サックス講師がフルートを一から独学して、初ライブで崩れずに吹けた理由


サックス講師として活動する立場で、フルートを一から独学し、初ライブに臨みました。
管楽器を独学で始めると「音が出ない」「息が続かない」「本番が不安」といった壁にぶつかりがちですが、今回は実体験をもとに本番で崩れなかった要因を整理してみます。




フルートを始めたきっかけと前提条件


以前からサックスとフルートの持ち替えには興味がありましたが、なかなか手をつけられずにいました。

年末に共演者の方から声をかけていただき、1曲だけフルートで演奏することになったのが大きなきっかけです。

夏頃から空き時間を見つけて触り始めてはいましたが、練習時間は週に2〜3時間取れたら良い方。
1〜2ヶ月ほど触った後、年末までしばらく間が空く期間もありました。

いわゆる「十分な準備期間があった」とは言えない状態です。


フルート独学で最初につまずいたこと


フルートを独学で始めてまず感じたのは、「思った以上に消耗が激しい」ということでした。

見よう見まねで音は出るものの、息が続かない。
音域によって鳴る音と鳴らない音の差も大きく、一度に吐く息の量やスピードは、サックスよりもはるかに多く感じました。

吹き込む方向を試行錯誤しながら音を出してはいましたが、それが合っているのかどうか分からないまま吹き続ける時間も多くありました。
結果として、体力だけが消耗していく感覚が残ります。

「これで合っているのか分からない」という状態のまま練習を重ねること自体が、独学ならではの難しさだと感じました。


力の使い方が分からない状態


吹いている間、全身に力が入っている状態でした。
どこに力が必要で、どこを抜くべきかが分かりません。

身体の各部位の力を一つずつ抜いてみる。
つまずいたらネットで調べる。
それを繰り返しながら、少しずつ感覚を探っていきました。


練習内容を増やさなかったこと


最初期の練習は、ほぼロングトーンとタンギングのみです。
それを続ける中で、全音域が何となく当たるようになってきました。

本番3週間ほど前になり、初心者向けのハ長調の楽譜1枚だけを使って反復練習を行いました。
スケールやアルペジオ、タンギングが組み合わさったシンプルな内容です。

練習内容を増やさず、同じ材料で確認し続けることを意識しました。



構えとバランスで大きくつまずく


中音域のド、レ付近で楽器のバランスがまったく取れないことに気づきました。

いわゆる3点バランスを意識しても、フレーズを吹こうとするとグラグラしてしまい一向に安定しません。

ネットで調べても決定打にはならず、この段階で「人に見てもらった方が早そうだな…」と感じ始めます。


他人の演奏から得たヒント


とは言え、習いに行く時間も無かったので、引き続きネットの情報と経験則をもとに練習を進めます。

フルート奏者の演奏動画を注意深く観ているうちに、構え方や重心の置き方が自分と微妙に違うことに気づきました。

構えを調整してみるとそれまでよりも明らかに吹きやすくなり、息の持続力も上がります。

身体が楽器に慣れていない状態での中音域と高音域における息遣いのギャップや、吹く前のブレスに至るまでの身体の準備についても、改めて認識する機会になりました。


フルート初本番10日前からやった練習


本番用の譜面を受け取ったのは、ライブの10日前でした。

練習を進める中で、曲の最初の1音目を必ずミスすることに気づきます。

楽器を下ろした状態から構える動作の中で身体が強張り、構えが微妙に変わってしまう。
「ミスをする音」という失敗経験が重なり、無意識のうちにブレスも浅くなっていたのだと思います。

そこで、音源を最初から流し、自分のパートの最初の1音目までを吹く練習を繰り返しました。

どこが原因でどのような吹き方になっているのか。
上手くいった時の吹き方は、どうすれば再現性を持たせられるか。
それを言語化しながら整理していきます。


本番を終えて感じたこと


本番では、大きなミスなく吹き切ることができました。

共演者の方からも嬉しいお言葉をいただき、お店のマスターからは「次回もフルートで」と声をかけていただきました。

結果として評価されたこと以上に、
「この準備なら再現できる」と感じられた点が大きかったです。


独学で強く感じたこと


ネットで調べて分かったつもりになっても、その日のうちに定着することはほとんどありませんでした。
日にちを重ねることで、少しずつ自然に再現できるようになることが多かったです。

情報として理解することと、それを身体で再現できることは別であり、身体感覚として身につけるにはある程度の時間が必要だと感じました。

また、調子の良い日とうまくいかない日の波は常にあります。
それを踏まえ、発見を楽しみながら取り組めていたことで、心理的な負担はあまり感じませんでした。


まとめ


独学で管楽器に取り組む場合、遠回りは避けられません。
特に構えやバランスは、外からの視点が突破口になることが多いと感じます。

問題を細かく分解し、再現性を持たせるために言語化すること。
練習内容を増やしすぎないこと。

初心者の段階だからこそ、このあたりを意識するだけでも進み方は大きく変わると思います。



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