という音楽オーディション番組があるけど、
それに出てた奄美大島出身の牧岡さんという人が歌った歌に
とても感動した。
審査員(彼らが認めればプロデビューのチャンスが得られるのだが)の食いつきも尋常ではなく
ワンフレーズ聴いたところで、おそらく視聴者のほとんどが
これは合格するんじゃないかと思ったことだろう。
そして実際にそうなった。
彼女には小さいころから歌を教えてくれている師匠がいるらしく、
現在もライブハウスなどで音楽活動を継続的に行っているらしい。
アマだけどプロ級にうまいのは、それだけの経験に裏付けられていたからだということは
おそらくみんな彼女の歌声を聴いたその瞬間に推測できていただろう。
それでもなおプロになりたいという強い思いで出演し、そしてみごとにチャンスをつかんだことは
きっと彼女とおなじようにプロを志す人たちからは嫉妬の対象とされるのかもしれないが、
しかしそれが才能だけでなく努力によって得られたものであることは誰も否定できず、
そのことへの評価がオーディションでの合格という形に現れたまでのことだ。
言葉にすれば簡単だが、これがいかにすごいことか、考えてみると頭が下がる思いだ。
夢をつかむ、つかむところまでいかなくても大きく近づいたことはうらやましいと率直に思うが、
なによりもやはり彼女の持つ、歌で人の心を掴み、動かすという「力」に驚いたし、
ただただ、すごいと思った。かっこいいと思った。
彼女にとっての到達点は「有名になること」では決してないということも明らかだ。
有名になることは、たくさんの人に歌を聞いてもらうために必要なことであって、手段にすぎない。
目的はメッセージを伝えること、聴く人の心に届けることにこそある。
彼女の歌声はそれをまっすぐに表現していたような気がした。だから感動した。
気持ちばかりでもだめだ、ということはみんな痛いくらいわかっている。
彼女のように熱い思いと、それを裏打ちする確かな力を自分も自分のフィールドで蓄え、
そして発揮しなければ。