彼女がいない間も不安だが、彼女が帰ってきてからも不安がある。一つ一つの行動や仕草全てから、僕と本気でやり直そうと考えていないのではないかと感じてしまうのだ。想像力が豊かなのも悩みものである。

 

彼女がスマホをいじっている、テレビを見ている、あちらからの会話がない、笑顔を見せてくれない、日常普通に起こりそうなことでも不安になってしまう。彼女へ伝えても変わろうとしてくれない。

昼間は一緒にいたくて早く帰ってくることを望んでいるのに、帰ってきたら雰囲気でまた不安になってしまう、僕に安らげる時間はなかった。

 

彼女にその気持ちを話した。彼女から帰ってきた答えはさらに僕を不安にさせた。「家にいる時くらい自由に過ごさせて」

涙が出そうなくらい悲しかったし悔しかった。僕は毎日を必死で生きている。辛い想像をして落ち込まないように自分を強く持って、彼女とやり直すための方法を常に考えながら生活している。その気持ちを分かってもくれようとしてくれないと感じて、感情的になってしまった。

 

「一昨日、飲み会で夜が遅かったから疲れている」と彼女は言った。それを聞いて余計、感情的になってしまった。僕とやり直すことよりも飲み会が優先されるのかと考えてしまった。

会社と私どっちが大事なの?というフレーズをよく聞くが、そんなものは愚問だし生きていく上ではどちらも大切であると分かっている。しかし、この状況でも選択でききないのか聞きたい。その葛藤でまたイライラしていた。

 

僕は彼女と元の生活に戻りたいし、そのために頑張っている。そのことを彼女に伝えたら彼女は「なんで元の生活に戻ろうとするの?新しい生活を作っていこうよ。」と言っていた。

その言葉がこの日で唯一、僕のことを考えての発言であると感じることができた。浮気発覚後、彼女からの初めての前向きな発言だった。彼女が何を考えてそれを言ったのか。もしかしたら疲れで眠くて、僕の消極的な話が面倒になって言ったのかもしれない。それでも、お互いのことを前向きに考えて話してくれたと感じて少し嬉しかった。

 

しかし、それまでの彼女の態度が気に食わずその日も結局、悶々とした感情を抱いたまま眠った。

 

 

この話は2017年7月4日(火)の出来事です。

 

今日は彼女が飲み会に行くと言い出した。友達と行くと言うが本当なのか。嘘をついて浮気相手と行くのではないか。いらぬ想像が次々と駆け巡り、疑心暗鬼になっていた。

何よりも、こんなことがあったばかりなのに平気で飲み会に行ける彼女が理解できなかった。それでも僕は、社会人はこう言うものだと自分に言い聞かせて気分を落ち着かせていた。

 

結局、飲み会には僕が送り迎えをするということに決まった。正直、まだ信用はできていない。どうしても疑ってしまう。そこでどうすれば安心して行かせてあげられるのかを考えた結果、このような答えになった。

彼女は初めは申し訳ないからと拒否していた。僕のことを考えて言ってくれたと思うのだが、僕にはそれすらも疑いの対象になっていた。

 

飲み会が終了したのは日付をまたいだ後のことだった。他にも女性の人がいたし、浮気に関しては疑っていなかったが、他に1つ気になることがあった。

彼女はいつも11時には寝る生活を送っている。浮気が発覚し喧嘩した後に僕は数時間の家出をした。その時でさえ彼女は寝ていた。正直、失望した。

そのことを思い出して、会社の人とは遅い時間まで楽しめるのに僕とは遅い時間まで楽しい時間を過ごそうとしてくれないのか、別れの危機に瀕している時でさえ平気で寝るのに、とイライラしてしまった。

 

その気持ちを彼女に伝えたが、結局この日のうちにイライラが治まることはなく、不完全燃焼のまま、僕の隣で眠ってしまった。

2017年6月下旬の夜中、僕は寝ている彼女のスマホのロックを解除して中を見てしまった。疑ってしまっている、いけないことをしていると分かりつつ、見たい衝動を抑えられなかった。結果は黒だった。

 

次の日の夜、彼女と話し合った。当時の僕は感情的になりすぎていて、彼女の言い分を聞かずに自分の怒り、悲しみをただぶつけていた。浮気は何があっても許されない。二人にどれだけ距離があろうが浮気したら浮気をした方が100%悪い、当時の僕はそう考えていた。それから僕は毎日のように、昼間にあれこれ想像して溜まったイライラを夜に彼女へぶつけるようになった。

 

僕がアルバイトの時はそのことで頭がいっぱいで、接客なんてまともにできていなかった。アルバイト先では他にも辛かったことがある。そのアルバイト先には以前彼女も働いていたため共通の同僚が多い。そのため、同僚から彼女とのことを聞かれるたびに無理に笑顔を作って返事をしていた。彼女が浮気をしているなんて言えないし、喧嘩をしていると言って、あれこれ詮索されるのも面倒だった。思い出しただけでも吐きそうなくらい辛かったのに、他の人に話をするなんてできなかった。そして何より、今後の二人のことを考えたら言うわけにはいかなかった。

 

そんな辛い日々を生きている時に、一冊の本と出会った。某実業家の著書だ。単純かもしれないが、すごく勇気付けられた。なんでもできる気がした。もちろん彼女と別れることもできるし、やり直すために努力することもできる。自分に自信がついた。それ以来、その本は僕にとってのバイブルになっている。辛くなった時には読み返して元気をもらっている。

 

その本を読んで、なんでもできることを前提に今後、彼女とどうしたいのかを考えた。その考えをその夜、彼女に伝えた。

「許し信じる努力をする。でも、もしそれができないと確信に変わった時、その時は別れる。」

彼女も了承してくれた。その気持ちを彼女はどのような気持ちで聞いていたのか、今の僕では正しく判断することができない。

 

それから僕の彼女のこと、今後の二人の生活を信じるための生活が始まった。