ちょうどMCMC法を使って変曲点回帰を行っている。

変曲点回帰とは、通常の回帰モデルに

「ある点を境に、回帰パラメータ（傾きや切片）が変化する」

という仮定を加えてfittingを行うモデルである。

各種回帰パラメータに加えて、変曲点の位置も推定できる。

わかりやすい説明は、以下のページを参照されたい。

早速だが、事後分布の密度プロットを見てみよう。今回は各パラメータの事前分布に、非正則な一様分布を与えたので、この図は推定された尤度関数としてみることができる。5000回のwarm-upと20000回のサンプリングを行った結果、全てのパラメータが十分に収束した（Rhat<1.01）。

各種回帰パラメータ（ここでは、alphaとbeta）が綺麗な正規分布様の形状を示すのに対し、変曲点changepointは、複数の極大値を持つ複雑な形状をしている。

AICやBICは尤度関数が正規分布で近似できることを仮定してKL-情報量や平均尤度を近似的に算出するものであるから、今回のモデルには適用できないことが明白である。このような場合には,WAICやWBICという基準を使用することが提唱されている。

モデル選択と情報量規準 part 5 複雑なモデルでAICやBICが使えないことの例