俳家奇人談から
 
 
木枯の果てはありけり海の音
 
霞みけり日枝は近江の山ならず
 
尼寺よただ菜の花の散る径
 
子規さくらは杣に伐られけり
 
文持つて禿付きけり蘭の花
 
犬吠えて家に人なし蔦紅葉
 
火の影や人にて凄き網代守