2024年6月21日
数日前のことになるが、浅田次郎原作の映画を2本続けて見た。いずれもWOWOWである。
“大名倒産”は昨年劇場公開の際見に行こうかと思ったが、そのうち終わってしまった。
【大名倒産】
人畜無害な映画。
ひとつだけ大きな疑問は、松山ケンイチがなぜかようなつまらない役で出演しているのか。謎。
近年この手の時代劇、なんというかコメディタッチの財テク時代劇とでも言えばいいのか、例えば「超高速参勤交代」や「決算!忠臣蔵」とか「殿、利息でござる」とかそういった映画がけっこう多いような気がする。岡田准一とか草彅剛あたりが主演する、しかめ面と暗い画面の辛気臭い深刻劇に比べればマシかもしれない。予算の都合かどうか、テレビではなかなか時代劇も作りづらいようなので、今後もこの種の映画に一定の需要はあると思われる。時代小説は根強い人気があるから素材には事欠かないだろうし。
◆監督 前田哲
◆脚本 丑尾健太郎、稲葉一広
◆原作 浅田次郎
◆製作 石塚慶生、西麻美
◆製作総指揮 吉田繁暁
【出演者】 神木隆之介
杉咲花
松山ケンイチ
小日向文世
小手伸也
桜田通
宮﨑あおい
浅野忠信
佐藤浩市
◆音楽 大友良英
◆主題歌 GReeeeN「WONDERFUL」
◆配給 松竹 公開 2023年6月23日 上映時間 120分
【日輪の遺産】
こちらは戦争秘話といった趣。ストーリーテラーとしての浅田次郎のタレントが存分に発揮された作品と言える。「小説の大衆食堂」を自称し、「平成の泣かせ屋」と言われる大衆小説家の面目躍如であるね。
堺雅人はまぁ、いつも通りかな。主役にしてはつまらないキャラクターで損している。ユースケ・サンタマリアは適役。あまり好きな俳優ではないのだけど、ときどきぽっと役にはまることがある。
中村獅童も役に合っていたかな。
エンタテインメントとしての原作のレベルの高さに全面的に依存した作品かな。まぁ佳品と言っておきましょう。
この映画見るの2度目なんだが、若いころの土屋太鳳ちゃんが出てたのね。女学生の中でやはりひときわ光って見える。
◆監督 佐々部清
◆脚本 青島武
◆原作 浅田次郎
◆製作 池田宏之、阿佐美弘恭、長尾忠彦、臼井正明
【出演者】堺雅人
中村獅童
福士誠治
ユースケ・サンタマリア
森迫永依
八千草薫
◆音楽 加羽沢美濃
◆主題歌 元ちとせ「永遠(トワ)の調べ」
製作会社 角川映画、NTTドコモ他
配給 角川映画
公開 2011年8月27日 上映時間 134分
いずれの作品も、芸術家気取りの自己満足映画に比べればはるかにましだったのは間違いない。