立ち止まる
何世代で 何歳で 性別は何で 職は何で
どんな見た目で どんな過去があって…
そういうものを脱ぎ捨てて
ただの思念体になる
そうしてこの2年ほど暮らした
立ち止まると 時の流れに気づく
もう取り戻せないこと
脱ぎ捨てたつもりのものに縛られていること
愛している気持ちと
かなしいが重なっていく
儚くて虚しいから
その煌めきが眩しい
この先には喪失あるのみ
何を得るか 何を成せるか ではなくて
どのように生きるか
鳥の名のいのちのかけらを
握り続けているのに
わたしはこの程度で
途方もなくて泣きたくなる
愛して生きるんだよ
捧げていくこと
逃げるから苦しいんだ
軌道から外れているのを
知っていて自由にしていたけど
この道にあっても 仮住まいの場所でも
こうありたいというものを
体現しなきゃいけないんだな