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弘法大師空海上人
「耳に逆ろうて心にいれず」
「自分に都合のいいことばかりを
追い求めていると、
だんだん本当のことが見えなくなる」
自分にとって
都合のいい情報だけを
鵜呑みにするのはやめましょう
「衣を染めて心を染めず」
（「秘蔵宝鑰」）
「衣を染めて心を染めず」の前に
本来は
「頭を剃って欲を剃らず」
の言葉があります
頭を剃って欲を剃らず
表面だけ僧になっても、
そして
紫や朱色の衣（ころも）を
着ても
心の清浄が伴わなければ
なんにもならない
「身は華と与（とも）に
落ちぬれども、
心は香と将（とも）に飛ぶ」
（『性霊集』）
私たちのこの肉体は、
咲き開いた花が
やがて散るように
いつかは落ちてしまいますが、
人の生き様や心は、
花の香りが散った後も
残された人々の心に残る
「物の興廃は必ず人に由る
人の昇沈は定めて道に在り」
（『性霊集』）
物事が盛んになるのも
廃（すた）れるのも
それはその人による。
人の浮き沈みも同じであり、
人としての正しい生き方を
いかに実践して行くかにかかっている
十二因縁は輪転して絶えず
五蘊八苦は幻現して休まず
生の苦、死の苦
老の憂、病の痛
貧の苦、財の苦
八苦 我を迫(せ)めて
三途 吾を煮る
.心も体も
五蘊（色・受・想・行・識）から
構成され、煩悩の原因となり、
自分の思い通りにはならない
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