シーズンはスタートしたばかりだが、レオ・メッシは早くも1つの新記録を作ってしまった。スペインスーパーカップ得点王。今年のメッシには統計的に記録更 新の機会があったのだが、彼はそれを逃さなかった。2試合で3ゴールを決めたことでスーパーカップにおける得点は8となり、レオは大会得点王となったの だ。
【記録ラッシュ】 今回のゲームで、バルサの10番は自らの記録も更新している。この8ゴール以外にも、メッシは対レアル・マドリー6試合連続ゴールを達成。アルゼンチンのクラックは出場したエル・ブランコとの15試合で、13ゴールを決めているのだ。
チームと共にトレーニングを再開して、まだわずか1週間。しかしメッシが本領を発揮するのには、それで十分だった。彼はこの水曜深夜、2ゴールをマークし ただけではなく、イニエスタの美しい先制点もアシストしている。バルセロニスタは今シーズンもまた、バルサとメッシのフットボールを堪能できると期待して いいだろう。
カンプノウで行われたスペインスーパーカップ第2戦はFCバルセロナが3-2でレアル・マドリーに勝利。合計得点5-4で優勝を飾った。バルサの得点はイニエスタとメッシ(2)。
スペインスーパーカップの勝者が確定した。試合終了が深夜1時にもなった長い夜を制したのは、FCバルセロナだ。第1戦と同様、ゲームは激しくボールが動 く、2つのスタイルが優勢を凌ぎ合う展開となった。ボールを回し優雅にプレーするバルサと、よりごつごつとしてフィジカルを強調するマドリーと。試合で誰 よりも輝きを放ち主役となったのは、先制点をアシストし、終了間際の決勝点を含む2ゴールを決めたメッシだった。87分のメッシ弾以前には、ロナウドとベ ンゼマのゴールによってマドリーが2度バルサに追いついている。
フィエスタに花を添えたのはセスクのデビューと、3-2となったプレーへの関与だ。
【メッシからイニエスタ】 第1戦と同じく、マドリーは序盤から前線での激しいプレスを仕掛けていく。これによってバルサは後方からの組み立てが困難となり、ロングボールに頼らざる を得ない場面も、しばし見られた。プレーの多くはバルサ陣内で繰り広げられたが、マドリーがチャンスを量産していたわけではない。そんななか、バルサは速 攻から先制に成功する。いつもとは逆に、メッシのスルーパスにイニエスタが反応。カシージャスとの1対1も冷静に対応したイニエスタが、ループシュートを 流し込んでいる。
【マドリー反撃】 これでマドリーはさらに前へと出るしか道はなくなった。試合開始15分で、タイトル奪取のためには2ゴールが必要となったのだ。だがここでゲームの激し さ、セットプレーによる恩恵を受けたのがマドリー。コーナーキック後の混乱のなか、ベンゼマの蹴ったボールにロナウドが合わせてゴール。スコアをタイに戻 している。
【メッシ追加点】 試合はその後も両チームが見せ場を作りあった。マドリーはロナウドのシュートがバルデスの手に当たりながらもクロスバーを直撃。対するバルサは前半終了直 前、コーナーキックの流れからピケのヒールパスを受けたメッシが守備網を突破すると、右足でのシュートをねじ込んでいる。第1戦同様、メッシがマドリーに 精神的ダメージを与えてのハーフタイムとなった。
【加熱】 後半に入ると、ゲームはさらにヒートアップしていった。まずはマルセロのファールを発端とする騒動でクリスティアノ・ロナウドとマスチェラーノがカードを 受ける。さらにその後のペペの乱暴なファールによって、カンプノウに火が付くのだ。そういった状況の中、次の決定機は65分。魔術師イニエスタとのコンビ ネーションからメッシがカシージャスに襲い掛かると、マドリーはコーナーからのセルヒオ・ラモスのヘッドがポスト横をかすめている。熱帯夜の試合に、息つ く暇はなかった。
【ベンゼマの同点弾】 ゴールが必要なマドリーはディ・マリアとエジルをベンチに下げ、イグアイン、カカといった攻撃的選手を投入していく。そして81分には同点ゴールが生まれ るのだが、これも再びコーナーキックから。密集プレーからのベンゼマのゴールによって、マドリーがまたもスコアを振り出しに戻している。
【驚異のメッシ】 残り時間10分足らずで2-2。先日入団のファブレガスがバルサデビューを果たしたのは、そんな延長戦突入の気配漂うタイミングだった。しかしながら、 メッシがいれば全ては可能となる。セスク、メッシ、そしてこちらも後半途中出場のアドリアーノとボールがつながり、最後はアルゼンチン人スターのボレー シュートが一閃。チャンピオンを決定付けるスーパーゴールを決めている。フットボールをプレーすることを選んだバルサが、再び勝利を手にしたのだ。
そしてゲームは5-0クラシコと同じような終幕を迎える。無力となったマドリーが、またも10人で試合を終えるのだ。ファブレガスへの悪質なファールに よって、マルセロが一発退場。これによって両チーム入り乱れる騒動となり、エジルとビジャもまたレッドカードを受けている。だがそういった混乱をさてお き、勝者となったのはフットボールだった。
この勝利によりバルサは新シーズンを、昨シーズン終了時と変わらず、タイトルと共にスタートすることになる。これによってFCバルセロナはグアルディオラ時代11個目となるタイトルを獲得。スペインスーパーカップ3連覇を達成している。
【FCバルセロナ3-2レアル・マドリード】
<ゴール>
1-0 イニエスタ(15分)
1-1 ロナウド(19分)
2-1 メッシ(44分)
2-2 ベンゼマ(81分)
3-2 メッシ(87分)
Viva Barca!
これからもバルサについて書いていくんでよろしくお願いしま~~~ス
次の更新は月曜日頃になりそうです
LIGA BBVA 日曜日いよいよ開幕
FCバルセロナのトップチームが2011-12のプレシーズンを開始するまで、いよいよあと1週間となった。そしてこの11日、シウダード・デポルティーバでは練習再開時にいかなる欠品もないよう、用具係たちがその準備を始めている。
【長期休暇】 今年はワールドカップやユーロが開催された年とは異なり、チームの大半の選手が長いバケーションを楽しめている。コパ・アメリカに参加中の5選手と、U- 21ユーロが閉幕してまだ2週間足らずのチアゴ、ボージャン、ジェフレンを除く選手たちは、すでに5週間以上の休日を享受。実際、シーズン最後の親善試合 に招集を受けなかったチャビやプジョルのバケーションは、7週間にも及んでいるのだ。
【心身を充電済み】 エリートスポーツ選手たちにとっては、よく鍛えることと共に、疲労をよく回復させるのが非常に重要であることは広く知られている。それゆえにバルサのコー チ陣は幸運といえよう。チームの大部分がこの夏は十分に休息をとり、こちらもより重要になるのだが、精神的にコンセントを抜くことができた。それが8選手 がワールドカップ決勝をプレーした昨年とは、大きく異なっている点だ。
これより1週間後、シウダード・デポルティーバでトレーニングは再開される。充電は十分。過去3年と同じように、最高の仕事を行っていく準備は整っている。
きた~~~~~~
2011/2012 バルサいよいよ、始動
ジョゼップ・グアルディオラ率いるFCバルセロナが、圧倒的なフットボールによってマンチェスター・ユナイテッドを撃破(3-1)。MVPトリオ (ペドロ、メッシ、ビジャ)のゴールによって、クラブ史上4度目となる欧州チャンピオンに輝いた。
試合は前半より、バルサのペースで進んでいる。スコアこそペドロの先制点(28分)とルーニーの同点弾(34分)によりイーブンだったが、内容では明らか にバルサが優勢。序盤の10分は2009年ローマのようにマンチェスター・ユナイテッドが圧力をかけ、バルサ陣内へと攻め入るのだが、それを抑えたバルセ ロナは次第に反撃を開始。得意のボールポゼッションによって試合を支配下に置いていった。緑のユニフォーム(92年にスビサレッ タが着用した色)に身を包んだバルデスは8分、ファン・デル・サールからルーニーへと直接送り込まれたボールを、パンチングによってクリアしている。
【メッシ-チャビ-イニエスタ】 バルデスのこのセーブ以降、バルサはチャビ、イニエスタ、メッシらのコンビネーションを中心にゲームをコントロールしていく。試合のポイントになると言わ れていたファーガソンのバルサ対策は効果を発揮せず、バロンドールトリオが織り成すパスワークにペドロとビジャの加わったプレーは、マンチェスターにとっ て常に脅威となっていた。
【チャンスの連続】 バルサのゴールチャンスは、次々と訪れた。18分にはメッシがドリブル突破によりペナルティエリアに迫ると、その直後にはエリア正面からのビジャの際どい シュート。そして28分、チャビのアシストを受けたペドロがネットを揺らし、均衡は破られた。これはペドロにとって、CLにおける今シーズン5つめのゴー ルだった。
【同点弾がバルサを刺激】 だがマンチェスターはバルサにゲームを支配されながらも、ギグスとルーニーによるパスワークから同点に追いついてみせる。コンビネーションによってエリア 内へと侵入すると、最後はルーニー。さすがのバルデスも、このゴールを阻止することはできなかった。だがこの同点ゴールは、ペップチームの闘争心を刺激し た。バルセロナは勝者のスピリットを燃焼させプレーを加速。惜しくも追加点には至らなかったものの、ハーフタイム直前にもメッシとビジャの突破から決定機 を生み出している。
【2つのスーパーゴール】 前半がバルサのプレーによって支配されたとするなら、後半はバルサ一色だったといっていい。53分と69分にメッシとビジャがそれぞれにスーパーゴールを 決めたことで、バルセロナのリードは2点へと拡大。メッシのゴールはエリア外からのファン・デル・サールの虚を突いた強烈なシュート、ビジャの得点はゴー ル角を狙い美しくカーブをかけたシュートによるものだった。スコアを3-1とした後も、バルサのボール支配に揺らぎは見られなかった。マンチェスター・ユ ナイテッドのボールはアスールグラナの選手たちによってことごとくカットされ、ユナイテッドファンはただ沈黙を余儀なくされていた。
【再びウェンブリーで手にした栄冠】
1992年にバルサ初となるヨーロッパチャンピオンをもたらしたのは、クーマンの見事なフリーキックだった。しかし今回、彼らが手にした栄冠は、一致団結
したチームプレーによるものだ。独自のスタイルを貫き、トレードマークであるボールポゼッションからチャンスを作り続けたことが、輝けるドブレッテ(二
冠)へとつながったのだ。さあ、ミュージアムにスペースを作ろう。4つめのビッグイヤーが、間もなく我が家に帰ってくる!
【FCバルセロナ3-1マンチェスター・U】
<ゴール>
1-0 ペドロ(27分)
1-1 ルーニー(34分)
2-1 メッシ(53分)
3-1 ビジャ(69分)
es un clam
som la gent blau-grana
Tant se val d'on venim
si del sud o del nord
ara estem d'acord, ara estem d'acord.
una bandera ens agermana.
Blaugrana al vent
un crit valent
tenim un nom
el sap tothom:
Barca , Barca, Barca !
Jugadors, seguidors,
tots units fem forca.
Son molt anys plens d'afanys,
son molts gols que hem cridat
i s'ha demostrat , i s'ha demostrat.
que mai ningu no ens podra torcer
Blau-grana al vent
un crit valent
tenim un nom
el sap tothom
Barca, Barca, Barca !
YESTEMO BARCA !
ビスカル バルサ!!
ビスカル カタルーニャ!!

チャンピオンズリーグ(CL)決勝を翌日に控えた記者会見。ペップ・グアルディオラが強調したのは、自らのアイデンティティをグラウンド上で示すことの重要性だった。
「ファイナルで楽しめるのはごく稀。戦い、大いに苦しみ、そしてプレーによって勝利を掴み取らねばならないんだ。かつてないほどに、私たちは自分たちのプ レーを世界に示さなければならない。飛ぶようにボールを回し、相手のバランスを崩すことだ。これまで行ってきたようなプレーをやれれば、私は満足できるだ ろう」
【準備OK】 グアルディオラはこの火曜日からの、ロンドンでのチームの成果に満足しているという。
「選手たちから伝わってくる感覚は良いよ。私はこのチームを誇りに思っている。この1週間での選手たちの振る舞いには、私が責任を持とう。この数日、私た ちはユナイテッドや自分たちの心身のコンディションに集中してきた。非常に穏やかに、ファイナルのことだけを考えてきたんだ。最高の試合をする準備は整っ たよ」
【10年に1度の試合】 ペップの前の会見でマンチェスターのファーガソン監督はこの決勝戦を、10年に1度の試合と表現した。
「彼の言葉は私を誇りで満たしてくれるけれど、それを証明するのは私たち自身だ。私たちは最高の試合になるようトライしていくし、素晴らしいファイナルになると信じている」
「1つのチームが4年で3回ファイナルへ進出する、あるいは6年で3回進出するというのは、彼らが非常に良い仕事をしてきたということだ。どちらのチーム も、この唯一の試合に勝ちたいと思っている。敗者はそれによって痛みを感じるだろうけれど、ここ数年でチームが成し遂げてきたものは、それでも残り続けて いく」
【ローマ以上のプレーを】 ファイナルでの先発メンバーはすでに決定済みだと明かしたグアルディオラ。彼はライバルへの賛辞を惜しまない。
「マンチェスター・ユナイテッドほど完成されたチームを私はみたことがないし、彼らは世界の見本だよ。戦術のバリエーションは豊富で、私たちは彼らの長所 や短所がどこなのか、最大限見極めようとしてきたんだ。そして試合では彼らに打ち勝てるように挑戦していく。もし私たちが(2年前の)ローマのレベルでプ レーをすれば、彼らに勝つことはできないだろう。あの試合のビデオを見返し、私は自分たちが考えていたよりも酷いプレーをしていたと気付いたよ。私たちは より速く、より激しくプレーをしなければならない」
【とても良いシーズン】 この試合結果にかかわらず、グアルディオラの考えは明快だ。
「私にとって、このシーズンはとても良いものだった。この場所へ来れたことで、幸せも尚更だよ。昨年CL準決勝で敗れたことへのファンへのお返しは、この 一年で十分にできたと思う。私が言うと厚かましくはなるけれど、ファンはすでにたくさん楽しい時を過ごしたよ」。そしてトラブルなくファンたちがロンドン を訪れられたことを、彼は喜んだ。「自分たちのファンのいないファイナルは、ファイナルじゃないからね」
リーガチャンピオン決定こそならなかったものの、カンプノウで繰り広げられたフットボールの楽しさに、スタジアムは大いに沸いた。試合開始前にはフベニー ルAチーム、フットサルチームのリーグ優勝が報告され、お祭りムードに包まれた日曜夜のダービー。ゲームは過去数回の対戦時ほどの激しさは見られず、前後 半それぞれにイニエスタ、ピケがゴールを決めたバルサが、エスパニョールに2-0で快勝している。
これにより、バルサがタイトルに必要な勝点はあと1つ。次節水曜日のレバンテ戦に引き分け以上で3年連続となるリーガ優勝が確定し、もしその前日、レアル・マドリーがヘタフェ相手にポイントを落とした場合も、バルセロナのチャンピオンが決定する。
【序盤はゴールチャンスなし】 試合は立ち上がり、エスパニョールがフリーキックによってチャンスを手にするだが、バルサはすぐさま主導権を取り返した。ビジターチームが高い守備ライン を敷いたことによって中盤にスペースはなく、それゆえにじっくりとではあったのだが、バルセロナはいつものようにボールを展開させていった。エスパニョー ルはバルサのパスを止めるべく10人で守り、グラウンド中央に人数を密集。自らチャンスを作り出すには至っていない。
【切り裂くイニエスタ】 ごく限られたスペースで繰り広げられた戦いで、返答を示したのがアンドレス・イニエスタだ。20分、個人技による突破でゴールまであと一歩へと迫ると、さ らに29分にもディフェンダーのクリアミスを利用し、ドリブルによってペナルティエリア内へと侵入。最後はニアにシュートを突き刺し、貴重な先制点をもた らすのである。バルサはベスト時に比べると輝きの度合いこそ少なかったが、安定してゲームをコントロール。過去のダービーのような激しさが見られなかった ことも、グアルディオラのチームには好都合だった。37分にはビジャが決定的な場面を手にしたものの、惜しくもシュートは枠を外れている。
【試合を決めたピケ】 後半に逆襲への望みをつないだエスパニョールだったが、その希望も早々に潰えることになる。47分、チャビが蹴ったコーナーキックを、ニアに詰めたピケが 頭で合わせて2点目とするのである。事実上ゲームを決着させると共に、リーガタイトルもまた大きく引き寄せるゴールだった。エスパニョールは前線に1人残 るオスバルドを通じ、バルデスを脅かすのが精一杯だった。
【アビダル登場に喝采】
前半から走り続けていたエスパニョールに、2-0のスコアを跳ね返す余力は残されていなかった。バルサもまた、そこで気を緩めることなく、エネルギーを上
手く調整しながらも落ち着いてゲームを進めていく。スタジアムが喝采に包まれたのは70分、火曜日のマドリー戦で復帰を果たしたアビダルが、再びピッチに
立った場面だ。そしてお祭りムードに包まれながら、ダービーは終了。リーガ優勝へあと1ポイントと迫ったチームへ、カンプノウは盛大な拍手を送り続けた。
【FCバルセロナ2-0エスパニョール】
<ゴール>
1-0 イニエスタ(28分)
2-0 ピケ(47分)
チャンピオンズリーグ(CL)決勝進出チーム決定戦となった今回のクラシコは、バルサとマドリーが1点ずつを奪い合ってのドロー。合計スコア3-1にて、FCバルセロナがファイナリストの座を手に入れた。
18日間に及ぶクラシコシリーズ、最終章の舞台はカンプノウだった。ファーストレグでの0-2を逆転する必要のあったマドリーだが、前半に
6回の決定機を作り出したのは地元バルセロナ。ビジターチームは1本のシュートも放っていない。後半は拮抗した展開となり、両チームそれぞれにネットを揺
らすことになるのだが、大きな波乱は起きず。バルサが状況をコントロールし、決勝進出を確定させた。
【雨中の試合】
試合はまず、高いテンションのなかでスタートしている。マドリーが野心的に試合へと入ってきた一方(ファーストレグとは正反対)、バルサが必要としたのは
アドバンテージを上手く活用する落ち着き。相手チームの前線からのプレスによりチャンスを作り出すことは困難だったが、10分を越える頃から徐々に、グア
ルディオラのチームはボールを回し始めていった。降り続いた激しい雨も、バルサのパスワークには大きな影響はない。
【バルサ怒涛の攻撃】
ゲーム最初の枠内シュートは21分。コーナーキックからの、密集エリアでのブスケッツのヘディングシュートだった。そしてここから
は"M.V.P.トリオ"が立て続けに好機を演出。メッシ(3)、ビジャ、ペドロらが次々とマドリーのゴールへと襲い掛かっている。バルサはボールを支配
し、カンプノウは吠えた。しかし守護神カシージャスがここで輝きを放ち、スコアは0-0のまま動くことなくハーフタイムを迎えている。
【ペドロのゴール】
後半、雨脚はさらに強まった。前半同様にマドリーはバルサのゴールを目指してきたのだが、ここで彼らのお株を奪うカウンターアタックによって一撃を加えた
のがバルサだった。53分、バルデスからのパスを受けたアウベスが持ち上がり、ボールはイニエスタへ。そしてペドロへの完璧なスルーパスが通り、ついにカ
シージャスの壁を攻略するのである。試合はこれで決着したかに見えた。観衆はそう解釈し、長いポゼッションに対し"オーレ"の声を送っている。このバルサ
のパス回しはしばし、相手のファール(計31回)によって途切れさせられた。
【最初のチャンスでマドリー同点】
だがマドリーは68分、ディ・マリアのポスト直撃シュート後のマルセロのゴールによって息を吹き返す。これがモウリーニョ(出場停止)のチームの、この試
合最初の枠内シュートだった。とはいえバルサはこの失点によって崩れることはなく、ゲームをコントロールし続けている。さらにグアルディオラは、ケイタを
入れることで中盤の強化も行った。カンプノウの雰囲気が最高に高まったのは、終了間際のアビダル登場の場面だ。今回のファイナルは、彼のものでもある。全
員で掴み取ったファイナルという舞台。試合終了後も、ピッチ上での祝福はしばらく終わることはなかった。大きな輪を作り、偉業を祝う選手たち。クラブを
ウェンブリーへと導いた、偉大なる選手たち。
【FCバルセロナ1-1レアル・マドリー】
<ゴール>
1-0 ペドロ(53分)
1-1 マルセロ(68分)









