1クラス20人余りの2クラスしかない

小さな農村の村立小学校に入学した


学歴やスポーツの競争もない


夏はカブトムシや蝉を捕まえて

蛍や星の鑑賞も当たり前にできる


冬は雪合戦しながら登下校をし

周りは雪が被った田んぼの広がった

車の通らない急な農道のてっぺんまで駆け上がり

プラスチック製の赤いそりで一気に駆け下りる


3歳から遠視が酷く眼鏡をかけた私を

母親はからかわれないからと心配しながらも

小学校生活が始まった


近所のお姉さんが6年生に

近所のお兄さんが5年生に

そのおかげで、先輩からは可愛がられていた

守られていた


一方でクラスでは

頭が良くピアノが弾ける子という

一目置かれる存在であった

ただ、それを自信に変えることは出来ず

常に周りのリーダーシップを取る同級生の顔色を見て、なるべく目立たないようにしていた


入学式に一目惚れしたクラスメイトの男子を

やがて5年生になるまで

想いも告げられず陰からずっと見ているだけ…

そんな一途で控えめな少女だった


そんな私も輝きたい、スポットライトを浴びたいという思いが垣間見えた瞬間がある


4年生の運動会の前のこと…


毎年、運動会の女子リレーの選手をクラスから2名選出される

1年生から選出される女子は決まった2人だった

1人は、髪をポニーテールにし、そこから見える首筋がすらっと伸びて、男子からも人気のE

もう1人は、勉強も運動神経も抜群で、同じく男子から人気のK


陸上が得意だった父親の影響もあり

走ることが嫌いではなかったが、そのポジションを奪うことは奇跡に近かった


選出日の1週間前…

放課後の限られた時間、クラスメイトのKKに付き合ってもらい、コンマ何秒のタイムを少しでも縮めようと50mの距離をひたすら走った

日が暮れるまで、毎日…

必死だった


選出日当日

タイムが良い上位5名の中に私はいた

その5名で最終決戦


3位だった…


でも、初めて補欠に選ばれた


どこかで、スポットライトを浴びたい私が

この頃から潜んでいたことが窺える出来事


それでもまだ、この頃は

そんな自分に蓋をして

優等生でいることが

自分の生きる道だと信じていた…

まだ、この頃は…