ルクソールの民家で食事して、泊った事が有る。
安宿に遊びに来ていた青年の家だが、渡し船に乗ってナイル川の西岸に渡り
乗り合いバスを使って後、月明かりだけの夜道を歩いたのだった。
 強い芳香を感じ、なんだと聞くとモロヘイヤだと言う。土壁に立てかける様にして干して有るが
確認出来る。母上と弟を紹介され、食事の用意をすると言うので、金を渡した。
母親は同席しなかったが、男三人が食事する事に成った。
ルクソールの田舎パンは旨いのだが、それと茹で玉子の炒めたモノ、砂埃だらけのロケット、
紅茶、中国製のツナ缶、脱脂粉乳から作ったチーズなどが並んだのであった。
茹で玉子を炒めるとは、初めてなので驚いた。
 弟が居て、「イスラエルをどう思うか」と聞いて来た。
こちらからは聞くまいと思って居た設問で、さっそく来たかとは思ったのだが、
「君はどう思うのか」と聞くと、たった一言「殺す」と言い切った。
 
 
いすらいーるヲ地図カラ消スヤいすらむ教
 
さらーむト唱エシ人トでいつ哉
 
コノ血・約束ノ地デアル露西亜語ト
 
あかばカラ見ル・イスライ―ルノ乗用車
 
国境デ半日取調べヲ受ケテ候・入国拒否