加藤 郁乎球體感覺 原語科 炎天の甃そりロゴス見き ふる寺の刻のほとりのさるすべり 蝶放てり古代微笑の現在に むだ花に花とほくあり祝祭日 半月のラヴェルの左手のひとり 巣 ふるさとの釣瓶からくりみづすまし 針孔の秋の午すぎひるねずみ マリアより帰る花野の花十字 憶ひ出を毛皮の上を犬とほる