宣言通り最終回
長文覚悟してお読み下さい
2014/2/9 ポルトガルで過ごす最後の1日…
翌日は帰国です
この一人旅は何もかもが完璧過ぎるほどいろんな事が詰まっていて、この日が最後だと思うと朝起きてから切なさで胸がいっぱい
外は台風の様に大荒れで雨も風もものすごい事になっていました
外の観光は断念して、ショッピングモールで自分へのお土産探し
日本は大好きだし、家族や仲間や友達も恋しいし、歌も歌いたい…
でもでもまだまだ帰りたくないよー
切ないよ…寂しいよ…悲しいよ…
って感じでグズグズしながらこの日の昼間を過ごしてしまった
日が暮れかけて雨が止んでも、私は今にも泣きそうな気分で…こうなったら思いっきり切ない気分に浸ろう
と、坂道を路面電車に乗ってひたすら登り、夜景の絶景スポットへ…
キレイな夜景を前に楽しかった思い出に浸ろう…
って思っていたのに、路面電車を降りた瞬間からものすごい強風
風が強い…なんて表現じゃ足りないくらいすごい勢いで、この絶景スポットにやっとの思いで辿り着いたけれど全く立っていられない
確かに夜景はキレイ
写真におさめたくて必死に撮ろうとするも、立っていられないし、カメラは吹き飛びそうだし…
その場にいた同じく観光客であろう女の子2人組といつの間にか一緒にキャーキャー叫びながら命がけで写真撮影
言葉を交わす必要も無く、誰かと心通じた瞬間でした
結局感傷に浸るどころか、5分とその場にいられずに路面電車で引き返すことに…
生まれて初めて経験したものすごい強風のせいか、見ず知らずの人たちと大騒ぎしたせいか、鬱々とした気持ちも少し晴れて
『これで良かったんだなぁ…
』
としみじみ思っていたら、今度はものすごい爆音とともに窓に頭をぶつける程の衝撃…次の瞬間、路面電車は後ろ向きに坂を下り出した
誰かの叫び声、壮絶なまでのブレーキの音、後ろ向きにスピードアップする路面電車…
きっと時間で言えば10秒もない程の事だったと思うのですが、まさに走馬灯の様にいろんな事が頭の中を突っ走りました
ブレーキが効いてくれたようで、すごい焦げ臭さを残して路面電車は壁にぶつかる前に止まってくれました
外にいた人が私と乗客数人を降ろしてくれて、
『何事ですか?!』
って聞くと…
脱輪…
同じ路面電車に乗っていた若者の青年と
と爆笑しながら一緒に脱輪した路面電車を撮影
その彼のiPhoneで二人揃って脱輪した路面電車を背景に写真を撮って
『Twitterにあげていい?』
『いーよー
』
って会話をして別れたけれど…連絡先どころかTwitterのアカウントも聞かなかったので、私と青年と脱輪車の写真は私の知らないところでネットに出回ったんだと思います
この脱輪車が片付かないと他の路面電車も通れないし、タクシーも全く通らないので、ゲストハウスまでの長い道のりを歩く覚悟を決めて歩き出して数分…
ジブリ映画に出てきそうな可愛いレストラン発見
最後の晩餐はここに決定
前日のいい加減なレストランとは違って、味も接客も大満足なディナーでした
ゲストハウスまでの帰り道はもうネガティブな気持ちは吹っ飛んでいて、ルンルンで歩いて帰ったのでした
ポルトガルは全く切なさに浸らせてくれなかった
素敵な思い出をありがとー
帰国の朝…
青空にうっすら虹
ゲストハウスはシャワーのお湯が出なかったり停電していたりで、だいぶバタバタしてましたが…私の心は穏やかそのもの
新しい靴を履いて…
長い階段をゲストハウスのお兄さんが荷物を持って下ろしてくれて、たくさんの『オブリガーダ(ありがとう)』を言ってお別れ
本当にお世話になりました
前日の悪天候が嘘みたいにいい天気
不安だったことも、大変だったことも、全部含めて完璧な旅でした
こんな素晴らしい旅が出来て私はなんて幸せなんだろう…
心配だっただろうに送り出してくれた家族、スケジュール確保の為にワガママをきいて下さった皆さん、そして旅先で知り合った全ての人に感謝
この1年…テレビでスペインやポルトガルが出てくるとまた行きたくて心がキュって締め付けられる
また絶対行くもん
実はこの『遊佐日記』というブログを少しお休みしようと思っています
今後は遊佐夏子個人のスケジュールやライブリポートも遊佐たちブログへ書いていくつもりです
なのでブログは続けますが場所が変わります…
なのでひとまずこのブログも最終回
引き続き…
でよろしくお願い致します
オマケ…
ポルトガルからの帰りの飛行機でなんだかふわふわした気分でおかしいなぁ、と思っていたら…
機内で貧血…まさかの気絶…
旅の最後の数時間を飛行機の床に寝かされ、酸素マスクをして帰国したのでした
単純に旅の疲れに加えて20時間以上のフライトだったので、完全電池切れした私の身体…