夕べの悲しい知らせに
生の先に死があるのではなく
ここにあるのだと
思い知らされます
大好きだった亡き祖父の言葉を思い出しました
散らない花がありますならば
それは造花です
その姿、色は綺麗ではありますが
いのちのせつない呼吸がありません
そして、造花は散ることがありません
いのちがないから造花は散らないのであります
いのちを生きるということは同時に散ることであります
散ることを定めとして、
いのちの花は生きているのであります
散ることはまことにせつないことであります
生きることのみを願っているいのちが
散ることをさだめにしており
生きているということの現実は
そのまま死につつあることと同時なのであります
生死することがいのちの姿であります
その道すがら、
思いもよらぬことに出くわして
こんなはずではなかったのにと、
驚き悲しんだり、
驚き喜んだり、
悲しみが喜びにかわったり
喜びが悲しみにかわったり
波乱のうちにいのちは、流れているようです
花はただ一輪一輪が無心に咲き
無心に散っていきます
その一輪の一瞬の美しさに
生死のせつないいのちが生き生きと、しています
散る故に花は美しい
祖父の書き残した文より
余計な邪心は必要ないと思います
かれん
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