三橋 敏雄戦争にたかる無数の蠅しづか 満月や水兵永く立泳 手をあげて此世の友は来たりけり あやまちはくりかえします秋の暮 観桜や昭和生れの老人と 昭和衰え馬の音する夕かな いっせいに柱の燃ゆる都かな かもめ来よ天金の書をひらくたび