ジョルジュ・バタイユ      1936年4月4日
 
 
プログラム
 
01 凝集力を創出する諸価値、そうした諸価値を創出する共同体を形成する事。
 
02 人間にとりつき、望みもしない戦争にかりたて、実りをわがものとすることのできない労働に縛り付ける、
そうした罪障感の呪縛を断ち切ること。
 
03 存在の否定ではなくその成就としての破壊と解体の作用を担うこと。
 
04 存在の個人的な達成と精神集中、および積極的な苦行と積極的な個人的規律とによる存在の緊張とを
実現すること
 
05 動物の世界のイロニ―のうちに、個人的存在の普遍的達成を実現すること、それも無頭の世界つまり
国家や義務ではなく遊戯の顕在化によって。
 
06 倒錯と犯罪を、排他的な価値としてではなく、人間の全体性に統合さるべきものとして我が身に引き入れること。
 
07 この普遍的共同体以外のあらゆる共同体、すなわち民族共同体、社会主義ないしは共産主義共同体、
あるいは教会を、解体し排除するために闘うこと。
 
08  諸価値の実相、およびそこから生ずる人間の不平等を肯定し、社会の有機的性格を承認すること。
 
09 来るべき社会に目を見開き、既存の世界の破壊に参加すること。
 
10 来るべき世界を、最終的な幸福という意味においてではなく現在すでに潜在する現実という意味で
考察すること。最終的な幸福など、到達不可能であるばかりか憎悪すべきものですらある。
 
11 あらゆる力の基盤であるかぎりでの暴力と攻撃的意志の価値を肯定すること。      (CEⅡ 273)