結局、社会に必要な備えを何もできないまま、就活の学年になった。

が、ロスジェネ氷河期ということもあり、うまくいくわけがない。

自己PR、そもそも誇れる経験がないのに作れるわけがなかった。

面接も、何が正解なのかわからない所に放り込まれ、相次ぐ落選にどうすれば良いのか訳が分からない状態。

結局、就活は失敗し、ニートという最悪の形で卒業。

今思えば、ここで勤め人を断念して、自営や起業の勉強を始めればよかったのだ。

 

だんだんニートで焦りが出てきた。

そこで、志望してもいないのに、無理やり公務員受験を思い立つ。

公務員も狭き門だったが、なぜか合格。

しかし、そういう動機で職を選んでも上手くいかなかった。

 

最初の職場。地元からかなり離れていたうえ、税の徴収というきわどい職場。

上司・同僚はあてにならず、パワハラも常態化していた。

半沢直樹の世界といえばわかりやすいだろうか。

外も敵、内も敵という状態だった。よくこれで病まなかったと思う。まだ若かったのだろう。

 

ここで見切りをつけておくべきだったのだ。

地方公務員なので、3年周期で異動はある。異動すればすべて変わることもある。

しかし、それは根本的な解決にはならない。

もし、早々に見切りをつければ、まだ20代、人生のやり直しは十分効いた。

最初の職場はハードだったが、次の異動で平和な職場に行ったため、その見切りをつける機会を逸する。

 

不安から来る「何かしたい」「何かやらなきゃ」これを「欠乏動機」というらしい。

逆に、ポジティブな感情から来る「何かしたい」は「成長動機」。

欠乏動機から動いてもロクなことはない。それが教訓。

では、そのような時どうすれば良いのか?まだ答えを見つけきれていない。

 

なお、平和な職場の次の職場で、いよいよ決定的となる事件が発生した。

(つづく)