　少し傷ついたけど、それ以上に心の奥で眠ってた何かを起こしてくれる作品だった。　恐さより、静かな余韻が勝った映画は久しぶりだった。　気づいたら、映画の最中よりも、観終わったあとの時間の方が長く胸に残っている。　ゆっくりと、じわじわと、自分の内側に染みてくるような不思議な映画だった。
23Nov
- 生活感に深く癒される、女の子アクションもの：映画『ベイビーわるきゅーれ』ネタバレ無しレビュー
  　映画を観終わったあと、胸のどこかに薄いインクの染みみたいな余韻が残ることがある。触ると少し冷たくて、それなのに指先のなかだけ妙に熱を持つようなやつ。『ベイビーわるきゅーれ』は、わたしにとってまさにその温度差のある染みだった。　アクション映画なのに、血や暴力より先に「体温」が描かれている気がする。　それも、人の皮膚の温度じゃなくて、誰かの「生活音」が持つ体温だ。冷蔵庫のモーター音とか、朝に鳴る携帯アラームとか、ご飯をよそうときのカチャ、という小さな音。あの映画は、そういう音がちゃんと聞こえる余白を、最初から最後までずっと手離さない。　それがすごく好きだった。　わたし、こういう日常の、余白の正しさに弱いんだよ。　殺し屋としての彼女たちよりも、生活者としての彼女たちのほうが、ずっと立体的に感じられる。光の当たり方がやわらかい。　誰かに背中を押されて生きているんじゃなくて、自分で静かに前に進もうとしている気配。それが、観ているわたしの側の呼吸と重なる。　この映画の面白さって、物語の動きよりも、立ち止まる姿勢にある気がした。　普通、殺し屋を描いた作品なら、動きっぱなしで、呼吸をさせないまま観客を引っ張り回すのがセオリーみたいなところがある。　でも『ベイビーわるきゅーれ』は違った。　まるで、観客の歩幅に合わせてくれるみたいに、肩の力を抜いたテンポで進んでいく。　わたしが好きなのは、あの「世界に嫌われていない」感じ。　登場人物は社会の端っこに立っているようで、でもその端っこは、決して地獄の色をしていない。ほんのり生活臭があって、寝癖みたいに不器用で、近所の家の窓から漏れる光みたいに温かい。　それが、なんか……救われるんだよ。　人生のなかにある「誰も見ていない努力」と「報われているかどうかも分からない日常」を、まっすぐ肯定してくれているようで。　わたし自身、ずっとそういう日常と一緒に生きてきたから、映画の空気に寄りかかって観てしまった。　でね、何よりも印象に残ったのは、彼女たちの「距離感」なんだ。　あの二人の距離は、友情とか家族とか恋愛とか、そういう既存の言葉では呼べない場所にある。　もっと手前なんだけど、もっと深い場所。　言葉にしないけど、ちゃんと届いてる。　近すぎず、離れすぎず、でも確実にお互いの重さを感じてる。　あれが、たまらなく良かった。　わたしは時々、人と距離を取るのが下手で、近づきすぎたり、離れすぎたりしてしまう。不器用なところがある。　でも、この映画に出てくる彼女たちの距離感は、生き方としての理想形みたいに見えた。　何も言わなくても、並んで立つだけで互いを守るっていう、あのスタイル。　あれを観て、「こういう関係性って、実在していいんだ」と思えて、胸の奥がじんわり温かくなった。　語りすぎず、説明しすぎず。　だけど、ちゃんと伝わる。　この映画の会話は、そんな感じの呼吸をしていた。　それが、わたしにとってたまらなかったんだよ。　アクション映画なのに不思議と、わたしは「戦い」より「生活」の方を強く記憶してる。　生きるって、派手なことの連続じゃない。　毎日のなかに、ちょっとだけ鋭い刃物みたいな感情が混ざっていて、それを抱えたまま生活してる。その事実のほうがリアルだし、切実だ。　『ベイビーわるきゅーれ』には、その切実な生活がちゃんと描かれていた。　それが、わたしの胸を刺して、でも同時にそっと撫でてくれるみたいだった。　この映画の好きなところを、ひとつだけ選べと言われたら、わたしは迷わず「静けさ」と答えると思う。　静けさと言っても、無音のことじゃない。　暮らしの中に沈んでいる自分の考えを邪魔しない音のことだ。　この作品には、その静けさが、いくつも小瓶みたいに置かれている。　キャラクターが何かを考えている時の間（ま）、街の空気、夕方の光。　その全部が、どこか「話しかけてこない気配」を持っている。　わたしはあの「話しかけてこない優しさ」が、たまらなく好きだ。　映画のほうから「解れよ」と圧をかけてこない。　ただ、わたしの横に座って、背中を少しだけあずけてくる感じ。　その距離が、すごくちょうどいい。　観ているあいだ、ふいに、生活の中で見逃してきた自分自身に触ったような気分になった。　わたしの呼吸の癖とか、考え事をするときの癖とか、どうでもいいようで本当は大事な部分が、薄く照らされていくような感じだ。　アクション映画がこんな照らし方をしてくるなんて、初めての感覚だった。　そして、何よりも好きだったのは、「何者かであること」に執着していないところだ。　映画って、大体「あなたはこういう人間で、こういうドラマがあって、こういう成長をします」と、観客を安心させようとする。　でも『ベイビーわるきゅーれ』はそこに依存していない。　彼女たちには肩書きがあるけど、それに魂を縛られていない。　「やるべきこと」と「やらないといけないこと」が混ざっていて、その曖昧さのなかで、二人が静かに踏ん張っている。　そこに、わたしは妙なリアリティを感じた。　人って誰でも、正体不明のまま生きてる。　「どう見られているか」なんて曖昧で、「本当の自分」なんて毎日すこしずつ変わる。　映画は、その揺れを隠さずに置いてくれた。　だから、観終わっても、胸にスッと空気が残る。　物語を見たのに、誰かの人生を覗き込んだような後味になる。　そしてね、これだけは言わせてほしいんだけど──この映画に出てくる優しさって、形をしていない。　気の利いたセリフでもなく、ドラマチックな展開でもなく、もっとささやかで、見逃しそうで、でも確かにそこにある優しさ。　たとえば、自分の分の余白を誰かに分けてあげるような仕草。　相手の生活リズムを勝手に尊重してしまう癖。　同じ部屋の空気を吸っていても、相手の心に踏み込まない気遣い。　そういう優しさが、映画の底にずっと沈んでいる。　わたしは、ああいう触れない寄り添い方を、美しいと思う。　多くの作品って、優しさを「証拠」として描きたがるんだけど、この映画は、優しさを気配としてだけ置いていく。　触れようとすると、指先をすり抜けてしまうくらい淡いのに、確かにあたたかい。　そのスタイルが、わたしの胸をなんども湿らせた。　そして、最後に。　『ベイビーわるきゅーれ』は、観終わったあとに急に日常が静かに見える。　誰かの横顔とか、台所の電気の色とか、洗濯物の匂いとか、そういう小さなものが全部ドラマの素材みたいに感じられてくる。　映画って本来、刺激を与えるもののはずなのに、この作品は逆に、いまの自分の生活のほうをそっと光らせてくれた。　それが、わたしにはたまらなかったんだ。　あの二人の距離感と、あの生活音と、あの空気の手触りは、日常のごく薄い膜みたいな部分を、そっと剥がして見せてくれる。　「わたしは今日をちゃんと生きてた？」　そう問いながら、冷蔵庫の前に立ちたくなるような映画だった。
- 洗濯を変える『オキシクリーン EX 3270g』レビュー
  ■洗濯機が息を吹き返す瞬間　洗濯って、毎日の生活の中でいちばん「正直な家事」だと思う。　汚れは隠れないし、誤魔化せない。　けれど私は洗濯そのものはしていない。　うちはずっと、旦那氏が「洗う担当」、私は「干す担当」でやってきた。　だから、彼が洗濯機の前で腕を組んで、うっすら眉をひそめたとき、それが何かに気づいたサインだとすぐわかる。　あの日もそうだった。　洗濯物の匂いではない、もっと奥のほう──洗濯槽そのものが発してくる、　あの小さくて、湿った疲労。　見える汚れじゃないのに、確実に洗浄力を落としてくるやつ。　そのとき、旦那氏がAmazonの画面を私に見せた。　『オキシクリーン EX 3270g（アメリカ製）』。　粉、3.2kg超え。　生活の重いところに本気で殴り込んでくるサイズ感。　そして届いた。　袋を開けた瞬間に漂う、あの働きに来た匂い。　青い粒が混ざった粉末は、なんだか頼もしかった。■洗濯槽の掃除：旦那氏の手の動きでわかる「効き方」　洗濯槽にオキシを溶かし込んだとき、旦那氏の手の動きが、ほんの少し軽くなる。　あの人は無言だけど、効いてるときは「動き」に出る。　しばらく放置して、ふたを開けた瞬間──浮いてくる黒いカス。　あれを見ると、胸の奥がひゅっとなる。　「こんなに溜め込んでたのか」　って気持ちと、　「出てきてくれてありがとう」　って気持ちが混ざる。　その汚れが浮いてくる瞬間だけで、もう今日は勝ち確。　洗濯槽がきれいになると、洗濯の仕上がりがまるで別物だ。　私は干す側だからこそ、それが一番よくわかる。　タオルが、風を吸う。　Tシャツが、光を反射する。　布ってこんなに素直だったんだって思う。■衣類の変化：干すとわかる空気の通り道　オキシを使って洗った日の洗濯物ってね、干すときに軽い。　布の奥の奥から、余計な湿りが抜けている感じ。　旦那氏のTシャツを広げたら、襟の黄ばみがワントーン薄くなってるのに気づくし、白い布は白くなろうとする意思を取り戻す。　私は洗濯機に触れない分、布に触れたときの変化だけを受け取る。　その変化が、オキシの強みなんだと思う。■旦那氏の反応：静かだけど確実に効いてる顔　例によって旦那氏は多くを語らない。　でも、洗濯槽がきれいになった日だけは、干してる私の横を通り過ぎるときに、　ふっと笑ったりする。　「今日、なんか白くね？」　このひと言だけで、彼なりの満足度MAXなのがわかる。■補足：洗濯以外の用途も一応書いておく　オキシクリーン EX は、酸素系漂白剤だから、洗濯以外にも使える。　風呂、キッチン、油汚れ、漂白、つけ置き。　でも、うちはほぼ洗濯専用。　3270gの大容量は、「洗濯の質を根こそぎ上げるためのストック」　みたいに使ってる。■まとめ：うちの洗濯は、オキシを使うと息をする　オキシクリーン EX を洗濯に使うと、洗濯物が軽くなる。　干す手が楽になる。　布の表情が明るくなる。　それは結局、　暮らしがちょっとだけ「整う方向」に滑り出す、ってことなんだと思う。　旦那氏が洗う。　私が干す。　その二人のあいだを通っていく布が、毎日、ほんの少しずつ清々しくなる。　それで十分だ。　それが生活の「良い」だ。オキシクリーン EX 3270g 粉アメリカ製酸素系漂白剤詰替漂白洗濯頑固汚れ油汚れ洗濯槽風呂掃除大容量 oxicleanAmazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}
- 幸せに生きたいなら「健康第一」を一番のモットーにせよ！｜エッセイ
  　「健康第一」って、正直ダサい標語だと思っていた。　小学校の廊下に貼ってある、色あせたポスターみたいな。書き初め大会で、とりあえず無難な四文字熟語を選んだ結果みたいな。　でも三十路を越え、あちこちの不具合と仲良くなっていくうちに、ある日ふと悟ってしまったのだ。　──あ、人生って、体力ゲーだったんだな。　いまさらかよ、と思う。　けれど本当に、いまさら気づいたのだから仕方ない。　お金が欲しい、とずっと思っていた。　才能が欲しい、とずっと思っていた。　フォロワー、数字、評価、肩書き。そういうものを、うまくやっている人たちを指差して「いいなぁ」とため息をついてきた。　でも、朝起き上がれない日、頭の奥でずっと警報みたいな痛みが鳴っている日、血糖値だのメンタルだのが好き勝手に暴れ回っている日。そのときの私は、推しの新作ゲームでさえ、起動する気力が出ない。コンビニの新作スイーツを食べるより、薬の残りの錠数を数えている。　「人生詰んだ」とスマホに打ち込む指だけは元気で、タイムラインを眺める目だけは妙に冴えている。　でも、その指で小説の続きを書こうとすると、ノートアプリの白画面は、すぐに真っ黒の森に変わる。　この状態で、「お金があれば」とか「才能さえあれば」とか言っていた過去の自分を思い出すと、ちょっと笑えてくる。　いやいや、あなた、まずベッドから起き上がれる体が必要でしょう。　　　◇　「健康であること」は、あまりにも「前提」として扱われすぎている。　だから、失ってみるまで、その価値に気づきにくい。　空気みたいなもの、とよく言われるけれど、空気はタダで吸える。　でも健康は、タダで維持できない。　意識、時間、選択。いろんなコストを、じわじわ要求してくる。　夜更かししてでも書きたい、遊びたい、見たい、語りたい。　その欲望たちと、「でも今日の私、もうバッテリー10％も残ってない」という現実のあいだで、毎日こっそり交渉しているのが、今の私だ。　昔は、健康を「削って使うMP」のように扱っていた。　徹夜で原稿を仕上げた自分に酔いしれ、寝ずにSNS更新を続ける自分を「頑張ってる」と褒めた。　でも、そんな頑張り方は、ある日ちゃんとツケを取りにくる。　そのツケを払うとき、財布の中身──つまりお金や数字──は、ほとんど役に立たない。　高級なスイーツも、新しいガジェットも、寝込んだベッドの上ではただの「置物」になる。　画面の向こうで光る「いいね」の数は、頭痛を一個も軽くしてくれない。　そのとき、静かに残るのは、「水が飲める」「少しだけ歩ける」「ちゃんと眠れた」という、ごく素朴な出来事だ。　それがどれだけ贅沢なことか、健康を崩した人ほど、よく知っている。　　　◇　ここまで書くと、「じゃあ、病気持ちやメンタル弱めな人は、もう不幸確定なの？」と自分で突っ込みたくなる。　もちろん、そんな乱暴な話ではない。　健康って、「オールグリーンじゃなきゃ認めないよ」という完璧チェック項目じゃないと思う。　どこかしら故障していてもいい。　不調と同居しながら、今日の自分なりのマシな状態を探していく、その姿勢のことを、私はだんだん「健康」と呼びたくなってきた。　たとえば、　・昨日より一時間多く眠れた　・今日はちゃんと三食とれた　・人と話す気力が一ミリだけ戻ってきた　そんな小さな回復のサインを、ちゃんと拾ってあげること。　逆に、　・今日はもう無理だ、何もできない　・ここで踏ん張ると、明日ぶっ倒れる　そんな自分の限界を、無視せず認めること。　この二つをセットで続けていくことが、「健康第一」を実装するってことなんじゃないか、と最近は思う。　「強い体」を目指すんじゃなく、「自分と仲直りできる体」を目指す感じ。　　　◇　じゃあ、「お金」や「才能」は、もうどうでもいいのか？と言われたら、正直それも違う。　私もお金は欲しい。才能も欲しい。　創作で収入を得たいし、書いたものが誰かの心を揺らしてくれたら嬉しい。　ただ順番が変わった。　前は──　「お金と才能」＞「健康」　今は──　「健康」＞「お金と才能」　この不等号の向きを、人生のどこかでひっくり返しておかないと、たぶんどこかのタイミングで手痛く転ぶ。　それを、私は何度かのクラッシュ経験で学んでしまった。　「健康第一」をモットーにするって、実はすごく現実的な野心なのかもしれない。　ちゃんと寝る。　ちゃんと食べる。　ちゃんと休む。　この三つを守るために、仕事の量を調整したり、人付き合いを整理したり、SNSから離れたりする。　一見、野心とは真逆の「縮小」に見える。　でも、その縮小の結果として残った時間と体力で、自分が本当にやりたいことに集中できるなら──　それは「野心のほうを健康にする」ってことだ。　焦りと見栄でパンパンに膨らんでいた夢を、一度しぼませて、自分の肺のサイズに合わせ直す。　深呼吸できる夢じゃないと、長距離は走れない。　　　◇　私には、まだ叶えたいことが色々ある。　書きたい小説も、書きたいエッセイも、使いたい手帳や文具、遊びたいゲームも、ぜんぶ「続き」がある。　だからこそ、長生きしたい。　できるだけ、元気な時間を長く伸ばしたい。　そのために、今日の私は、地味でつまらない選択をする。　夜中の二時に始めたくなる創作の続きに、あえてブレーキをかける。　「今やれば進む」じゃなくて、「明日も続けたいから今日は寝る」を選ぶ。　これまでは、「今、全部出し切る」がカッコいいと思っていた。　これからは、「明日も笑って続ける」がカッコいいと思いたい。　この価値観のアップデートを、「健康第一」という言葉の中に、私は勝手に見つけている。　　　◇　どんなにお金を持っていても、どんなに才能に恵まれていても、ベッドから起きられなければ、その人の世界は、布団の四隅で終わってしまう。　どんなにフォロワーがいても、どんなにバズっても、自分の体と心がボロボロだったら、その数字を眺める気力すら湧かない。　だから私は、これからも欲張る。　お金も才能も、チャンスも全部欲しい。　そのうえで、いちばん欲しいものとして「健康」を選び続ける。　「健康第一」を一番のモットーにするって、実は、とんでもなく贅沢な生き方の宣言だ。　──私は、長く、楽しく、生きるつもりだよ。　そのために、今日はちゃんと寝るし、ちゃんと食べるし、ちゃんと休む。　そして、また元気な日に、ノートを開いて、この続きを書きに来る。　そうやって、ちょっとずつでも前に進んでいる限り、私の人生は、ちゃんと「幸せに向かっている」と言い張っていいと思っている。味の素クノールたんぱく質がしっかり摂れるスープコーンクリーム 15袋入 ( プロテインスープ protein 高たんぱく質タンパク質ビタミン D カルシウム )Amazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}[pcceax] ダイエットスリッパ【運動不足解消・履くだけで体感トレ一ニング】足ツボスリッパ・体幹シューズ・5本指シューズ・健康サンダル・むくみとり o脚矯正姿勢矯正美脚ヒップアップトレーニングつま先軽量体幹レディース洗える室内おしゃれ可愛い足つぼギフトAmazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}Anker Eufy (ユーフィ) Smart Scale A1（体重体組成計）【アプリ対応/Fitbit連携/体脂肪率/BMI/基礎代謝量/水分量/体脂肪量/骨量/内臓脂肪/コンパクトサイズ】ブラックAmazon（アマゾン）${EVENT_LABEL_01_TEXT}
21Nov
- 本格仕込みよわない檸檬堂ノンアルコールレモンサワーテイスト｜レビュー
  缶を開ける前から、ちょっとだけ緊張していた。「本格仕込みよわない檸檬堂ノンアルコールレモンサワーテイスト」。名前からしてもう、飲めない民の肩をそっと抱いてくる感じがする。わたしは抗うつ薬を飲んでいるから、お酒は基本NGだ。そもそも人生トータルで見ても、アルコールとはほぼ縁がない。酔うって何？　楽しいの？　しんどいの？居酒屋のテンションを見ていても、その感覚がいまいち掴めないまま大人になった。とはいえ、「乾杯の輪から外れている感じ」は、何度か味わってきた。ウーロン茶のグラスを持ちながら、透明な壁の向こうでだけ盛り上がっているみたいなあの感じ。あれがちょっとだけ寂しくて、ノンアル飲料には前から興味があった。実は、ノンアルを飲むのは今回が初めてじゃない。でも、どれも「ジュースじゃん」で終わったり、「無理にお酒のフリしなくていいよ…」で終わったりしてきた。で、今回の檸檬堂。プシュッと開けた瞬間、レモンの香りがちゃんと「お酒っぽい方向」で攻めてくる。レモンスカッシュの明るい感じというより、夜寄りのレモン。「これから一杯やりますか？」って、ほんのり低い声で誘ってくるタイプの香り。一口飲んで、まず驚いたのは甘さの引き際だ。ちゃんとレモンの酸味が主役で、甘さはあくまで照明係。舌の上に長居しないから、だらっとした後味にならない。炭酸は強すぎず弱すぎず、「ごくごく」より「ちびちび」寄り。レモンサワーってきっとこうなんだろうな、という「想像上のお酒像」に、かなり近い扉をノックしてくる。アルコールゼロなのに、気持ちだけは飲み会テーブルに座らせてくれるのが面白い。酔わないのに、場から置いていかれてる感じが薄くなる。わたしは薬のことを考えなくていいし、「酔ったらどうしよう」という心配もいらない。ただ、レモンと炭酸と、ちょっとした大人っぽい苦味ごっこを楽しんでいればいい。それと、この檸檬堂は「食べ物と喧嘩しない」のがかなり優秀だなと思った。油っぽい唐揚げでも、おつまみのポテチでも、家ごはんの焼き鮭でも、レモンの酸味が口の中を一回リセットしてくれるから、ダラダラ食べても罪悪感が少しだけマシになる。ノンアルって、飲み物単品で完結しがちだけど、これはちゃんと「ごはんの相棒」に昇格してる。何よりうれしいのは、「お酒が飲めないわたし」のままで、その場に参加していいんだと思わせてくれるところだ。アルコールを飲まない選択って、ときどき「我慢」や「制限」のイメージとセットで語られがちだけど、この檸檬堂を手にした瞬間だけは、「わたしはこれが好きで選んでる」と胸を張れる。酔えない代わりに、味と香りと炭酸で、ちゃんと気分だけは連れて行ってくれるから。お酒が好きな人には、「物足りない」のかもしれない。でも、そもそも酔う世界を知らない側からすると、「よわない」ことが安心そのものだ。体調と薬と相談しながら、それでも乾杯に混ざりたい夜。そんなとき、冷蔵庫にこの黄色い缶が一本眠っているだけで、その日の自分をちょっとだけ好きになれる。アルコールゼロ、自己肯定感はプラス。わたしにとっての「よわない檸檬堂」は、そんな不思議なレモンサワーテイストだった。【檸檬堂からノンアル】よわない檸檬堂ノンアルコール 350ml×24本Amazon（アマゾン）

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