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高校時代の胸キュンエピソードです![]()
髪を切ったらベトナム産のミカサになった話
高校を卒業したときから伸ばしていた髪が背中の真ん中ほどまで伸び、風呂で髪を洗うのが大変だと毎回感じていた私は、そろそろ髪を切ろうと思い立った。
私は生まれてから一度も髪を染めたことはなく、黒髪である。どうせならバッサリいこうと「黒髪ショート」で調べると、たくさんの魅力的な女性の画像が出てきた。吟味した結果、段のついていない、リップラインのショートボブにすることにした。ショートボブの自分を想像してみて、私ははっと気づいた。
「あれ、ミカサになるんじゃね?」(※は?)
ミカサとは、進撃の巨人のヒロインのキャラクターのことである。かわいい。漫画は全然読めていないが。
ミカサになるべく、私は早速馴染みの美容室を予約した。
当日、私はわくわくしながら美容室の扉を開けた。

馴染みの美容室のお姉さん、Nさんはとても話しやすく、そのおかげで私は美容室に行くのが好きになった。
シャンプーを終え椅子に座ると、「一気に切りますね〜」と言いながら、Nさんは早速背中まであった私の髪を一気に肩まで切った。「⋯頭が軽い!」感動しながら鏡を見ると、そこには富士山があった。今まで行ったどこの美容室でも言われるほど毛量の多い私だ。重みをなくして髪は一気に広がり、富士山のような形になった。太陽が昇ってきそうな、縁起の良い頭が鏡の中にはあった。

Nさんは、切った髪を「持って帰ります?」と私に言い、記念に持って帰ろうかなと思い「はい」と言うと、冗談だったのか困惑された。確かに、箱に入った長い髪が保存してあるのを子孫(できる見込みはないが)や親戚が見つけたら呪いの品か何かだと思うだろうなと思い、「やっぱいいです」と言っておいた。
私の仕事の話や、インドネシア人とデートした話をしている間に、Nさんはチョキチョキと小気味良い音を立てて私の髪にハサミを入れていった。
とうとう完成である。美容室おなじみ、後ろ姿を鏡に映されて、私は「すごい、自分じゃないみたい」と数年ぶりのショートヘアに感動した。
私は正面の鏡を見た。
「えっミカサやん」(※は?②)
と思ったものの、そこには、リップラインで切りそろえられた完璧なかわいいショートボブと、二重顎に彩られた岩のような顔面があった。顔面のせいで、完璧なミカサになる筈がベトナム産フィギュアのクオリティ(【YouTube】オドぜひ、春日のそっくりさんのコメント欄より出典)になってしまったようだった。

いいじゃない。
ベトナム産でも、いいじゃない。
二重顎だろうが、そのせいで首に地層があってアンモナイトが発掘できそうだろうが、私はかわいいのだから。
私は、ミカサのように髪をなびかせながら(ミカサが髪をなびかせているシーンは知らんが)、帰路についた。
似合ってるねと家族に褒められ、私は大満足である。
髪を切って数ヶ月経つ今も、伸び方がきれいでとても気に入っている。Nさん、ありがとう。

