正月一日
まいて空のけしき
ありとある人祝ひ
 
七日
雪間の若菜つみ
目近からぬ所に
 
白馬の節会
さし櫛も落ち
用意せねば折れなど
 
左衛門の陣
舎人の弓ども
主殿司女官の行きちがひ
 
舎人の黒きに
雪の消え残りたる
ここちして
 
八日
人のよろこびして
走らする車の音
 
十五日
粥の木ひき隠して
うしろを心づかひ
 
人をのろひ
泣き腹だちつつ
まがまがし
 
申し文
よきに奏したまへ啓したまへ
得たるはいとよし