惟然ほどくとも見えねども鰤の俵縄 まんだまだまだ雉子の垢ながら 随分といひたい事を月夜かな 御無事でさ往てござりましよ秋の風 洗菜に朝日の寒き猪子哉 ひだるさに馴れてよく寝る霜夜哉 肌寒き始にあかし蕎麦の茎 ゆり出すみどりの波や麻の風