今日はA風な人について
書きました。


目次
・自分のことばかり
・行為を繰り返す理由
・支配して貢献を搾取する
・関係あることなら聞く



■自分のことばかり

私、常楽は医師ではなくコーチなので
アスペルガー症候群っぽい人を
あすぺるがー風な人と呼んでます。

略して「A風な人」。

A風な人の特徴のひとつに
訊いてもないことをよく話す
があります。

例えば、こんな感じ。

私「こんにちは。」

A「こんにちは。
 今日は朝から散歩してたから
 疲れちゃったよ。」

私「朝から散歩なんて、
 気持ちよさそうですね。」

A「それが、買い物しようとしたら
 家に財布を置いてきたので
 買い物もろくにできなかったんですよ。」

私「それは大変でしたね。」

A「持ってたSuicaで買い物できたから
 よかったんだけどさ...」

私「そうなんですか。
 買い物できてよかったですね。」

A「いや、これからは
 出かける前に財布を
 ちゃんと持っているかどうかを
 確認してから出かけないとね。」


もうおわかりと思いますが、
最初から最後まで
Aさんの関心は
自分自身ばかりに向いており、
私が自分のことを話すスキは
ありません。

しかも、
私がAさんのことを
以前から常に
気にかけているような前提

で話されている感じです。

まるで私の世界の主人公が
Aさんである
かのような感じです。

でも私は
Aさんのことを
思い出すことはあっても
四六時中ずっと
気にかけていることはないので、
私の決めることを
勝手に決められてる感じ

してしまいます。

また、
私の返す言葉を受け取って
キャッチボールのように
対話をするのではなく、
とにかく自分のことばかり
話してくれます。

そのため、私の返す言葉は
Aさんに受け取ってもらえず
ほとんど黙殺されてる感じです。

通常であれば
目の前の人の話を黙殺するのは
失礼なことだとわかりますが、
それが失礼だとわからず、
気にせず話を進めるのが
A風な人です。

そして、
自分のことを話せたことに
優越感を感じて
一時的な満足を得ているのです。

■行為を繰り返す理由

A風な人が一時的な満足しか
得られないのは、
対人関係が常に上下関係(支配関係)
だからです。

端的にいえば、
相手に競争を仕掛けて
自分が勝利することで
優越感を得ようとする関係
です。

仕掛けた競争で
自分が勝利できれば
優越感を感じて
自分は安心できます。

A風な人は
その安心に
常に飢えているともいえます。

なぜなら、
競争で勝利して得る優越感は
その勝利の直後から
どんどん消えていくから
です。

それが一時的な満足
となっている理由です。

一時的なので
また安心するためには
また優越感を得ないといけません。

その優越感を得るには
また競争を仕掛けて
また勝利する必要があります。

そして、
その勝利を必ず得るためには
必ず自分が勝利できる競争
相手に仕掛ける必要があります。

さらには、
自分が必ず勝利できる競争を
引き受けてくれる相手
必要となります。

そうして
何度も繰り返すことに
なるわけです。

つまりは、
A風な人にとっての他者とは
自分が安心するために必要な
”ただの道具”です。

相手を踏み台にすれば
自分はよい景色を
眺められることでしょう。

そのときに
踏み台にされた相手のことは
自分の役に立つよい道具だ
くらいにしか思いません。

踏み台にされて嫌だな、とか、
この人もよい景色を眺めたいのでは?
などとは思いません。

甘えるのが当然となっている感じ、
ともいえます。

ただし、
相手によい景色を見せることで
自分が勝利できる競争があれば
積極的に自分が踏み台になることは
あります。

それも
自分が必ず勝利できる競争を
持ち掛けているので、
基本的な精神は同じです。

■支配して貢献を搾取する

何で競争をするか
常に自分で決めようとします。

なぜなら、
自分で決めれば
必ず自分が勝利できる競争を
仕掛けることができるから
です。

他者に決められると
必ず自分が勝てるかどうかわからない
という不確定要素
持つことになります。

その不確定要素
A風な人はひどく嫌います。

それがあると
自分が生き延びられないのではないか
くらいに恐怖を感じるからです。

先の例のAさんは
自分の話を聞かせる側に
立っています。

つまり、Aさんは、
話をする人が
その場の支配者
であり、
話を聞く人が
その場で支配される人

見ているわけです。

話を聞く人は
どんなにその時間が短くても
人生という命の一部
話をする人のために使います。

つまり、
話をする人に貢献しています。

もしその話が
私にとって有用であり、
将来の利益を得られそうな
私が興味津々なものであれば
Aさんが私に「話す」という方法で
貢献してくれていることになります。

(こうなるためには
Aさんが今の私の関心事が何かに
関心を持つ必要があります。)

しかし今回の例では
私には興味の湧かない話であり
私には有用でない内容です。

つまり、
私はその話を
知らなくても何も困ることもなく
特別嬉しくなることもありません。

こうなると
私がAさんに貢献する構図
となります。

この構図は
Aさんにとっては
貢献の搾取ができる
とても魅力的なものです。

なぜなら
私に話を聞かせることで
Aさんがこの場の支配者となり、
私から貢献を引き出し、
Aさんが優越感を得て、
結果、Aさんが安心
感じられるからです。

私の命の一部を
Aさんが独占的に使うことが
できるから、とも解釈できます。

話を聞いてもらえればもらえるほど
相手の命を自分に使わせることが
できるので、
すればするほど優越感を得られる
とても魅力的なことなのです。

それを私が怒ったり
嫌な顔をしなければ
Aさんから見た私は
常に必ず自分が勝利できる競争を
引き受けてくれる、優秀な道具

となるでしょう。

私は職業柄、
相手の話を「相手の話」として
聞くことが日常となっています。

それは
仕事のオン、オフに関係なく、
いつもです。

逆に他の聞き方をする方が
とても困難です。

それはAさんに対しても同じで、
私はただ
Aさんの話を「Aさんの話」として
聞いているだけです。

そのためか、私は、
Aさんに
とても気に入られているようです。

■関係あることなら聞く

私はこの方に会うときは
それこそ一時的なので
さらりと受け流すように
しています。

また、
こちらから話す必要のあることは
ちょっと強め
言うようにしています。

なぜなら、
ちょっと強めに言う、
ということは、
いつもと違うよ」と
態度で示すことになるからです。

ちょっと強めに言うと
Aさんは話を聞いてくれます。

Aさんからすれば
一時的にでも上下関係が
逆転する時間となりますが、
今このやりとりが終われば
また貢献の搾取をさせてくれる
との期待が支えてくれているのか、
意外と従順に聞いてくれます。

私から話すことは
Aさんに関係あることなので
Aさんも話を聞くと
なぜ自分が話を聞くのか」に
納得がいくようで、
特に問題にならずに終わります。

一方、以前に
Aさんに関係のないこと、
例えば私が体験したうれしいことを
Aさんに話したことがありましたが、
「そんなことより」と一蹴されて
即座に自分の話をし始めました。

ああ、やっぱりこの人は
A風な人なんだと思いました。






お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。






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