昨日、伝説の音楽フェスを立川シネマシティで観てきました。

立川直樹さんとスギさまのトークショー付きです。


伝説のフェスとは「モンタレー国際ポップフェスティバル」のことです。

そのコンサートを撮った映画が『モンタレー・ポップ』であり、フィルムには60年代後半の文化現象が生気に満ち溢れた状態で焼き付けられてます。

「ジャニス・ジョプリンもザ・フーもジミヘンも生で見れたに等しいよー」と得意げに話せるほどの没入感がありました!


この没入感はどこから来るのかって?

おそらくそれはフェス会場にいるのと同じ感覚の音響のよさだったり、あまり動き回らないカメラワークと被写体の超どアップの連続だったり、場面転換の切り替えが抑制されていることだったりに起因するのかもしれません。



〈3月17日 追記〉

音楽ドキュメンタリー映画『モンタレー・ポップ』を観ていると、フェスの観客がほぼ白人のため、サイケデリックロックおよびヒッピームーブメントの歴史的記録のシンボルが「白人」であることを否応なく見せつけられている気分になりますが、そういった感覚も映画の最初のほうだけ。

フェスの出演者たちの音楽がジャンルレスでごちゃまぜなことが次第にわかり、またまた黒人と白人の混成バンドを目撃し、最後はインドのシタール奏者ラヴィ・シャンカールによって聴衆の心が根こそぎさらわれていくという展開。

映画を観ていた私もフェスの観客同様、このカオスな純粋エネルギーに飲み込まれてしまいました。


めちゃくちゃスゴいものを見せられたのだと思います!

音楽映画『モンタレー・ポップ』のスゴさを端的にわかってもらいたくて、こちらの公式サイトよりジョージ・カックルさん(DJ/コラムニスト)のコメントを引用させていただきます。


ジョージ・カックル

これはロックの歴史上のキーポイントになる音楽フェスだ。白人ロックの世界で、R&Bのオーティス・レディングが成功を収めたという偉業、ジミ・ヘンがステージを終えた時にギターを燃やすあの有名なシーン、ジャニス・ジョプリンのデビューなど、数々のエピソードの数々が詰まっている。音もリマスターされて迫力もある。For any music fan, a must see!!



〈3月18日 追記〉

とにかく体の内側から吐き出されるジャニスの歌声には途方もなく揺さぶられたし、ザ・フーのドラマーであるキース・ムーンのプレイが至近距離から撮影されていて、その一挙手一投足をワクワクしながら見守れたことは貴重な体験でした。

そして、ジミヘンのセクシュアルなパフォーマンスといったら!

しかもギターに火つけちゃいますよー🔥

上映後のトークショーでスギさまが言っていたように、出演者たちはステージの上でリミッターを外しまくりでした。


そうそう、立川直樹さんとスギさまのトークショーでは、60年代カウンターカルチャーの要素のひとつとして東洋思想の使用とその理想化にまで話が及びました。

当時、禅僧が大モテしてたという立川さんのお話には笑っちゃいましたが。



映画の終盤、ラヴィ・シャンカールによるシタール演奏の神秘的な響きと即興性にはとても驚かされました。
インド音楽の独特のリズムパターンと酩酊感は、ミニマルミュージックが好きな音楽ファンにとっては衝撃的であり、親近感を抱かせるものではないでしょうか。
かくいう私も。


『モンタレー・ポップ』は本当に価値ある映画です!
ロックファンだけでなく色んな人たちにオススメします。



P.S.
今回の映画で、ジェファーソン・エアプレイン(アメリカのサイケデリックロックバンド)を初めて見たのですが、楽曲のストーリーメッセージ性に魅了されました。
ボーカルを務めたグレイス・スリックの力強い歌声と華のある見た目が強烈に印象に残ってます。

P.S.2

ノラ・ジョーンズがラヴィ・シャンカールの娘だということも初めて知りました。